新型コロナウィルスについて、ワクチン接種もかなり進み、64歳以下の世代の接種をどう考えるかが大きな議論になるところと考えます。先のブログで書いているように、ワクチン接種は短期的な視点では効果があると考えられますが、治験が十分に行われたものではないことを考えると、中長期の影響への懸念はぬぐえません。
そうなると特に、小児や若い世代への接種をどう考えるのか、副反応がないとは言えない中、自分ごととして考えると難しい選択を迫られる人も多いでしょうし、接種することを先延ばししたり、接種しないことを選択する人に対する目がどうなるかなども含め、懸念することは多いのではないでしょうか。
そこで厚生労働省で公開されている資料を見てみると、以下の資料が見られます。
「新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識(2021年6月版)から
これを見ると、重症化する割合でも死亡する割合でも、0~29歳の世代は、それ以上の世代と比べて明らかに割合が低くなっています。現在のニュースなどでは、若い世代の陽性反応者の報告も増えていますので、最新情報では変動があるかもしれませんが、ここの数値がどうなっているのかは注目点ではないでしょうか。
次は、令和3年5月15日に開催されていたシンポジウムの資料です。
「・新型コロナウイルスの小児への影響の解明のための研究(研究代表者:細矢光亮) 発表資料」
こちらの資料は、2021年4月27日のデータから考察されたもので、全体から(1)無症状・軽症であることが多い。(2)予防のためには成人家族が家庭に持ち込まないことが重要であり、手洗い等の対策を行うことが大切である。(3)正確かつ迅速で継続性のある疫学情報に基づいて、心身の発達への影響も考慮しつつ、子どもに対するCOVID-19対策を講じることが重要である。(4)変異ウィルスが小児に感染しやすい、あるいは重症化しやすいといったデータは現時点では明らかではない。の4点がまとめられています。
これらから、あくまで個人的な考えではありますが、今の時点で18歳以下の世代への接種を性急に考えるのではなく、それ以上の世代への接種をどう考えるのかであったり、陽性反応者数が多く感染拡大が進んでいる地域へ重点的に接種するなど、戦略的な検討をしたほうが良いと考えます。
また、メディアなどを通じてワクチン接種の大号令がかけられているともいえる状況の中で、いろいろなリスクを考慮してワクチンを接種しないことを選択する人たちの人権がどうなるかも懸念するところです。2回目の接種で体の不調を持った方の話も聞きますし、mRNAワクチンの2回目接種で予想以上に若い男性に心筋炎が出ていたというニュースもあります(「若い男性の心筋炎が予想外に多発、ファイザーやモデルナ製ワクチン」:ロイター6月11日)。
ワクチン接種は努力であって義務ではないこと、接種によるリスクも勘案して接種するかは個人の判断に委ねられていることを考えると、過度な接種圧力が起こるとすれば、それはそれで怖いことなのだと思います。
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