湯 問 とうもん
ことば----------------------------------------------------------------------------------
「われの死すといえども、子ありて存す。子また孫を生み、孫また子を生み、子また子あり、子ま
た孫あり。子子孫孫窮匱(きゆうき)なきなり。而して山は増すことを加えず。いかんぞ平らがが
らんや」「力を量らずして、日の影を迫わんと欲す」「すでに去るに、余音梁欐(りょうれい)を
繞り、三日絶えず。左右その人夫らずと以えり」
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釣りのコツ、政治のコツ
詹何(せんか)という釣りの名人がいた。釣り糸にはかいこの吐く細い糸、針には稲の穂さきの毛、
竿には潅木の小枝、餌には米つぶをいくつにもこまかくしたものを用いる。それでいて、深さ百仭
(じん)もあろうという淵、逆まく激流に糸をたれ、車でなければ運べぬような大魚をつりあげる。
糸が切れたり、針が伸びたり、竿が折れたりすることはない。
ある時、楚王がこの釣り師のうわさを聞いてふしぎに思い、王宮に呼んでそのコツをたずねた。詹
何はいった。
「わたしは死んだ父からこんな話を聞いたことがあります───蒲且子(ほしょうし)はいぐるみの
名人だった。貧弱な弓に、細い糸を結んだ矢をつがえ、風を利して射かければ、一矢で飛ぶ鳥二羽
をからめ落としたものだ。精神を獲物に集中し、肩の力をぬいて、バランスよく自然に矢を放った
からだと。わたしはこの話をヒントに釣りにうちこんで五年、ようやくそのコツを会得しました。
いまでは、川を前にして竿をとりあげれば、いっさいの雑念が消え、心の中は魚のことしかありま
せん。糸をたれ、針を沈めれば、手にはもはや重さというものがなく、手元は何ものにも乱されま
せん。こうなると、魚は餌を見てもちりかあぷくとしか思わず、何の危険も感ずることなく呑みこ
んでしまいます。
弱よく強を制し、貧弱な釣り具で大魚をつりあげられるのも、自然のバランスの中にとけこんで、
それを利用するからです。
政治のコツもこれと同じではないでしょうか。大王にも、このコツさえつかまれれば、天下を思い
のままに動かすことができましょう」
「うむ、なるほど」
楚王は大きくうなずいた。
〈いぐるみ〉矢に糸をつなぎ、飛ぶ鳥を傷つけることなく射落とすこと。たりすることはない。
<速報解データ>
・4cm超の週間高さ変動は北信越に8点集中して一斉変動。冬季特有の変動の可能性もあるも念の
ため要注意。茨城県太平洋岸北部にある「北茨城」に5.8cmの週間高さ変動が出ているので要警戒。
〇概況
・隆起・沈降は全国的にやや隆起。
・水平変動は北海道の中央から東部にかけて北西方向、東北地方は東方向、小笠原諸島および伊豆
諸島は北西または北北西方向、南西諸島は南東方向の水平変動がやや活発。北信越地方は水平変動
の向きがバラバラ。
〇要警戒
(震度5以上の地震が発生する可能性が非常に高い)
北海道道南・えりも・青森県周辺
東北・北関東の太平洋岸、奥羽山脈周辺
南関東周辺
南海・東南海地方
九州南部
〇要注意
(震度5以上の地震が発生する可能性が高い)
北海道釧路・根室周辺
北信越地方・岐阜県
九州北部
南西諸島
〇要注視
(震度5以上の地震が発生する可能性がある)
鳥取県・島根県周辺
Wonderful Snow Trekking
【エネルギー通貨制時代 45】
”Anytime, anywhere ¥1/kWh Era”
Mar. 3, 2017
【木質バイオマスからの糖製造コスト】
1月11日、産業技術総合研究所は、木質バイオマス(広葉樹)からの糖製造の水使用量を削減すると同
時に、糖化率を大幅に改善する技術を開発したことを公表。気候変動抑制から、カーボンニュートラルな
バイオマス由来の化成品や燃料の普及が求められている。糖はそれらの原料となる出発物質の1つ、バイ
オマスから糖を効率的に製造する研究が国内外で活発に行われている。特に賦存量が多く、非可食の木質
バイオマスの利活用促進が期待されている。しかし、木質バイオマスからの糖製造は、原料の強固な構造
を壊すための前処理───それによって得られるセルロースを分解する酵素糖化が必要で、研究開発の進
