JR鳴門線は何度か四国遠征を繰り返しながらもついぞ乗ることができなかった路線で、04年7月の遠征時にも時間の都合で乗れずに四国で唯一乗り潰しができていない路線となっていた。喉に小骨が刺さった状態で、四国から帰って、再び遠征を企てて鳴門線乗り潰しを決行したのは04年8月22日。この年は夏に東北遠征を行い、JR完全制覇が目に見えてきた年でもあったため、四国に残る鳴門線を早めにつぶして四国統一を目指すことにした。18きっぷを使用し、岡山からマリンライナーで四国入りし、高松で短い乗り継ぎ時間を利用して讃岐うどんを食して、鳴門線を目指して高徳線を南下していく。生憎の天気で途中徳島に入ってからは大雨が降るという最悪のコンディション。池谷に着いた時点では小降りだったものの、雨中の中鳴門までのミニトリップを楽しんだ。私が乗車した列車は池谷発着だったが、徳島都市圏輸送を担うこともあり、池谷から徳島方面へ直通する列車も多いようだ。鳴門から徳島への交通はやはりクルマの利便性には勝てないだろうし、バス路線も発達している模様。徳島市内の交通自体が鉄道は眼中に入っていないようなので、鳴門線のテコ入れは相当難しいと思われる。それでも沿線環境はローカル線としてはまだ利用者が少なからずいるというところもあり、テコ入れ次第では利用者も増やしていけそうな感じがする路線だ。徳島方面へ直通する列車を快速化するなどして、速達列車を頻繁運転すれば、まだまだ利用価値のある路線に変身するのではないかと思う。
鳴門線を往復して帰路は、18きっぷから離れて徳島から大阪駅前まで高速バスに乗った。観光バスは何度も乗っているが、高速路線バスに乗るのは生れて初めての経験だった。座席の狭さには驚かされたが、さすがに徳島からだと高松を大回りしなければならない鉄道よりも速かった。座席の狭さと神戸・大阪市内での渋滞に引っかからなければ十分使い物になると思われ、こと大阪対徳島間では高速バスの利用が一番便利だと実感した。