日々の恐怖 5月30日 下から赤子
切迫早産で入院した時のことだ。
入院した初日の夜中、トイレに行った。
消灯後なのでトイレも最小限にしか明かりがついてなくて薄暗い。
“ 怖いな~~~。”
と思いながら個室のドアを開けると、浴衣を着たシワシワの老婆が!!
“ うぎゃああぁぁぁぁ、出たあああぁぁぁぁぁぁぁぁあああ・・・!”
と思ったら、婦人科の方で入院してたおばーちゃんが、カギかけ忘れて入ってただけだった。
マジで怖かった。
口から心臓、下から赤子出るかと思った。
もういっちょ、同じく切迫で入院中、3日目くらいのことだった。
これまた同じく、夜中にトイレに行こうとした時、廊下で巡回中の看護師さんとすれ違った。
“ 初めて見る看護師さんだなぁ・・・。”
と思いながらそのまま少し歩いて、ふと気配を感じたので何気なく振り返ったら、さっきすれ違ったはずの看護師さんが、私の真後ろに!!
“ うぎゃああぁぁぁぁ、今度こそ出たあああぁぁぁぁぁぁぁぁあああ・・・!”
と思ったら、私が引き連れてた点滴の残量をチェックしてただけだった。
なんか一言言ってからやれよ!
マジで怖かった。
口から心臓、下から赤・・・・。
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