太平洋戦争の過程・福島原発対応・今回の新型コロナの対応等を見ていると、どの時代のどの組織でも権力中枢にいて我が世の春を謳歌しているとどうしても異常事態を認めたくないという正常化バイアスが強くなり平常時の権力中枢が根本的危機に対応することは日本では不可能なことがわかります。これは民間の会社でも小さい組織でも同じです。当方も昔俗世のころ阪神淡路大震災時に緊急対応を時のエリートコース驀進中の局長に申し入れましたが全くその緊急性に気が付きませんでした。平常時中枢に座っている人達は人事・手続などのロジには興味津々ですが政策・企画には弱いという共通点があります。
名著「失敗の本質」でも軍中枢が「問題の枠組みを新しい視点から理解できない」ことが日本軍の背走に次ぐ背走を生んだとしています。
危機の時は国も役所も地方も民間も平常時の指揮命令系統を抜本的に覆し、平常時は冷や飯組であるマージナル組織・マージナルマンを全責任者にして全く新しい枠組みで指揮命令させるような異常事態対応組織を構築しておくことがどうしても必要です。それが今後、大震災・大災害・大戦争が起こった時の日本を救う道であると思います。(それができなくても最低アメリカの「国土安全保障省」並みの組織は作り上げておくことが必要と思われます。)