展に伴い、糖製造コストは下がってきているが商用段階には至らず、新しい前処理や酵素糖化が求められ
てきた。コスト高の要因の1つに、プロセス全体を通して大量の水が使用されることが挙げられ、それが
機器の大型化や加熱・濃縮エネルギーコスト、廃水処理コストの増加につながるという問題がある。
同研究グループは、木質バイオマス由来の化成品や燃料の商用に向け、前処理や酵素糖化身における、水
熱・メカノケミカル法による前処理の高効率化を進め一方、熱と水だけを使う水熱法は、焦げ付き防止な
ど、均一な前処理に大量の水使用に加え、酵素による糖化率が低いため、水熱法単独の研究は十分でなく、
薬剤の添加(薬剤法)や粉砕処理との組み合わせ(水熱・メカノケミカル法)を必要と考えていたが、水
熱法は低環境負荷で、工程数が少ないシンプルな手法であり、ランニングコストが抑えられれば、商用化
へつながる。そこで、今回、水使用量を大幅に減らす技術開発に取り組み、従来法では、バイオマス原料
の5~10倍程度の水が使用されていた。まず水熱処理・酵素糖化のプロセスフローに対して、化学熱力
学に基づいたプロセスシミュレーションにより水熱処理での水使用量と加熱エネルギー量の関係を検討し
たところ、バイオマス原料と水の比率を1対1(原料濃度50%)にした今回の技術では、従来の水熱法(
原料濃度9%)と比べて加熱エネルギー量を80%以上削減できることがわかった。
図1 本技術による加熱エネルギー量と主要ランニングコストの削減効果
次に、実際に水を減らした高い原料濃度での水熱処理を行うため、オーバーヒートや焦げ付きを防
止できるバッチ式のチューブ反応器と電気炉を用いたところ、反応器内で均一な加熱雰囲気を実現
できた。さらに、得られた処理物を酵素糖化し、糖化率が従来の水熱法と比べて30%以上向上、
91.1%に達した。薬剤処理(薬剤法)や粉砕処理(水熱・メカノケミカル法)を用いずに、水熱処
理だけで得られる糖化率としては最高レベルを実現し、この糖化率向上要因を、水熱処理後の成分
分析を行うことで、水使用量減に伴って酢酸濃度が高くなっていることがわかったという。
図2 水熱処理実験装置
酢酸は、セルロースに強固に絡み合うヘミセルロースを選択的に分解するため、今回の技術では自
ら生成した高濃度の酢酸のみでヘミセルロースの分解をより促進できたものと考えられる。なお、
従来の水熱法(原料濃度9%)において、意図的に酢酸を加えて今回の技術の条件を再現するには、
酢酸を原料に対して約40wt%も加える必要があり、その分のコストがかかる。また、主要なランニ
ングコストとして、水熱処理の加熱コスト(熱単価:2.1円/MJ)と酵素を調達するコスト(酵素
単価:300円/kg)を試算した。その結果、糖化率が向上したことにより、加熱コストだけでなく、
得られた糖(グルコース)当たりの酵素コストも低減でき、今回開発した技術により従来の水熱法
よりもランニングコストを70%以上削減できることがわかっという。
【雪冷熱とバイオマス発電で「再エネ100%データセンタ」】
1月25日、アオスフィールド(新潟)は新潟湯沢町で稼働中のコンテナデータセンター(DC)「湯沢IT
コンテナフィールド」に、バイオマス発電設備の導入を公表。従来の空調に加えて電源も再生可能エネル
ギー100%での稼働を目指す。 同社は、冷房部分に再エネ100%を活用した省エネ型データセンタとし
て、2018年7月に稼働開始した。豪雪地帯である湯沢町の雪と河川水(用水)、清涼な空気を組み合わせ
て活用し、年間を通じて冷熱を発生させることで、空調に必要な購入電力の電気代を90%以上削減。
今回さらなる消費電力・CO2削減を目指してバイオマス発電を導入、サーバーを含む全設備の電力需要を
賄う。農作物の残さから抽出した天然油を精製し、ディーゼル発電機の燃料に使用する。環境問題で課題
のあるパーム油はまったく使わない。発電容量は第1期で約2000kVAの予定。また、余剰電力は新電力な
どに売電する。FITの利用は検討中。データセンターの利用用途は、仮想通貨マイニング事業などを
想定する。当初は2017年4月に稼働する予定だったが、仮想通貨の下落に伴い計画を見直した。
「再エネ100%」により電力費用を大幅に削減することで、現在の仮想通貨相場(1ビットコイン
