京都・奈良の旅二日目です。天候に恵まれて、かすかな秋風が気持ちのよい散策日和でした。

この日の京都観光は、清水寺からスタートしました。バスの一日乗車券を使って、バス停「清水道」で下車。清水坂を上り、仁王門をくぐって清水の舞台に向かいます。
ご本尊に十一面千手観世音菩薩を戴く清水寺は、宝亀9年(778年)の開創で山号は音羽山と言います。「清水」の名は、音羽の滝に流れる霊泉に由来して名付けられました。長く法相宗総本山の奈良・興福寺の管轄下にありましたが、昭和40年(1965年)に離脱し、南都奈良に対して北の京都に位置する『北法相宗 清水寺』として独立したそうです。

檜皮葺の優美な曲線が美しい、本堂の屋根に日が差してきました。奥の院を過ぎたこの辺りからだと、本堂だけではなく三重塔まで見渡せますね。

清水寺境内、本殿のすぐ裏手にある地主神社。主祭神は、縁むすびの神として有名な大国主命です。
明治政府が神仏分離令を発するまでは、日本古来の八百万の神々と大陸伝来の仏様が融合し、ともに敬う日本独特の「神仏習合」が一般的でした。清水寺の境内に地主神社という配置は、この「神仏習合」思想がとりわけ顕著に表れた形だと言われています。

地主神社で人気のある「恋占いの石」。占いのやり方は、二つの恋占いの石(距離約10m)の一方から、目を閉じたままもう一つの恋占いの石までたどり着けば恋が叶う、というもの。私も20年前に挑戦しましたが、見事に失敗しました (^-^)ゞ
ちなみにこの石、米国の原子物理学者の検証によって、縄文時代以前のものと判明したそうです。地主神社の創建が神話時代に遡るという社伝も、単なる伝承とは言えないのかもしれませんね。

清水寺を出てすぐの八ツ橋店に立ち寄りました。

作りたての八ツ橋(栗入りの黒あん、抹茶あん、生八ツ橋)と、かぐわしいお茶の香りでほっと一息つきました。
まるごと栗が入った八ツ橋は商品として販売していないので、店内でしか食べられないそうです。

清水坂と産寧坂が交わる七味屋本舗で七味を購入。この七味は、山椒が効いていて好みなんです。

産寧坂から八坂通りを下っていきます。振り返れば八坂の塔。石畳の坂を上る人力車。いかにも京都らしく、しっとりとした佇まいですが、人力車夫さん泣かせの急坂です。

昔ながらの風情が残る八坂通りで、美男美女のカップルが結婚式の前撮り中でした。

東大路通の歩道に埋め込まれた道案内標識。ここから再びバスに乗って、三十三間堂に向かいます。

平安時代後期、後白河法皇が平清盛の助力を得て創建した蓮華王院本堂は、本堂内部の柱間が「33」あることから「三十三間堂」と呼ばれます。高さ16m、奥行き22m、南北120メートルもある本堂は、整然と落ち着いた日本建築の美を感じさせます。

お堂の中央には、「中尊(ちゅうそん)」と呼ばれる千手観音座像が安置されていますが、「33」という数はこの観音菩薩の変化身33身に由来しているそうです。

本堂の中には、中央の千手観音座像の左右に、十段の階段状に千体の観音立像が整然と並び、その前には二十八部衆に風神・雷神を加えた30体の像が安置されています。圧倒的な存在感ですが、決して威圧的なものではなく、慈愛で包み込むような空気感が感じられました。(写真は、蓮華王院 三十三間堂HPからお借りしました)

旅先では朝昼晩の食事も楽しみのひとつですよね。そこで、京都らしい朝食で一日のスタートを……と、「朝食 喜心 Kyoto」や「旬菜 いまり」などをはじめ、前夜のうちにいろいろ当たってみました (^-^)ゞ
ところが、目星をつけたお店は何処も予約で満席。そこでこの日の朝は、予約制ではない四条烏丸近くの「京菜味 のむら」でいただくことに……。”のむら”は、野菜を中心とした選べるおばんざいの店です。朝7時の開店に合わせて行ったのですが、店の前にはすでに20人近い行列ができていました (^^;)

温かいおばんざい5種と冷たいおばんざい6種から、好きな小鉢を6種類ずつ。ご飯は、白米か雑穀米を選べます。

ご飯は、湯葉丼に変更することもできました(プラス200円)。

たっぷりの湯葉に柚子の香り。美味しかったです~♪

お昼は、京都駅近くの京野菜の店、接方来(せっぽうらい)へ。
ひとつは、おばんざいや天ぷら、ご飯、赤だしなどがセットになった、かご盛り旬菜膳 大原を注文。

季節の炊き込みご飯。ふっくらと炊き上がっていました。

かごに盛られた小鉢のおばんざい6種。

このほか、京生麩の田楽などを単品で頼みました。
田楽は、栗麩・玄米麩・よもぎ麩・胡麻麩・萩麩の5種。好みで木の芽味噌・ふきのとう味噌・白味噌をつけていただきます。

わさび醤油で食べる京生麩と湯葉の造り。生麩も湯葉も大好きなので、こんなメニューは外せません。

鴨と九条ねぎの釜飯。鴨とねぎの相性がいいのはもちろん、九条ねぎの香りと旨みが強くて美味しかったです。

デザートは、バニラアイス 丹波黒豆添えと、祇園辻利の抹茶アイスにしました。
平安時代に創建された三十三間堂は、建慶長元年(1249年)に焼失してしまい、私たちが見ているのは、鎌倉時代・文永3年(1266年)に再建されたものです。今の姿からは面影をたどるのは困難ですが、当時の本堂内部は極彩色で飾り付けられていたそうです。ちなみに三十三間堂は、本堂のみならず、本堂に安置される仏像すべてが国宝に指定されています。

