今年もまた栗の収穫の時期がきました。栗はわが家では唯一の出荷物です。今は三日目ごとに業者が取りに来ますが、最盛期になると一日おきくらいに来ます。集めに来る日の来る時間に間に合うように拾い集め、選別しなければならないので、その日は猛烈に忙しくなります。
厚手のゴム手袋をはめて、イガと実を分けながら拾い、イガは一輪車に積みすぐにたき火で燃やします。燃やす目的は害虫の駆除です。蚊が寒気のするほど襲ってきますから、たいへんです。蚊取り線香を腰にぶら下げながらやっていますが、それでも刺されます。
膝を折って、尻を落として歩くのですが、これはいざり歩きとでも言うのでしょうか。かなりの距離になりますから、けっこう良い運動になります。
この害虫の被害が大きいです。クリミガというのだそうです。殺虫剤などで駆除していませんので、およそ3割あるいはそれ以上は不良品になってしまいます。これが実の中に食い入っています。栗の被害は、実に関してはこのクリミガで、幹を食い破るのがクワガタとカミキリです。クスサンという大きな蛾になる毛虫は葉を食べますが、葉は多いし、大量発生はないので、その被害は無視できる範囲です。
あまり被害のないものや、鬼皮が裂けて出荷できないものは煮て食べます。まともな栗はほとんど食べません。燃料はもらってきた端材とか栗のイガです。食べきれないものはつぶして鶏にやるかたき火に入れてしまいます。それも駆除になります。
仕入れ値はとても安いので、もうやめにしたいですが、大木を伐採するのもかわいそうだし、それじゃその後はその土地をどうするか分からないので、ことしもまた ← 複雑な気持ち でやっています。