彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時
代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜
(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。
秋薊 きみのようだねと 笑う僕
宇
2つの台風の爪痕も生々しいが、盆供養も無事すまし、コロナ禍でリモー
トから宗安時にて施餓鬼供養がいつものように行まわれる。ところで、本
日の秋薊(あきあざみ)は、人類が初めて出会った雑草といわれ、禁断の
果実を食べたアダムとイブは、エデンの園を追い出され、イバラやアザミ
の生えた中から、果実を見分けて食べなければならなくなる言われ、日本
語の「アザミ」の名は、「あざむ」に由来する。美しい花だと思いきや、
触れるとトゲがあり驚かされる所以、「あざむかれた」というこじつけに
あり、アザミは漢字で「薊」と書き、草冠に魚(骨)と刀を書き記した字
も、アザミのトゲを表し牛や馬もアザミを食べることはなくアザミだけが
食い残されて、雑草として繁殖する。が、スコットランドでは、アザミは
国花として祖国防衛の象徴とされるほどに... さようにして、この一句を
詠ませた。人類の危機と台風禍明けの二人。なにも語らぬがそこには安堵
とよろこびが混在している。
【俺の剪定日誌:百日紅】
台風で、伸びきった樹形が変改したため。急遽、剪定することに(予定で
は日曜日)。
オールメタネーションシステム概論 ②
1.特開2023-112787 熱エネルギー循環システム及び冷熱エネルギー循
環方 大陽日酸株式会社
【概要】
下図1のごとく、液化炭酸貯蔵施設、二酸化炭素回収施設、及び移動式冷
熱回収装置10を有してなり、移動式冷熱回収装置10は、液化炭酸貯蔵
施設に貯蔵された液化炭酸LCO2から冷熱エネルギーを回収し、さらに
化炭酸貯蔵施設から回収した冷熱エネルギーを用いて、二酸化炭素回収施
設から排出される炭酸ガスGCO2を液化して液化炭酸LCO2とするととも
に、液化炭酸LCO2液化炭酸貯蔵施設に供給する、オンサイト型の水素
製造装置や水素ステーションの場合であっても、炭酸ガスを大気中に放出
することなく、低コスト且つ簡便な構成で、省電力で効率よく炭酸ガスを
液化して液化炭酸を得ることが可能な冷熱エネルギー循環システム及び冷
熱エネルギー循環方法を提供する。
図1.本発明の実施形態である冷熱エネルギー循環システム及び冷熱エネ
ルギー循環方法について模式的に説明する図であり、冷熱エネルギー循環
システムを構成する移動式冷熱回収装置の構成を示す概略図
【符号の説明】10…移動式冷熱回収装置(冷熱エネルギー循環システム)1…
CO2分離貯槽 2…熱回収用熱交換器 3…第1窒素ボンベ 4…液化熱交
換器 5…常温ブラインタンク(ブラインタンク) 6…第2窒素ボンベ
7…低温ブラインタンク(ブラインタンク) 8…水素熱交換器 9…冷凍
機熱交換器 110…冷凍機ユニット 11…液炭蒸発器入口接続口 12…
液化炭酸貯槽接続口 13…液炭蒸発器出口接続口 14…回収CO2接続
口 15,16…水素接続口 V1,V2,V3,V7,V8,V9,V1
0,V11,V12,V13,V14,V15,V16…バルブ CV4,
CV5,CV6,CV19,CV20,CV2 1…コントロールバルブ
RV17,RV18…減圧弁 PD1,PD2,PD3,PD4…圧力セン
サ TD1,TD2,TD3,TD4,TD5,TD6,TD7,TD8…
温度センサ LD1,LD2,LD3…液面センサ F1…液炭蒸発器ライ
ン F2…液化炭酸貯槽ライン F3…CO2ライン F4…液炭蒸発器ラ
インF5…CO2回収ライン F6…ブライン供給ライン F7…ブライン
供給ラインF8…窒素ガス導入ライン F9…窒素ガス導入ラインF10…
熱回収ライン F11…排出ライン F12…炭酸ガス排出ライン F13…
