シチズンの工場が中国から撤退です。今回は下記撤退の際の注意点に書かれているように資産評価を極端に下げさせられ身ぐるみ剥がされた形だと思います。それでも早い時期に進出していれば今までぼろ儲け出来たはずですから日本の常識が通じない国からは逃げるが勝ちでしょう。シチズンは今後中国人爆買いで業績に貢献してもらえるでしょう。今年の春節は訪日客45万人1000億円以上の「爆買い消費」です。筆者が訪れた千葉の外国人向けホテル・大型アウトレットでは中国人だらけでした。それでも中国国内での春節民族移動2000万人の2,3%に過ぎません。日本で買えば中国本土より50%安くしかも安心の商品が買えるようです。中国国内では2か月連続の景況感50割れ、金利引き下げ、春節の観光客20年来初の減少など景気後退が鮮明になっていますが、訪日客は爆買いした人も儲かる実需です。
以下コピー 春節(旧正月)直前に日本の著名な時計メーカー、シチズンの中国生産拠点である西鉄城精密(広州)有限公司が突然、清算と解散を宣言し、1000人余りの従業員が職を失った。外資系企業の対中戦略調整に伴い、労働者の就業問題が大きな打撃を受けている。27日付で騰訊財経が伝えた。
同じ時期にマイクロソフトもノキアの東莞工場と北京工場の閉鎖を決め、9000人の解雇を発表した。パナソニックやダイキン、シャープ、TDKなども生産拠点の本国回帰を進め、ユニクロ、ナイキ、富士康(フォックスコン)、船井電機、クラリオン、サムスンなど世界的に著名な企業が相次いで東南アジアやインドに新工場を設立し、中国撤退の歩みを速めている。
頭脳労働者は解雇されてもすぐに次の仕事が見つかるが、ローエンド産業の労働者は違う。いったん職を失うと次の仕事が見つかるまでかなり時間がかかる。
★ 撤退の際に注意すべき点は、
1)外資への優遇税が過去にさかのぼって取り消され、通常税率との差額が追徴されること。
2)輸入設備の各種税金が免除されていた企業で輸入を行ったのが5年以内であれば、免除措置が停止されること。
3)資産評価の際、譲渡の場合は買いたたかれ、清算・解散の場合にも清算費用・仲裁費用・従業員給与・債務処理を終えると価値が極端に下がること。特に2008年1月施行の労働契約法では、新たに従業員への経済補償が増えた。
上記から、ほとんど資金の回収は望めないというのが現状のようです。さらに、撤退後の技術秘密保持や企業呼称の問題に加え、最も精神的に消耗するのは、上記プロセスの過程でパートナーと争いとなること、特に過去の経営方針の食い違いが蒸し返されたり、税務局・税関等の審査で企業内に内在していたさまざまな問題が噴出することです。このため、「撤退は合弁企業の設立より何倍も難しい」と言われています。