人の道完全に外す厚顔無恥安倍首相夫妻
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安倍首相は森友学園の籠池泰典前理事長夫妻について、
「妻からこの学校の先生方の教育に対する熱意は素晴らしいと聞いている」
「いわば私の考え方に非常に共鳴している方」
と述べていた。
そして、安倍昭恵氏は森友学園で3回も講演を行い、新設される予定だった瑞穂の國記念小學院の名誉校長に就任した。
安倍晋三氏も森友学園での講演を引き受けていたが、衆院総選挙が実施されることになり、急遽、講演への出席を取りやめた。
いずれにせよ、家族ぐるみで親交を深めていたことは事実である。
森友学園が新設小学校用地を激安価格で国から払い下げられた背景には、安倍昭恵氏の実質的な「口利き」があったからだと考えられている。
その森友学園の国有地取得が国会で問題にされた。
問題の核心は、時価が10億円を下らないと見られる国有地が、実質的に200万円という破格値で払い下げられたことである。
この激安払い下げが財政法に違反し、国家に損害を与えた疑いが持たれている。
折衝したのは財務省の近畿財務局であり、判断したのは財務省理財局である。
これらの行政機関の担当者ならびに責任者が「背任」の罪を問われる可能性がある。
国有財産が不正に低い価格で、政治家と近しい人物に払い下げられたのであるなら、典型的な政治腐敗、汚職事案になる。
しかも、その中核に内閣総理大臣が位置している。
重大事態であると言わざるを得ない。
問題の本質は、実質200万円での払い下げが、「不正廉売」にあたるのかどうかであり、捜査当局は強制捜査によって重要証拠の保全を図らねばならない。
すでに刑事告発状も受理されており、迅速かつ適切な捜査が行われなければならないことは当然だ。
ところが、警察、検察当局は、いまだに家宅捜索すら実施していない。
関係証拠の隠滅などもやりたい放題というのが現状である。
その一方で、警察、検察が行動したのは、籠池氏夫妻を補助金詐取の罪に問うことだけである。
補助金受領に問題があったのなら、「補助金適正化法」によって対応するべきであるにもかかわらず、検察は、法を不正に用いて、籠池氏夫妻を刑法の「詐欺罪」適用で動いている。
そして、籠池氏夫妻を逮捕し、不正で不当な長期勾留を行っている。
国家権力による人権蹂躙、基本的人権侵害は、極めて深刻なレベルにまで到達している。
刑事司法においては、有罪が裁判で確定するまでは、無罪を推定しなければならないという重要な原則がある。
1789年のフランス人権宣言で明記された「無罪推定の原則」である。
ところが、安倍首相は10月22日に実施された衆院総選挙に向けてのテレビ番組のなかで、籠池氏について「詐欺を働くような人物である」と発言した。
行政府の長として完全失格と言うほかない。
自分の考えの賛同者だとして親密に交際し、妻が新設小学校の名誉校長に就任した。
その妻が「関与」して国有地の不正廉売が実行された。
この図式が、ほぼ明瞭に浮かび上がっている。
当然のことながら、安倍首相夫妻の責任問題が浮上する。
安倍首相は2月17日の国会答弁で、森友学園の学校認可や国有地払い下げ問題に関して、
「自分や妻が関わっていたら、総理大臣も国会議員も辞めることははっきりと申し上げておきたい」
と明言した。
しかし、その後に明らかになった事実は、安倍首相夫妻が国有地取得に「深く関わった」ことを示すものである。
これが確定すれば安倍晋三氏は総理大臣と国会議員をやめなくてはならないということになる。
それは、総選挙があってもなくても、まったく関係のないことだ。
ところが、警察・検察当局は国有地不正廉売事案の捜査をまったく行わずに、籠池夫妻を不正に逮捕し、長期勾留を続けている。
もはやこの国に、人権尊重という原則は消滅していると言わざるを得ない。
籠池氏夫妻は接見禁止措置まで付けられて、いわば「拷問」にかけられている。
その一方で、安倍首相夫妻の責任は完全に不問である。
財務省の佐川宣寿前理財局長は国会で多くの虚偽答弁をしたことが明白になっているにもかかわらず、国税庁長官に昇格した。
この国は内閣総理大臣を筆頭に完全に腐敗し切ってしまっている。
その惨状は悲惨としか言いようがない。