かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

銘菓『きみごろも』を食す。

2009-01-26 20:57:16 | Weblog
 寒さも、すこーし和らいできつつある感じがしますね。朝は変わらず強烈な寒さでしたが、日が出るとたちまち暖かな雰囲気になってきて、気が付くと凍り付いていた車のフロントガラスも、すっかり溶けて綺麗になっていました。今回の寒波は相当厳しかったですが、春までにあと何回くらいこんなのがやってくるのでしょうね。

 さて、そんな少しだけ春のおとづれを感じさせてくれた日中でしたが、それにふさわしそうなお菓子を、食べることができました。
 『きみごろも』という和菓子です。



 大きさは5センチ角位。黄色な立方体は、少し色鮮やかな厚揚げにも似た外観ですが、れっきとした卵のお菓子です。奈良県宇陀市にある松月堂という老舗の銘品で、何でも明治時代に初代店主が考案したのだそうです。基本的な作り方は、よーくあわ立てた白身のメレンゲに甘く味付けした黄身を巻いて焼いてあるそうで、断面を見てみると、確かに中はメレンゲのスポンジ、表面に薄く黄身が塗られています。



口で言うと簡単ですが、きっとその整形方法や味付けなどは、やはり秘伝の何かがあるのではないでしょうか。
口に入れると、甘い黄身がまず舌を捉え、その直後に、口の中で溶ける様に白身のメレンゲが広がります。けして奇声を発して飛び上がるほどの美味しさではありませんが、その独特の食感とほんのりした甘みは、田舎の鄙びた風情を感じさせる和菓子の優品ではないかと思います。

 
 
コメント
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