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法性寺の千手観音立像

今朝の新聞各紙は、「北海道電力泊(とまり)原発3号機が5日午後11時3分、定期検査のため運転が止まり、国内に50基ある原発が1970年以来42年ぶりにすべて停止…」と報じています。

政府や経済界の一部は、再稼働云々と繰り返していますが、フクシマでの一連の事態を思い起こすにつけ、この夏の本格的なピークを前に、今後のエネルギーをどうするべきか、私たち一人ひとりが考えていかなければならない問題です。


さて、人によっては9連休と云われた連休も今日で最後、京都の骨休みの旅の日記も最終日。
写真は、5月1日に行った、この春の特別公開で最も注目される、法性寺(ほっしょうじ)の国宝・木造千手観音立像。

写真は同寺で配布していた新聞号外から

これまで、展覧会などへの出展もない秘仏で、桜一木造り、像高109.7cm。
平安中期の作とみられ「厄除け観音さま」と信仰を集めているそうですが、こちらのお寺さんは普段はほとんど参拝者もない小さなお寺。玄関脇の駐車場にテントを張って臨時の受付として、学生ボランティアさんが「本堂」とも呼べない狭い畳敷きの部屋を仕切って、参拝者の整理に当たっていました。

この仏さまの特徴の一つは、頭上面の数。 
普通の千手観音像は、頭上に10~11面あるのに、こちらの仏さまは左右の耳の部分にヘッドフォンのように1面ずつあって、頭上の25面と合計28面もあります。

また、地元の学生ボランティアさんの説明では、「顔立ちが穏やかになり、11世紀前半に大成する和様彫刻様式の萌芽が既に認められる点も注目され、国宝に指定された」そうです。

そう思ってお顔を眺めると、確かに大陸・半島系のエキゾチックな表情ではなく、日本的な柔和さが感じられる仏まさでした。

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