西日本新聞にこのような記事があった。
「ふるさと納税」よろしく 北九州市、空港で帰省客にPR
8/4にこのブログでふるさと納税について案内していた中タイムリーな記事だったため記事を少し紹介すると、
北九州市は16日、北九州空港で、お盆の帰省客らに「ふるさと納税」をPRした。故郷への思いが強くなるお盆の時期に新しい寄付者を募るため、市のキャラクターや市職員が空港利用者にチラシ千枚を配った。
ふるさと納税は、出身地や応援する自治体に寄付をすれば、住民税などが軽減される制度。市は2013年度から1万円以上の寄付者に対し「返礼品」として地場特産品を贈り始めたため、13年度の寄付件数は846件と12年度(46件)の約18倍に伸びている。
この日は、市のキャラクター「ていたん」や市職員数人が参加。関東方面に戻る帰省客に納税の制度や返礼品の内容を紹介したチラシを配り、「よろしくお願いします」と声をかけた。(以下省略)
とのこと。私自身ふるさと納税をしたことがなかったし今まで特に興味はなかったのだが、返礼品ありというならば、これを機に北九州市出身の者として返礼品期待で市へふるさと納税をしてみようと思う。なお、ふるさと納税の手順や仕組みについては2つ前の8/4の福田二郎の記事をお読みいただければ明快だ。
さて最近、いくつかの経営系のセミナーに出席する機会があったのだが、歯科であっても医科であっても経営系のセミナーに出席すると、マーケティングの4Pを用いて広告戦略を紹介している講師の方に出会うことがある。マーケティングの4Pとは、
① Product 製品
② Price 価格
③ Place 流通
④ Promotion プロモーション
のことをいい、企業側の目線に立ったマーケティングの考え方のことだ。セミナーの講師の方はこれを歯科や医科の経営に応用していく方法を紹介している。ここでは4Pについての詳しい説明はしないが、医院サイドからどのような順路で患者さんへアプローチするのかを考えるにはとても良い方法に違いはない。
今日ご紹介したいのはこれとは別の「マーケティングの4C」という考え方だ。有名な4Pとは対になる顧客側からのアプローチとして存在するものであり、徹底的に顧客側の視点からマーケティングを捉えた考え方になる。4つのCとは、
① Customer Value 顧客にとっての価値
② Cost to the Customer 顧客の負担
③ Convenience 入手の容易性
④ Communication コミュニケーション
のことをいう。競争が激化している歯科経営や医科経営において、医院サイドから患者さんへのアプローチの順路を考える4Pも重要だが、それと同時に患者さんサイドから医院のマーケティングの順路を考える4Cの考え方も必要になってきていると感じる。
まず①だが、製造した製品や、行うサービスを如何に売り込むかを考える4Pとは違い、あくまでも患者さんにとっての価値が何かを見つけ出すことから始まる。医療系であれば患者さんの一番中心にある最大の価値とは「健康であること」かもしれない。しかしそれを10代なのか60代なのか、男性なのか女性なのか等、医院がターゲットにしている患者層にあわせて考えていくと健康から派生した新たな価値にたどり着くはずだ。それを①とする。
次に②では、患者さんが①の価値を得るためのコストを考えそれを最小化していく。これは何も金銭面だけの話ではない。待ち時間だってコストだし、待合室で顔見知りと会うストレスも②に含まれる。こういった患者さんにとって負荷となるものを最小化していく。
そして③で、医院のサービスを患者さんが手軽に享受できているかを考える。歯科であれば次回予約が早くて三週間後しかとれないという状況であればそれは③に反しているし、医科であれば朝の診療受付前に入口玄関の所でおじいちゃんおばあちゃんが並んで待っている状況もこの③に反している。
そして最後に④で、これら①から③までを含む医院の姿や取り組みがしっかりと患者さんに案内できているか、発信できているか、もっと言うとメッセージがちゃんと届き患者さんに受け入れられているかを逐次確認し見直していかなければならない。
私たちはこんな医院です!こんな診療をやっています!設備は最新です!このような情報をProductとしてターゲットにプロモーションしていくことも大切だが、競争が激化していく中では、まず徹底的に4Cを固めることが必要になる。このような事というのは、言われてみると「なんだそんなことか」と誰もが思うようなことがほとんどだ。しかし大学の教科書に載り、もう何十年も何百年も学ばれ続けていることでもある。言われれば「なんだ」と思うようなことにしっかり取り組めているのか、頭で考えるだけではなくて、①から④までのことをすぐさま紙の上で戦略と交え論理的に語れるのかが、競争が激化していくこれからの医院経営の中ではとても大切なことになってくる。4Pと4Cはどちらが良い悪いではなく、両輪として採用できる考え方なので是非ともこれを機に4Cについても考えてもらえればと思う。
監査部一課 原浩恭
