こげの耳に★ねんぶつ★

たわいない日々の思うことと愛犬こげと花が咲いていたら花の写真など

大祭の始まり

2012-10-26 05:30:00 | 和歌山県


祠の前には 待ちわびる信者さんたちとほら貝を噴く修行僧もスタンバっています。

修行僧のかたの横にはどこかのカメラマンも。役場や地方紙の取材なのかカメラと胸に

ネーム札を付けた人もいました。参拝した人はお賽銭や祝儀袋をお供えしています。

前回、お賽銭は入れたのだけど祝儀袋を忘れてしまい今回はちゃんと用意しましたが

表書きをどう書いていいかわからず、『お供え』?それとも『御祈祷料』・・でも

祈祷を受けるわけでもないし迷ったうえでなにも書かず、名前も書かず裏に≪串本町

凹≫と書きました。中田さんならわかってくれるだろうと・・。しかし筆書きで 凹

と書くのが書きにくく、「ハンコだといいかも」というとおとうさんが「作ったら?

芋バンで」「そりゃぁ日持ちせんやろ~せめて消しゴムで作ってみようか」と笑ったの

でした。下から声がしたので振り向くと峠道を挟んだ向こうの山から 時代衣装を身に

付けた女性の姿と 白いはかま姿の中田さんがやってくるのが見えました。

そばにいたおばさんが「上から見下ろすのは失礼やから」とそそくさと祠のある方に

移動したのではっきりと上がってくる姿が見られます。


                この人が中田さん


        時代衣装の女性は三人、着付けの女性も同行していました

この女性たちは 『加寿姫伝説』の映画に出演していた人ではなさそうです。もしかした

ら映画第二弾の出演者かもしれません。地元の人のようで集まった人から声を掛けられて

いました。


                祠前に着座しました

和尚さんもいらっしゃいましたが、本物(失礼ですが)かわかりません。映画のなかの人

なのかも・・・。ほら貝のあと般若心経と地蔵心言をみなで唱えます。前回同様、般若

心経は途中まで、地蔵心言もボロボロです。もうこの年齢ですから般若心経くらいは覚え

ておいたほうがよさそうやな。中田さんたちが上がってくると同時に、向こうの広場に

いたのか小学生の女の子たちが10人以上やってきて、いっそう祠前は人で埋め尽くさ

れました。子供たちでも目の前で唱え始めたお経が 静粛に聞くものだとわかったのか

少し頭を下げじっとしています。私のそばに立った女の子が、周りの大人が一斉に

「はんにゃ~は~ら~み~たぁ」と唱えた途端、モゾモゾとしはじめました。手元を

みると ポケットから木でできた十字架を出して、それを思いっきり握っています。

私は可笑しくなって「この子はきっとクリスチャンでもなくて、こんなお経を聞くのが

はじめてなのだろう。大人たちが一斉に唱えたもんだから一種のホラーの世界に引き込

まれないための、見せかけのストラップの十字架を引っぱりだしたんだろう。握りしめ

た指に力がはいってるわぁ」と思ったのだ。純真なんだね、子供ってこのくらいのとき

は、イエス様とか十字架とか悪魔払いに完璧!と思い込むのだ。かくいう私も小学生の

時に吸血鬼の映画を見て、「十字架が欲しい」と母親にねだり買ってもらったのだ。

学校にはつけていけないので、休みの日に首からぶら下げていた、「これで吸血鬼が

現れても大丈夫」と思っていたある日、ボールをついていた。てんてんてんまり、てん

てまり~・・・と、自然と首が下がり「あっ」と思った瞬間、ボールをつく手のひらと

十字架が重なり、ブチっと鎖が切れてしまったのだ。なんと、私の救世主の弱さよと

思ったのでした。子供はとても悪魔とかが「恐怖の大王」で、それがなんともないと

思えるまで、成長期の過程なんだと私は思っているのだ、実体験上ね。この女の子が

十字架に頼ってもどうにもならないことを知る日が早く来ることを願ってやまない。

祠前での心言の奉経も無事済み、中田さんが信者さんにむかってお礼を述べ、今年は

映画村広場に多くのイベントを企画しています。お参りに来られたみなさんに楽しんで

頂けるよういろいろやってみました・・というようなことを話していました。私達は

祠にお参りして祝儀袋も無事に納めて、広場に行ってみることにしました。

 
広場に上がる小道を歩いていくと 香ばしい香りとおおぜいの人の声が聞こえてきます


             香りは右端の煙からのようだ

慌てて覗きこむと そこには大きな『マグロのカブト焼き』!さすが、那智勝浦、生鮮

生マグロの水揚げ日本一・・だったな。これは写真に収めないと と網に乗ったカブト

の前に回ろうとしたら、焼いてるおじさんが二人がかりで蒸し焼きにするため蓋をしよ

うとしてるやん・・・あ~という間もなく・・・見えなくなった



青空の下で いろんな屋台が出ていた。ひとつずつ見て回ってみると一番奥では何やら

尼さんのかたが講和を始めていました。



小さな子供連れの若い夫婦や 老婦人たち もちろん雅龍の人達でしょうか、揃いの

コスチュームで屋台をまわっています。


      怪奇! 不思議な25分身術の婦人を撮影してしまった!


              右が25分身術の人

急に腕に虫が飛んできた。

キリギリスの仲間か?じつは右下に4,5歳の女の子が座って食事中でしたが、私の腕に

虫が飛び付く瞬間を見てしまい、ビックリした顔をしたので「欲しい?」とむんずと

つかんで女の子の前に出したら、虫がぴょ~んと跳ね女の子が泣きそうになったので

その場を退散しました。

お昼前なので売られていた『ライス・コロッケ』三個で300円を購入。


          長丸クリームドリア 丸カレー 四角チキンライス

これで夕ご飯のおかずも買ったし、そろそろ帰ろうと来た峠道を歩きはじめました。

途中、中学生風の三人組に「こんにちは」と声をかけられそのあとも、家族連れの一家

にも同じように挨拶され、やはりこの道はこうして声かけ合いながら歩きたい道だと

思ったのでした。山に入ると みんなどこか人に優しくなる、そんな隠れた気持ちが

にょきにょき出てくるのかもせれません。だから小栗も言うのです「また山においで

よ」と。

     
              うちの竹林よりきれいだわぁ

ただ、現実に引き戻される場所が。こうして昨年の紀伊半島大水害という災害に見舞わ

れ、仮設住宅での生活を余儀なくされ続けている人がいるということがどうにかできな

いのかと思うのだ。



           地蔵口からみえる仮設住宅だとおもう・・









コメント (2)
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