作物も、まだ若芽の頃は弱々しいですが、みずみずしくて生命力にあふれているし、それに可愛らしかったりして、やれ無事に育ってくれよと希望に満ちています。しかし、少し経つと根切り虫に喰われて倒されたり、雑草の中に潜り込んだようになってひょろひょろとし、細々とやっと生きているような状態になったりしてしまいます。
およそ、人間を含め生き物はこの世に生まれてからは、あれやこれやと生命を脅かすとまで大げさではないにしても、病気にやられたり外敵に遭遇したりして、無事に生きていくことは大変です。
今年は、野山に光満ちた春のある日に、希望に満ちてスイカの若い苗を買ってきて植えたのですが、冠水により苗は枯れることはなかったのですが、肝腎の実がほとんどだめになり、きちんと食べられたものはたった一個でした。 苗は五本も買ってきたのです。
ナスは順調に育ちました。ここも冠水したのですが、枯れませんでした。実を取りにいくのに、まるで田んぼのようになり、膝までもぐってしまう始末。それで、板を敷いてその上を歩いて実をとりました。
しかし、八月も後半になると被害が出始めました。犯人は背中にたくさん点のあるテントウムシです。これが葉を食べてしまい、葉がネット状になってしまいます。その上に、こんどは実について実をかじります。二匹も三匹もつきます。ナスはポツポツとへこんだ斑点ができ、仕舞いには先端から三つくらいに裂けてとても食べられた状態ではありません。
実のほうは、どれもこういうありさまです。白丸の中の虫は何でしょうか。てんとう虫の幼虫かあるいは、別な虫なのか。
ためしに、被害にあった実は全部始末をして、新しいまだ食われていない実にネットをかけてみました。しかし、次からつぎへと生ってくる実を全部ネットかけするのはたいへんです。このネットはエシャロットの球根の入っていたものです。効果があるなら、こういうネットを買ってきなければ生りません。
今年は、近所ではどこでも、このテントウムシにやられたそうです。一軒だけ例外があります。そこはナスを出荷しているところで、特殊な農薬を使うそうで、それがかなり高価なものだそうです。
野菜を作って行くというのは、こういう問題と直面しなければならないことです。良いことばかりもありませんね。しかし、家庭菜園では 「 まーいいか。」 で、済まされるからまだいいですね。