平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

真田丸 第45回「完封」~源次郎、あっぱれな戦いぶりよ! 日の本一の強者、真田左衞門佐!

2016年11月14日 | 大河ドラマ・時代劇
「源次郎、あっぱれな戦いぶりよ!
 日の本一の強者! 真田左衞門佐!」
 上杉景勝(遠藤憲一)としては、こう叫ばずにはいられなかったのだろう。
 何しろ景勝は家康(内野聖陽)に抗うことができなかった。
 義を捨て、言われるがままにひたすら忍従。
 牙を抜かれた虎。
 本来は自分がやるべきことを幸村(堺雅人)がやってくれた。
 だから、こう叫ばずにはいられなかった。
 もちろん、幸村と景勝では持っているものが違う。
 景勝は上杉家を守らなければならない。
 ………………

「敵をひとつの塊と思ってはならぬ。所詮、人の集まりじゃ」
 それは軍隊だけでなく、あらゆることに言えること。
 家康の陣営の中にも、福島正則(福水元基)や平野長泰(近藤芳正)のような人間がいる。
 豊臣にも、織田有楽斎(井上順)のような人間がいる。
 どんな集団にも綻びがあり、異を唱える者がいて一枚岩ではないのだ。
 軍隊は規律で統制された組織だが、今回のように混乱に陥ると、兵士は一個の人間となる。
 ………………

 真田丸の攻防が〝辛勝〟であったことも描かれた。
 開かない留め金。
 石が落とせず、一歩間違えば突破されていた。
 幸村もいくさの後、心臓が口から出そうなほど緊張していたと、木村重成(白石隼也)に本音を漏らした。
 戦争は必ずしも作戦どおりに行くものではなく、ひとつのトラブル、ひとつのミス、ひとつの気の緩みで、大きく崩れてしまう。
 兵士の心が折れてしまったら、それでおしまい。
 それを食い止めようとするのが個人の奮闘だ。
 今回は、後藤又兵衛(哀川翔)、毛利勝永(岡本健一)らがそれをやった。
 彼らの奮闘が他の兵士たちの心に火をつけた。

 いくさとは心理戦。
 心と心の戦い。
 単に刀と槍を交えたり、鉄砲を撃ち合ったりするだけでない、いくさの描写を見ることができた。

コメント (4)
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