かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

文科省の無責任体質は今に始まったことではありませんが、流石に今回の頓挫は随分とひどい話です。

2019-11-03 21:12:37 | Weblog
 今朝の奈良市の最低気温は9.9℃、最高気温は20.1℃、五條市の今朝の最低気温は7.8℃、最高気温は19.6℃でした。今日は朝のうち晴れていましたが、午後からは雲が出て日差しが陰り、夕刻には雲が分厚くなって今にも雨が降り出しそうな空になっていました。天気予報によると、どうやら雨の心配はなさそうで明日はまた晴れてくるようですが、布団や洗濯物を干していた手前、その空模様には神経を尖らさずにはいられませんでした。3連休最後の休みである明日は、せめてもう少し安定した青空を維持してもらいたいものです。

 さて、大学入試改革の目玉とされていた来年度からの英語試験の民間移行が、推進していた文科省によって突然2024年度まで延期担ったという問題、なかなかに、今の、というか昔から文科省が抱えている宿痾が露呈したように感じられて興味深いです。大体、文科省がなにかやろうとするたびに考えが浅くて後々に禍根を残してきたこと、例えばゆとり教育などがそうですが、結構多いように感じられます。私が受験したはるか昔、共通一次試験というやつが始まって間もなくだったころも、この試験には、大学の序列の鮮明化、国公立大の複数回の受験機会をこの1回のみにしてしまったこと、国英数理社の5教科7試験(理社はそれぞれ2科目選択)と受験生の負担が大幅に増したこと、選択教科である理科と社会はそれぞれ選択する科目に寄って難易度が変わり、一律に評価できないのに強引に一律評価にしたこと、採点は自己採点で、受験生には点数が教えられなかったことなど、結構な批判がありました。その弊害を解消しようと共通一次試験を止めて、今の大学入試センター試験へと変わっていくのですが、その変更のたびにその年に当たる受験生は翻弄され、少なからぬ負担を強いられたものでした。そして今回の「改革」という名の混乱。文科省は全く反省ということができない組織のようですが、数年ごとに担当者が替わっていく今の人事制度のもとでは、意識するにせよ無意識にせよ、無責任が横行して過去の過ちの反省を継承していくというようなことは、難しいのでしょう。それにしても今回の失敗は、あまりに杜撰過ぎる気がします。地方在住者の負担感は従来のそれを遥かに超えますし、大都市圏の受験者と比べあまりに不公平というよりありません。しかも、4年も前に制度導入を決めておきながら、ついこの間まで全国あまねく試験を実施できる体制が未だに取れていないなど、怠慢と言わざるをえない体たらくです。文科省の人たちもそれなりに地方出身者も居るでしょうにどうしてそういう事に気が回らなかったのか不思議でなりませんが、やっぱり4年前に制度導入で働いたヒトとそれを実施するために今苦汁を舐めているヒトとは多分別人でしょうから、話がスムーズに繋がっていなかったのでしょう。受験を担当する民間業者だって、次々窓口のヒトが変われば多少の混乱もあるでしょうし。
 しかしせめて今回の失敗くらいは組織として真摯に受け止め、次の異動してきた担当者にちゃんと伝わるようにしておいた方がよいでしょう。あるいは今のまま担当者はなるべく変えないか、4年前の制度設計時の担当者を戻して対処させるのがよいのではないでしょうか。

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