=約39万円)でも十分なマイニング利益を確保できるとしている。電力使用効率(PUE)は1.1未
満。
コンテナデータセンターは、海上輸送ドライコンテナを改造して電源・空調を内蔵したもの。1コ
ンテナに19インチサーバーラック5~7台、。サーバーラック1台あたり30~40台のサーバー収容
が可能。一体型のため簡単に移動・設置でき災害時の移転も可能。最短2カ月の短納期で設置でき
る。
【高さ40cmの架台下も刈れる 電動リモコン型草刈機】
電動ならではの利点を追求した機種が実用化されはじめた。農業機械や除雪機メーカーのササキコ
ーポレーション(青森県十和田市)が製品化したリモコン操作型のモデルがある。動力源をエンジ
ンから蓄電池に変えることによる最大の利点は、誰でも扱いやすくなる点にある。エンジンを搭載
した機械を操作したり運用したりするには、一定の知見が必要になる。農家などは、従来の農業機
械を通じてエンジンの操作に慣れている。しかし、それ以外の分野では、慣れていない作業者が従
事することも多い。このため、機械に頼ることで効率化したい作業があっても、エンジンを動力と
する機械に対する障壁が高く、スムーズに普及する分野が限られている。蓄電池を動力に使い、電
動化して操作しやすくすることで、この障壁を下げられる。また、機械の高さを低くできる利点も
ある。草刈機の場合、太陽光発電所における架台の下を走行できる機種を設計しやすくなる。傾斜
に強い機械を実現しやすいことも特徴である。エンジンの場合、ガソリンを送り込む機構が制約と
なり、蓄電池を使った場合に比べて、一定以上の傾斜地での駆動が難しい。ササキコーポレーショ
ンでは、これらの電動化の利点を生かしたリモコン型草刈機を開発し、「smamo(スマモ)」と
いうブランド名で販売をはじめた。
動力源をエンジンから蓄電池に変えることによる最大の利点は、誰でも扱いやすくなる点。エンジンを搭
載した機械を操作したり運用したりするには、一定の知見が必要になる。農家などは、従来の農業機械を
通じてエンジンの操作に慣れている。しかし、それ以外の分野では、慣れていない作業者が従事すること
も多い。このため、機械に頼ることで効率化がしたい作業があっても、エンジンを動力とする機械に対する
障壁が高く、スムーズに普及する分野が限られている。蓄電池を動力に使い、電動化して操作しやすくす
ることで、この障壁を下げられる。また、機械の高さを低くできる利点もある。草刈機の場合、太陽光発
電所における架台の下を走行できる機種を設計しやすくなる。傾斜に強い機械を実現しやすいことも特徴
である。エンジンの場合、ガソリンを送り込む機構が制約となり、蓄電池を使った場合に比べて、一定以
上の傾斜地での駆動が難しくなる。ササキコーポレーションでは、これらの電動化の利点を生かしたリモ
コン型草刈機を開発し、「smamo(スマモ)」というブランド名で販売をはじめる。
ササキコーポレーションは、製品化したリモコン型草刈機のほかにも、蓄電池を動力に使った草刈
機の開発を手がけていた。 農林水産省の補助によって、農業・食品産業技術総合研究機構と共同
開発した田んぼのあぜ道向けの電動草刈機である。この開発では、リモコン操作のほか、一定の幅
や強度をもつあぜ道では、自動走行も可能にすることを目指した。 今回の電動草刈機でも、リモ
コン操作を採用したのは、太陽光発電所の敷地内には、ネズミやヘビといった小動物が潜んでいる
場合があるなど、作業者の安全を確保するために、遠隔操作が適していると考えた。架台の下でも
刈れるようにする目的で、車体の高さは40cmに抑えた。これは、エンジンを動力とする場合には
実現できない低さで、電動ならではの利点の一つと強調している。
傾斜は仕様では35度、実際には40度以上にも対応できる。これも電動ならではの利点とし、エン
ジンを使った場合には、一定以上の傾斜では燃料の供給に支障を来たすことが多く、こうした傾斜
には対応できない場合が多いという。自動走行を採用する構想もあったが、その場合、価格が4倍
程度高くなるため、費用対効果に優れた販売価格を実現できず、採用を見送った。販売価格は、フ
ル装備の場合で200万円に設定している。価格の大半は蓄電池で、メーカーの希望小売価格が30万
円の蓄電池を標準で2個、予備を1個追加することを推奨しているので、それを含めた90万円を蓄