「ふるさと納税」よろしく 北九州市、空港で帰省客にPR
8/4にこのブログでふるさと納税について案内していた中タイムリーな記事だったため記事を少し紹介すると、
北九州市は16日、北九州空港で、お盆の帰省客らに「ふるさと納税」をPRした。故郷への思いが強くなるお盆の時期に新しい寄付者を募るため、市のキャラクターや市職員が空港利用者にチラシ千枚を配った。
ふるさと納税は、出身地や応援する自治体に寄付をすれば、住民税などが軽減される制度。市は2013年度から1万円以上の寄付者に対し「返礼品」として地場特産品を贈り始めたため、13年度の寄付件数は846件と12年度(46件)の約18倍に伸びている。
この日は、市のキャラクター「ていたん」や市職員数人が参加。関東方面に戻る帰省客に納税の制度や返礼品の内容を紹介したチラシを配り、「よろしくお願いします」と声をかけた。(以下省略)
2014/08/17付 西日本新聞朝刊
とのこと。私自身ふるさと納税をしたことがなかったし今まで特に興味はなかったのだが、返礼品ありというならば、これを機に北九州市出身の者として返礼品期待で市へふるさと納税をしてみようと思う。なお、ふるさと納税の手順や仕組みについては2つ前の8/4の福田二郎の記事をお読みいただければ明快だ。
さて最近、いくつかの経営系のセミナーに出席する機会があったのだが、歯科であっても医科であっても経営系のセミナーに出席すると、マーケティングの4Pを用いて広告戦略を紹介している講師の方に出会うことがある。マーケティングの4Pとは、
① Product 製品
② Price 価格
③ Place 流通
④ Promotion プロモーション
のことをいい、企業側の目線に立ったマーケティングの考え方のことだ。セミナーの講師の方はこれを歯科や医科の経営に応用していく方法を紹介している。ここでは4Pについての詳しい説明はしないが、医院サイドからどのような順路で患者さんへアプローチするのかを考えるにはとても良い方法に違いはない。
今日ご紹介したいのはこれとは別の「マーケティングの4C」という考え方だ。有名な4Pとは対になる顧客側からのアプローチとして存在するものであり、徹底的に顧客側の視点からマーケティングを捉えた考え方になる。4つのCとは、
① Customer Value 顧客にとっての価値
② Cost to the Customer 顧客の負担
③ Convenience 入手の容易性
④ Communication コミュニケーション
のことをいう。競争が激化している歯科経営や医科経営において、医院サイドから患者さんへのアプローチの順路を考える4Pも重要だが、それと同時に患者さんサイドから医院のマーケティングの順路を考える4Cの考え方も必要になってきていると感じる。
まず①だが、製造した製品や、行うサービスを如何に売り込むかを考える4Pとは違い、あくまでも患者さんにとっての価値が何かを見つけ出すことから始まる。医療系であれば患者さんの一番中心にある最大の価値とは「健康であること」かもしれない。しかしそれを10代なのか60代なのか、男性なのか女性なのか等、医院がターゲットにしている患者層にあわせて考えていくと健康から派生した新たな価値にたどり着くはずだ。それを①とする。
次に②では、患者さんが①の価値を得るためのコストを考えそれを最小化していく。これは何も金銭面だけの話ではない。待ち時間だってコストだし、待合室で顔見知りと会うストレスも②に含まれる。こういった患者さんにとって負荷となるものを最小化していく。
そして③で、医院のサービスを患者さんが手軽に享受できているかを考える。歯科であれば次回予約が早くて三週間後しかとれないという状況であればそれは③に反しているし、医科であれば朝の診療受付前に入口玄関の所でおじいちゃんおばあちゃんが並んで待っている状況もこの③に反している。
そして最後に④で、これら①から③までを含む医院の姿や取り組みがしっかりと患者さんに案内できているか、発信できているか、もっと言うとメッセージがちゃんと届き患者さんに受け入れられているかを逐次確認し見直していかなければならない。
私たちはこんな医院です!こんな診療をやっています!設備は最新です!このような情報をProductとしてターゲットにプロモーションしていくことも大切だが、競争が激化していく中では、まず徹底的に4Cを固めることが必要になる。このような事というのは、言われてみると「なんだそんなことか」と誰もが思うようなことがほとんどだ。しかし大学の教科書に載り、もう何十年も何百年も学ばれ続けていることでもある。言われれば「なんだ」と思うようなことにしっかり取り組めているのか、頭で考えるだけではなくて、①から④までのことをすぐさま紙の上で戦略と交え論理的に語れるのかが、競争が激化していくこれからの医院経営の中ではとても大切なことになってくる。4Pと4Cはどちらが良い悪いではなく、両輪として採用できる考え方なので是非ともこれを機に4Cについても考えてもらえればと思う。
監査部一課 原浩恭