平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ラスト・フレンズ 第5話

2008年05月09日 | 恋愛ドラマ
 今回はタケル(瑛太)と瑠可(上野樹里)の秘密を具体的なエピソードを描いた。
 タケルはエリ(水川あさみ)にセックスを求められて。
 瑠可は医者の診断を受けて。
 ちなみに瑠可は自分の肉体を嫌悪するほどの性同一障害らしい。
 TS(トランス・セクシュアリズム)。
 心だけでなく肉体も異性でありたいと思う心。(敢えて障害とは書きません。心の中の男性・女性は誰にでもあることだから)
 彼女がアメリカに行ってやりたいこととは性転換手術か。
 瑠可が美知留(長澤まさみ)に言ったせりふも印象的だ。
 「自分を取り戻してほしい」
 瑠可の戦いも「自分を取り戻す」戦いだ。
 心も体も男性になった時、彼女は自分になれる。
 できればその時、美知留も自分を愛してくれれば「本当の自分」になれるだろう。

 さて今回も『見つめる存在』であるタケル。
 「人は他人が思うほど単純じゃない」
 そう考えるタケルはいつも人を見つめる。
 人を単純に理解することはせず、見つめて深く理解しようとする。
 他人の心に踏み込むこともしない。
 「決めるのは他の人じゃない。自分だから」
 「君が誰を好きでもいい。君の喜ぶ顔、笑顔を見たい」
 これがタケルのスタンスだ。

 そして現代に生きる人はこの位の距離の取り方が心地いいようだ。
 タケルに関わる人、みんなが「タケルのそばにいると安心する」と言う。
 逆に宗佑(錦戸亮)の距離の取り方はNG。
 自分をぶつけて、相手を独占したいと思って、メチャクチャ近い距離。
 近すぎる距離が拒まれるのが現代。
 瑠可も美知留の心に踏み込みすぎた時、「あいつ(宗佑)の様だね」と言って反省する。

 この作品は人と人との距離の物語だ。
 距離が縮まり過ぎた時、軋轢・摩擦が起きる。
 その軋轢・摩擦をどう処理していいかわからない。
 これから起こる悲劇はそんな所にありそうだ。


 
コメント
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