電池が占める。蓄電池は、カナダメーカー製のLiイオン蓄電池を採用した。当初、国内メーカー製
を採用することも検討したが、ササキコーポレーションが求める仕様の製品が存在せず、最終的に
現在、搭載している製品を採用した。1個の蓄電池で、最低でも1時間は稼働する設計とした。その
1時間で、面積840m2の草刈りを可能とし、搭載している2個で2時間稼働し、1680m2の草刈り
を実現する。
予備の蓄電池を1個追加することを推奨しているのは、常に満充電された蓄電池を2個搭載し続ける
ローテーションを実現できるためである。最初の1時間の作業を追えた時点で、使用済みの1個と交
換する。これによって、あと2時間稼働できる。この間、降ろした蓄電池を2時間かけて満充電まで
充電する。走行ユニットの寸法は全長約1mで、その前方に草刈り用のアタッチメントを装着する。
小回りが利き、直径2mの範囲内で旋回する。クローラーを使って走行し、スリップや横ズレなど
が生じにくい。この走行性、安定性、作業性などは、農業用の草刈機メーカーとしての「こだわり
」としている。太陽光発電所向けに開発した製品だが、発売してみると、他の分野や用途に幅広く
応用できることがわかってきた。果樹園での草刈りや集荷物の運搬、製鉄所におけるコンベア脇に
落ちたコークスの回収などで、電動の特徴を生かしたさまざまな要求に応じている。
【プロトン輸送「高速道路」は高出力電池への道を開く? 】
1月28日、オレゴン州立大学の研究グループは、2世紀以上前に最初に述べられた化学的メカニズムが、
自動車や配電網のような高出力用途のためのエネルギー貯蔵に革命を起こす可能性を持っていることを発
見したと公表。 それによると、電池のエネルギー密度とコンデンサの電力に優れたサイクル寿命をもたら
すFaradaic電極を開発することは大きな課題であった。これまで金属イオン──リチウムから始めて周期表
を見直し、水素の単一プロトンを見直し。協同的開裂により移動するプロトンと水分子の水素結合
ネットワーク内の水素結合およびOH共有結合の形成に着目。2つの水分子を橋渡しする水素原子
が一方の分子から他方の分子に「確実に切り替える」とき、電荷が伝導スイッチ衝突は、2番目の
分子の共有結合水素原子の1つを解離させ、水素結合ネットワーク全体にわたって同様の変位連鎖
を引き起こす。この運動はニュートンのゆりかごのようなもので、相関した局所的な変位はプロト
ンの長距離輸送につながる。これは溶媒イオンが車両内で個々に長距離を拡散する液体電解質にお
ける金属イオン伝導とは大きく異なる。水素結合と水素 - 酸素共有結合の協同振動は実質的に水分
子の鎖の一端から他端へプロトンを引き渡し、水鎖内での物質移動はないことを確認する。つまり、
分子リレーレースは、非常に効率的な電荷導ループがその本質であると結論づける。
このメカニズムが電池電極に取り付けられていれば、プロトンは結晶構造の狭いオリフィスを通り
抜ける必要はない。この種の伝導を容易にする材料設計すれば、このコンジットは準備ができる。
陽子ハイウェイは格子の一部として建設されているというわけだ。研究グループの実験では、染料
業界で知られているターンブルの青のプルシアンブルーアナログの電極の非常に高い電力性能を明
らかにした。 電極の格子内部のユニークな連続格子水ネットワークは、グロットスメカニズムに
よる予測の偉大さを実証する。陽子ホッピングが実際に水中でどのように起こるかを理解する上で
計算科学者たちは大きな進歩を遂げたが、Grotthuss理論は、レドックス反応の詳細なエネルギー
貯蔵のために探求されることはなかった。輸送や送電エネルギー貯蔵の商用蓄電池での超高速充電
放電の達成にやらなければならない作業がまだまだあると指摘する。材料学者や電気技術者の研究
を含む学際術がなければ、これはすべて純粋理論的なものとして帰着。電池の化学的性質を1秒未
満で充電/放電が可能か? 理論的には実証されているが、民生用機器で実現するには、非常に長
い技術の旅になるかもしれない。他の金属イオンで、プロトンは恐らく最も興味深い未知の可能性
を持つ最も興味をそそる電荷キャリアの探索の旅でもあると指摘する。
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