この日の京都観光は、清水寺からスタートしました。バスの一日乗車券を使って、バス停「清水道」で下車。清水坂を上り、仁王門をくぐって清水の舞台に向かいます。
ご本尊に十一面千手観世音菩薩を戴く清水寺は、宝亀9年(778年)の開創で山号は音羽山と言います。「清水」の名は、音羽の滝に流れる霊泉に由来して名付けられました。長く法相宗総本山の奈良・興福寺の管轄下にありましたが、昭和40年(1965年)に離脱し、南都奈良に対して北の京都に位置する『北法相宗 清水寺』として独立したそうです。

檜皮葺の優美な曲線が美しい、本堂の屋根に日が差してきました。奥の院を過ぎたこの辺りからだと、本堂だけではなく三重塔まで見渡せますね。

清水寺境内、本殿のすぐ裏手にある地主神社。主祭神は、縁むすびの神として有名な大国主命です。
明治政府が神仏分離令を発するまでは、日本古来の八百万の神々と大陸伝来の仏様が融合し、ともに敬う日本独特の「神仏習合」が一般的でした。清水寺の境内に地主神社という配置は、この「神仏習合」思想がとりわけ顕著に表れた形だと言われています。

地主神社で人気のある「恋占いの石」。占いのやり方は、二つの恋占いの石(距離約10m)の一方から、目を閉じたままもう一つの恋占いの石までたどり着けば恋が叶う、というもの。私も20年前に挑戦しましたが、見事に失敗しました (^-^)ゞ
ちなみにこの石、米国の原子物理学者の検証によって、縄文時代以前のものと判明したそうです。地主神社の創建が神話時代に遡るという社伝も、単なる伝承とは言えないのかもしれませんね。

清水寺を出てすぐの八ツ橋店に立ち寄りました。

作りたての八ツ橋(栗入りの黒あん、抹茶あん、生八ツ橋)と、かぐわしいお茶の香りでほっと一息つきました。
まるごと栗が入った八ツ橋は商品として販売していないので、店内でしか食べられないそうです。

清水坂と産寧坂が交わる七味屋本舗で七味を購入。この七味は、山椒が効いていて好みなんです。

産寧坂から八坂通りを下っていきます。振り返れば八坂の塔。石畳の坂を上る人力車。いかにも京都らしく、しっとりとした佇まいですが、人力車夫さん泣かせの急坂です。

昔ながらの風情が残る八坂通りで、美男美女のカップルが結婚式の前撮り中でした。

東大路通の歩道に埋め込まれた道案内標識。ここから再びバスに乗って、三十三間堂に向かいます。

平安時代後期、後白河法皇が平清盛の助力を得て創建した蓮華王院本堂は、本堂内部の柱間が「33」あることから「三十三間堂」と呼ばれます。高さ16m、奥行き22m、南北120メートルもある本堂は、整然と落ち着いた日本建築の美を感じさせます。

お堂の中央には、「中尊(ちゅうそん)」と呼ばれる千手観音座像が安置されていますが、「33」という数はこの観音菩薩の変化身33身に由来しているそうです。

本堂の中には、中央の千手観音座像の左右に、十段の階段状に千体の観音立像が整然と並び、その前には二十八部衆に風神・雷神を加えた30体の像が安置されています。圧倒的な存在感ですが、決して威圧的なものではなく、慈愛で包み込むような空気感が感じられました。(写真は、蓮華王院 三十三間堂HPからお借りしました)
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旅先では朝昼晩の食事も楽しみのひとつですよね。そこで、京都らしい朝食で一日のスタートを……と、「朝食 喜心 Kyoto」や「旬菜 いまり」などをはじめ、前夜のうちにいろいろ当たってみました (^-^)ゞ
ところが、目星をつけたお店は何処も予約で満席。そこでこの日の朝は、予約制ではない四条烏丸近くの「京菜味 のむら」でいただくことに……。”のむら”は、野菜を中心とした選べるおばんざいの店です。朝7時の開店に合わせて行ったのですが、店の前にはすでに20人近い行列ができていました (^^;)

温かいおばんざい5種と冷たいおばんざい6種から、好きな小鉢を6種類ずつ。ご飯は、白米か雑穀米を選べます。

ご飯は、湯葉丼に変更することもできました(プラス200円)。

たっぷりの湯葉に柚子の香り。美味しかったです~♪

お昼は、京都駅近くの京野菜の店、接方来(せっぽうらい)へ。
ひとつは、おばんざいや天ぷら、ご飯、赤だしなどがセットになった、かご盛り旬菜膳 大原を注文。

季節の炊き込みご飯。ふっくらと炊き上がっていました。

かごに盛られた小鉢のおばんざい6種。

このほか、京生麩の田楽などを単品で頼みました。
田楽は、栗麩・玄米麩・よもぎ麩・胡麻麩・萩麩の5種。好みで木の芽味噌・ふきのとう味噌・白味噌をつけていただきます。

わさび醤油で食べる京生麩と湯葉の造り。生麩も湯葉も大好きなので、こんなメニューは外せません。

鴨と九条ねぎの釜飯。鴨とねぎの相性がいいのはもちろん、九条ねぎの香りと旨みが強くて美味しかったです。

デザートは、バニラアイス 丹波黒豆添えと、祇園辻利の抹茶アイスにしました。
平安時代に創建された三十三間堂は、建慶長元年(1249年)に焼失してしまい、私たちが見ているのは、鎌倉時代・文永3年(1266年)に再建されたものです。今の姿からは面影をたどるのは困難ですが、当時の本堂内部は極彩色で飾り付けられていたそうです。ちなみに三十三間堂は、本堂のみならず、本堂に安置される仏像すべてが国宝に指定されています。