奈良市の今朝の最低気温は8.6℃、昼の最高気温は22.7℃、五條市の今朝の最低気温は5.6℃、昼の最高気温は23.6℃でした。このところ天気は朝から晩までほぼ同じ様子で、一日中青空が広がる暖かい日が続いておりますが、今日は午後から雲が多くなり、少し蒸したような不快さが感じられました。大きな雨雲が、現在九州全域から広島県あたりに南西ー北東の斜陣を引いてかかってきており、早ければ日が変わる頃合いにこちらでもその雨が届きそう、というような速度で東に向けて進んでいます。明朝まで雨が残るかどうかは今後の雲の進み方次第ですが、明日は少なくとも出勤の往路は雨具が必要になりそうな感じです。
さて、大浴場のお湯を年に2回しか入れ替えず、温泉の大敵レジオネラ菌が繁殖して基準値の3700倍にもなった福岡県の老舗の温泉旅館「二日市温泉 大丸別荘」で、県の保健所にはお湯を週1で入れ替えているという虚偽の報告もして県警が捜査していた事件で、捜査対象の運営会社前社長が今朝筑紫野市内の山道で遺体となって発見されました。近くにおいてあった前社長の車からは遺書とみられる手紙が見つかったとのことで、県警では自殺とみているとのことでした。
そもそもは2022年8月の保健所の立ち入り検査で大浴場から基準値の2倍のレジオネラ菌がみつかり、旅館側は法令に従い週1回以上湯を入れ替えていたという報告書を県に提出していましたが、11月の再検査では今度は基準値の3700倍の菌が出た、というので問題が発覚、その後旅館側が報告書の虚偽記載を認め、19年2月ころから、亡くなった前社長が湯を入れ替えなくていいと従業員に指示していたということもわかり、県が刑事告発、県警が捜査に入っていたところでした。
はじめ、この事件は新型コロナのせいかと思ったのですが、19年2月ならまだコロナ禍の前の話ですから、それ以前から既に経営が傾きつつあったのでしょうね。それがコロナ禍を迎えていよいよどうしようも無くなりお湯はりっぱなしの常態化、ついにこの結末に至ると。責任者が亡くなってしまうのは残念な話ですが、これも一つの結末ということなのかもしれません。
しかし、レジオネラ菌というのは昔から居たでしょうに、過去には事故など無かったんでしょうか? 夏目漱石の「吾輩は猫である」にも、主人公の飼い主苦沙弥先生が銭湯に行く話で、何日も湯を張り替えない話が出てなんとも汚い話だなと思っていたのですが、あの話がデフォルメではなくて明治時代の銭湯の常態だったならもっとレジオネラ禍が起こっていても不思議ではなさそうなのですが、昔の人はその手に対する免疫力も高かったりしたのかもしれませんね。