宣公十年(- 599) 誰が生ませた / 楚の荘王制覇の時代
※ 夏徴舒は大夫御叔と夏姫の間に生まれた子、若年ながらすでに大夫の職を襲いで
いた。【経】(五月)癸巳、陳の夏徴舒、その君半国(霊公)を弑す。
※ 陳の霊公と孔寧、儀行父の三人が、夏徴舒の家で酒をくみかわしていた。その席
上、雲公は偕行父をからかって、「徴舒は、どうやらおまえに似ているようだ」
行父もまけずにやりかえした。「いや、やっぱりあなたに似ております」
そばで聞いていた徴舒は、このやりとりが何とも腹にすえかねた。そこで霊公が
帰ろうとして屋敷から出るところを待ちぶせ、うまやのかげから矢を射かけて殺
した。孔寧と偕行父は、楚に逃亡した。
No.48
Interface for renewable Energy System
【RE100倶楽部:環境配慮エネルギー事業篇 Ⅹ】
● ソーラータイルシステムのダウンサイジング化:マイクロインバータ
今回はエネルギーソーラータイリング(ソータータイル)にビルドイン(内蔵)仕様を小考する。光電変換
部位に蓄電部位付加を内蔵するか外付にするかのオプションがあるように、内蔵蓄電部位から定電流出力さ
せるか、光電変換部位から直接定電流出力させるかのオプションが発生する。ここで、マイクロインバータ
(Solar-micrinverter、Microinverter)とは、陽光発電装置や蓄電装置のような分散電源を系統に連系させて制
御する分散電源システム――通常、太陽光発電装置では、複数の太陽電池パネルを直列に接続し、複数の太
陽電池パネルにより得られた直流電力を1つのパワーコンディショナで交流電力に変換して系統に連系させ
ている(集中制御型)――は、1枚の太陽電池パネル毎にインバータを設置して直流電力を交流電力に変換
し、変換後の交流電力を複数並列に接続する分散制御型であり、そのなかでも❶1枚の太陽電池パネル毎に
設置されるインバータを「マイクロインバータ」、❷太陽電池パネルと一体的に構成されたものは「ACモ
ジュール」と呼ばれる(下図ダブクリ参照)。
このように、マイクロインバータを用いた構成は、通常の集中制御型に比べ、❶複数の長い直流配線が不要
であること、❷複数の直流配線を結合する直流接続箱が不要であること、❸1枚または数枚の太陽光パネル
に故障等が生じてもその影響がこの太陽光パネルに限定されることなどの利点があり、ソーラータイルのよ
うな高密度で受光面が異なる光電変換装置には欠かせないものとなるが、マイクロインバータは自立運転機
能をもたず、それぞれのマイクロインバータ自立する電圧制御型のインバータとなると、複数のマイクロイ
ンバータの出力電圧の位相がずれなどの波形が乱れるといった問題があり、下図は高調波除去帰還制御工程
図のように、グリッドインタラクティブインバータ(送電系統双方向型直交流変換器)の様々な改良が提案
されている。
Systems and methods for increasing output current quality, output power, and reliability of grid-interactive inverters
● 特開2017-106030 電力変換装置で使用するための軟質粘着性ゲル
ここで、光起電システムで重要な構成要素なマイクロインバータ(直交流変換器)/パワーオプティマイザ
(直流変換器)は、エネルギースループットを最大限にするためのDC-DC変換装置技術であり、マイク
ロインバータは、各パネル上で使用されるがパワーオプティマイザを単一のケーシング内で小型インバータ
と組み合わせたもの。一方でパワーオプティマイザはインバータを分離されたボックス内に残し、全アレイ
に対して1つのインバータのみを使用する。これらは、屋外使用で耐えるように、熱管理/環境保護を含む
高い信頼性要件をもち。マイクロインバータ/パワーオプティマイザメーカは、自社の製品に25年間の補
償を提供するため、これらのデバイスを充填する熱伝導性ポッタント(封止剤:encapsulant)は重要な構成
要素であるが、これらのデバイスの高い耐久性のもつ小型化(downsizing) が求められているが、下図の特
許事例はその1つである。
【要約】
電力変換装置(100)、マイクロインバータ内のポッタント(105)として使用するためのポリマー、
特にシリコーンゲルを含む軟質の粘着性の組成物。硬化したときに、組成物は、ショアAスケールで測定し
て30未満の硬度、0.2W/m・K以上の熱伝導性を有し、かつ粘着性の表面を有する。その軟質粘着性
ゲルによって充填された電力変換装置と、電力変換装置の製造方法。前記粘着性ゲルの表面が2.5g以上
の大きな粘着度を有し、5μm未満の平均粒子径を有する石英粉末を熱伝導性充填材を含む組成物で構成さ
れた屋外使用で耐え、熱伝導性のあるポッタントを提案する。
このように、光電変換部位だけでなく電力変換・送電部位を含めたコスト・機能・機構・意匠・品質・工程
展開させ市場要求を満たす最高レベルの設計・製造要件が「ソーラータイル」(エネルギータイリング)に
求められている。
【関連特許】
・特開2017-050931 制御装置及び分散電源システム 京セラ株式会社
・US 9698668 B2 Systems and methods for increasing output current quality, output power, and reliability of grid-inte-
