かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

8千トンの船が21人で動かせる時代なのですね。でも、乗客7人はかなり寂しいです。

2009-11-13 21:45:56 | Weblog
 東京ー沖縄航路のフェリーが熊野灘沖で大傾斜の末、座礁した事件、写真を見て目を疑いました。大きな船がありえない角度に傾いて、今にもひっくり返りそうです。現代の日本近海定期航路で、こんなことが起こりえるのですね。船長の話だと、三角波に襲われたとの事ですが、太平洋は大しけだったんでしょうか。
 この船、排水量 7910t 全長:166.86m 幅:22.8m 主機関:12,000馬力×2基 最大速力:24.9ノット 旅客定員:426名  と結構な大きさでフェリーとしては快速の部類に入るんじゃないか、という足を持っていますが、会社のサイトで写真をみても、綺麗でスマートな、確かに行き足の速そうな姿に見えます。こんな船があんなになってしまうのですから、海とか自然というのはやはり侮れないものです。
 それにしても、排水量 7910t、というのはニュースでもあったので知っていたのですが、乗客全員が救出された、というのを聞いたときは、さぞかし大変だったろうな、と思ったものです。何故なら、それだけの船、恐らく旅客は100名を超えるような状態になっているに違いない、と思い込んでおりましたから。私は大阪ー北九州航路とか大阪ー別府航路、神戸ー高松航路など瀬戸内のフェリーは毎年1回以上乗る機会があり、極まれに大阪ー宮崎とか鹿児島とか、足摺岬沖を通る太平洋航路の船に乗ることもあるのですが、そんな船は大抵いつ乗っても腹いっぱいの自動車とともにそこそこの乗客があって、上下船時にはエントランスホールが結構ヒトで埋まるのをみておりました。ゆえに、この座礁したフェリーもそういう状況だろうと勝手に想像していたのです。ところが、ニュースを見ていると乗客はわずか7名。男性6、女性1 という構成だというではありませんか。この会社のサイトを見ると、この船の乗客定員は426名とありますからほとんど空っぽの状態です。もっとも、船倉には沖縄に運ぶ貨物やトレーラー、重機など計82台、三千トン以上を積んでいたそうですから、さすがに田舎のバスの如く、空気を運んでいるような状況ではなかったのでしょうが、船の空調や照明、レストランとかお風呂などは当然定員に応じたサイズになっているはずですから、それらに関しては大分無駄の多い様子になっています。沖縄航路ですから高速千円の影響はまず無いのでしょうが、東京からだと3日間も船に乗らないといけませんし、そんなに時間を食うくらいならさっさと飛行機で、ということなのでしょうね。
 高速が千円になってからは船に乗っていないのですが、ひょっとして私が愛用してきた瀬戸内航路も閑散とした状況になっているのでしょうか。高速夜行バスと違って、完全に横になって寝ることができ、お風呂にも入れる楽でお得な船便がなくなったりしたら困るのですが、現政権には、高速無料化など早々に返上して、これら交通機関が事業として存続できるように配慮願いたいですね。


コメント
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