福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

般若心経と量子力学

2018-12-18 | 法話
般若心経は『不生不滅、無老死亦無老死尽』と言っています。我々は生きているのでも死んでいるのでもないといっています。量子力学でも「不生不滅」「無老死」は当たり前です。 今朝たまたまインターネットで量子力学の学説「2重スリット実験」「シュレディンガーの猫」「多世界論」等をよむと量子力学では、宇宙を「巨大な可能性の塊」「あらゆる可能性が重なり合った波のような存在」とみており、対象(電子)は多重に存在し、それを見ている人間も(電子でできているのだから)多重に存在する、というものでした。これでいくと、死者は見られた瞬間に死者となっているのであり、「死後」も「生前」と同じように「可能性の塊」として、「見ている生者」と共に宇宙に存在していることになるのかもしれません。(華厳経でも同じように重々無尽を説いています)華厳経に「一切法界は因陀羅網のごとし」と出てきます。宇宙は帝釈天の網のように、時間空間が重々無尽に畳み込まれているということです。過去も現在もリニアではありません。過去は現在であり、現在は過去です。ここはあそこで、あそこはここです。まさに多重世界を上回る「超多重世界」です。ここからはじめて、御大師様もおしゃっている密教の「現世利益」が出ていきます。宇宙は「可能性の塊」であり「超多重世界」であるのですから、あらゆることに不可能はない事になります。ただ、「願う自分自身」も「浮遊する電子」の塊そのもの、ですから、低次元の自分自身のまま願ってもそれは自業自得でかなえられないということになります。ここで「十善戒」や「利他行」の重要性がわかるのです。
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