rac-tive inverters :グリッド・インタラクティブ・インバータの出力電流品質、出力電力、および信頼性を
向上させるシステムおよび方法
・US 9,685,904 Full-Text Photovoltaic system with improved DC connections and method of making same :改善され
たDC接続を有する太陽光発電システムおよびその製造方法
・US 9,685,904 B2 Photovoltaic system with improved DC connections and method of making same :グリッド接
続負荷のローカル電源の電力転送管理
・ US 9627894 B2 Modular solar inverter :モジュラーソーラーインバータ
・ US 9602023 B2 Single chip grid connected solar microinverter:シングルチップグリッド接続ソーラーマイクロ
インバータ
Jul.16, 2017
【RE100倶楽部:変換効率30%超時代】
今月18日、大阪大学の研究グループは、10秒~30秒の簡単な溶液処理によって、3%以下の反射率のシリ
コンウェーハを形成する方法(上図)を開発しましたことを公表。この技術を結晶シリコン太陽電池に用い
て、反射防止膜を形成しない極単純な構造の太陽電池で、20%の変換効率を達成。従来技術では、シリコ
ン表面にピラミッド構造を形成することで低反射させていたが、低反射処理に約20分を要し、そのうえ反
射率は10%以上とあまり低くできなかった。その結果、プラズマCVD法等の高価な方法を用いて反射防止膜
を形成する必要があった。今回開発した技術により、太陽電池の製造コスト低減できるる。開発した技術で
は、シリコンウェーハを過酸化水素水(H2O2)とフッ化水素酸水溶液(HF)の混合溶液に浸し、白金触媒体
に10~30秒接触させるだけで、瞬時に表面にシリコンナノクリスタル層が形成され、極低反射化できる。ど
の方向からの入射光もほとんど反射させることはなかったので、反射防止膜形成が不溶(コストレス)で、
一方、シリコンナノクリスタル層は莫大な表面積を持ち、効果的な表面パッシベーション処理を行わなけれ
ば、光生成した電子とホールが表面で再結合して消滅し、変換効率が低下。再結合を防止に、リン珪酸ガラ
ス法(PSG法)という新規の方法を開発。PSG法を用いない場合の太陽電池の変換効率は約15%、本方法
で20%に向上した。
このように、同研究グループは、太陽電池で最も重要なことは単なる高効率化ではなく、発電コストを低減
できる技術の開発――複雑な構造や高価な方法を用いて太陽電池の高効率化を行っても、かえって発電コス
トが増加。単純構造の太陽電池を単純プロセスで製造技術――に着眼している。
【ZW倶楽部:燃えるごみの焼却残さから機能性材料を製造】
● 都市ごみ清掃工場から排出される溶融スラグを高比表面積シリカに変換
今月25日、産業技術総合研究所らの研究グループは、都市ごみ清掃工場で燃えるごみを処理した際に排出され
る溶融スラグを原料として高比表面積シリカを製造する技術を開発したことを公表。得られた高比表面積シ
リカは、各種吸着剤、タイヤや合成ゴムなどの添加剤、触媒担体などさまざまな用途展開が期待できる。こ
の技術により、人々の日々の活動の結果、一般廃棄物として排出された「燃えるごみ」の中に含まれる不燃
成分を、簡単な工程で高付加価値材料に変換できる。
都市ごみなどの一般廃棄物のうち、いわゆる燃えるごみを焼却処理する清掃工場では、ごみ焼却に伴って焼
却灰が発生しており、主に最終処分場に埋められている。現在、焼却灰の減容化のために、焼却灰を高温で
溶融させた後に水中で冷却して生じる「溶融スラグ」とよばれるガラス状固形物として回収する処理が広く
行われている。溶融スラグは道路用のアスファルト骨材やコンクリート用骨材などとして有効利用が図られ
ている。一方、現在全国で年間約80万トンもの溶融スラグが、自治体などの都市ごみ清掃工場から発生して
おり、さらなる有効活用の手段が求められていた。
都市ごみ清掃工場から排出された溶融スラグを、ある条件で酸性の溶液を用いて化学的に処理すると、溶融
スラグ中に含まれるシリカ(SiO2)成分が、処理溶液に溶けない白色の固体として沈降する。この白色固体を
ろ過などにより回収すると、純度93~98 %を超えるシリカが容易に得られる(下図)。窒素ガス吸着測定を
行い、算出した比表面積はおよそ600 m2/gであった。これは高比表面積材料として市販されている合成シリ
カ材料と同等以上の値である。また、ナノメートルサイズの空孔をつくる鋳型となる界面活性剤を共存させ
た状態で、溶融スラグからシリカを得る化学的処理を行うと白色固体が得られる。この白色固体を550 ℃で
焼成すると、規則的なナノメートルサイズの空孔をもつメソポーラスシリカが得られる。図2に得られたメ
ソポーラスシリカの電子顕微鏡写真を示す。この溶融スラグから生成したメソポーラスシリカの比表面積は
675 m2/g、平均細孔径は9.2 ナノメートル(nm)であった。
● 今夜の一曲
今夜も頭がパンクしそうだった。そこで一曲これをリスニング。12歳の記憶がよみがえる。核融合利用
技術開発(地球物理学領域)でパンパンの頭を静める。