11月11日開催の「幸せの経済」フォーラム2018
「TPPプラスを許さない!全国共同行動」は本年3月31日と9月20日に「グローバリズムは私たちを幸せにするか!?」をテーマに2度のシンポジウムを開催した。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/post-9fcc.html
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2018/09/part2-e963.html
3月のシンポジウムでは、ヘレナ・ノーバーグ・ホッジ氏制作の映画
「幸せの経済学」
が上映され、ヘレナ氏と共同して活動を続けてこられている明治学院大学教授の辻信一氏と東京大学大学院教授の鈴木宣弘氏による講演、私を含めたパネルディスカッション、山田正彦元農水相のスピーチが行われた。
9月のシンポジウムでは私と山田正彦氏、そして内田聖子氏が講演を行った。
グローバリズムについてヘレナさんは次のように総括している。
「多国籍企業は、すべての障害物を取り除いて、ビジネスを巨大化させていくために、それぞれの国の政府に向かって、ああしろ、こうしろと命令する。
選挙の投票によって私達が物事を決めているかのように見えるけれども、実際にはその選ばれた代表たちが大きなお金と利権によって動かされ、コントロールされている。
しかも、多国籍企業という大帝国は、新聞やテレビなどのメディアと、科学や学問といった知の大元を握って、私達を洗脳している。」
(鈴木宣弘氏による『自由貿易下における農業農村の再生』所収論文での記述より引用。元の出典は『いよいよローカルの時代~ヘレナさんの「幸せの経済学」』、ヘレナ・ノーバーグ・ホッジ、辻信一、大槻書店、2009年)
いま、私たちが直面している多くの問題の本質が、この言葉に要約されている。
辻信一氏は、「経済の突出」が人間本来のあり方を歪めていると指摘する。
「社会に埋め込まれていたはずの経済」が「経済が支配する社会」に変質するという本末転倒が生じていると指摘する。
「人間のための経済」が「経済のための人間」に入れ替わってしまっている。
きつくて、汚く、危険な仕事に、誰も就こうとしないから、賃金は上げずに、外国人を輸入して、その、みなが嫌がる仕事を外国人にやらせるという政策も、「人間のための経済」ではなく「経済のための人間」という発想からしか生まれないものだ。
政治も同じだ。
「人間のための政治」のはずが、いつの頃からか、「経済のための政治」に変質してしまった。
その「経済」を支配しているのが巨大資本=多国籍企業=ハゲタカ資本である。
ハゲタカ資本が金の力で政治を支配してしまう。
その結果、政治が人々のための存在ではなく、巨大資本=ハゲタカ資本のための存在になってしまう。
社会そのものが、ハゲタカ資本の利益を極大化するための存在に変質してしまっているのだ。
その結果として、私たちから「幸せ」が失われてしまっている。
この本末転倒を打破しなければならない。
「人々の幸せのための社会」に戻さなければならない。
11月11日、東京白金台にある明治学院キャンパスで、
「しあわせの経済」フォーラム2018
が開催される。
http://economics-of-happiness-japan.org/#about
オールジャパン平和と共生も実行委員会に参加している。
テーマは「ローカリゼーションが生む「しあわせの経済」」。
フォーラムの案内文には次のように書かれている。
「ローカリゼーション」とは、孤立することでもなければ、一つしか答えのない方程式でもありません。
世界中の地域とつながりを持ちながら、柔軟に形を変えていくプロセスです。人、地域、自然のつながりを再生させることによって、私たちが見失ってきた「生きる目的」と「安心して暮らせる未来」を再発見することができるのです。
去年の11月、世界中から1,500人以上の仲間が東京につどい、人間と生態系の健康的で豊かな関係性を探求する「しあわせの経済」について学びを深め、お互いの活動をたたえあいました。
そして1年がたち、新たなつどいが開かれます。さらなる学びと、私たちのつながりをより強くするためのこの試みに、あなたにも参加してほしいとお誘いしています。
国を超えた地域同士のつながりを強め、世界の幸せな「ローカル・フューチャー」へ向けた大きな一歩をしるすため、ぜひ今年も東京でお会いしましょう。
チケットは一般前売り1500円(当日2000円)
学生前売り500円(当日1000円)
https://eoh2018.peatix.com/
私たちが「幸せ」になるために、私たちが行動しなければならない。