日々の恐怖 5月7日 東京暮らし(3)
東京に来て11ヶ月経った頃には、上司のイビリで精神的にもピークがきてた。
仕事も大詰めを迎えていて、帰宅がAM3:00が続いたり、徹夜なんてザラだった。
そんなこんなで、嫌になっていた俺は3日間無断欠勤をした。
気分はすでに地元に帰る気満々。
4日目に仕事場に行き、地元の本社に連絡した。
会社の課長はウダウダ言っていたが、聞く耳は無い。
仕事場の上司に、
「 じゃあ、今から帰りますんで・・・・。
もう2度とココには戻りません!」
って言ってやった。
すると上司は、
「 お前がココで失敗して損失した分を責任かぶるのは上司である俺だ。
それじゃ不公平だろ?
お前にも責任をかぶってもらわんとなぁ・・・。
帰る前に10万をアパートのテーブルの上に置いていけ!
少しは誠意をみせてみろ!!」
なんて言いやがった。
まぁ確かに、ココで失敗して出した損失は30~40万ぐらいになる。
それに比べたら10万なんて安い方だ。
速攻で銀行に行き、10万+帰りの電車賃+土産代を下ろしてアパートに帰る。
金の入った封筒をテーブルの上に置き、荷造りをした。
ダンボール5箱分を郵送して、俺自身、身軽になった。
アパートの鍵をかけ、鍵を玄関扉の郵便ポストに放りこんだ。
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