窒素ガス排出ライ F14…窒素ガス導入ライン F15…窒素ガス導入ラ
イン F16…窒素ガス排出ライン F17…窒素供給ライン F18…窒素
供給ライン F19…ブライン熱交換ライン F20…水素ライン F21…
水素ライン FR1…冷凍機ライン 20…液化炭酸貯蔵施設 21…液化
炭酸貯槽 22…液炭蒸発器 23…メタネーシ ョン設備 24…液水蒸発
器 25…液化水素貯槽 26…液炭蒸発器入口 27…液化炭酸貯槽入口 2
8…液炭蒸発器出口 29a,29b…水素接続口 V25,V26…バル
ブ CV22,CV23,CV24…コントロールバルブ F22…液化炭
酸貯槽ライン F23…液炭蒸発器出口ライン F24…水素受取ライン F
25…水素送出ライン F26…液炭蒸発器入口ライン FM1…メタン供給
ライン30…二酸化炭素回収施設(冷熱エネルギー循環システム) 31…
水素製造装置 32…精製器 33…圧縮機 34…回収CO2ホルダー 3
5…水素ガスホルダー 36…液水蒸発器 37…バックアップ用液化水素
貯槽 38…回収CO2出口 39a,39b…水素接続口V28,V29,
V30,V32,V33,V34…バルブ CV27,CV31…コントロ
ールバルブ F27…水素供給ラインF28…水素使用ライン F29…C
O2回収ライン F30…水素追加ライン F31…受取ライン F32…液
化水素蒸発ライン F33…水素送出ライン F34…水素送出ライン40
…トラックGCO2…炭酸ガス(二酸化炭素)LCO2…液化炭酸 GN2
…窒素ガス LB…ブライン LH2…液化水素 GH2…水素ガス G
R…冷媒
2.特開2023-111824 電解システム 本田技研工業株式会社
【概要】
固体酸化物型燃料電池セルに投入される二酸化炭素の排出源として、バイ
オマスを有する装置から排出される排ガス(バイオガス)、発電所または
製鉄所等から排出される排ガス等が採用される場合がある。しかし、これ
らの排ガス中に酸素ガスが含まれる場合がある。この場合、排ガス中の酸
素ガスは、固体酸化物型燃料電池セルを介して、メタネーション反応器に
用いられる触媒に到達する可能性がある。メタネーション反応器の触媒に
酸素が到達すると、当該触媒が酸化により劣化することが懸念される。 br />
下図1のごとく、電解システム(10)は、水素を用いて排ガス中の酸素
ガスを消費する酸素消費装置(44)と、固体酸化物型電解スタック(18
)から出力される水素含有ガスの供給先を、酸素消費装置(44)および
生成装置(20)のいずれか一方に切り替え可能な弁装置(46)と、酸
素消費装置(44)から出力される排ガス中の酸素濃度に応じて弁装置を
制御して、水素含有ガスの供給先を切り替える制御装置(58)とを含む。
図1.第1実施形態による電解システムの構成を示す概略図
【符号の説明】 10…電解システム 16…蒸気発生機 18…固体酸化物
型電解スタック 20…生成装置 34…排ガス経路 38…水素含 有ガス
経路 42…酸素ガス消費機構 44…酸素消費装置 46…弁装置 50…
タンク 52…第2弁装置 56…酸素濃度センサ 58…制御装置 60…
水素含有ガス分岐経路 62…バイパス経路 64…出口部 66…開閉弁
68…圧力センサ 70…排ガス用の開閉弁 74…弁装置(第3弁装置)
76…排ガス分岐経路 82…温度センサ 84…封止弁
3.(掲載済)
【発明の効果】
本開示の二酸化炭素回収システムによれば、二酸化炭素と水素とを反応さ
せてメタンを製造する反応器から流出した反応ガスと二酸化炭素を吸収し
た吸収液とを熱交換することにより吸収液を加熱するので、吸収液から二
酸化炭素を放散させる熱効率を向上することで別途の装置や工業用水を用
いずに、燃料合成触媒の温度を制御できる。
図1.本開示の実施形態1に係る二酸化炭素回収システムの構成模式図
【符号の説明】1 二酸化炭素回収システム 2 蒸留塔 3 吸収液ライン
5a 第1リボイラ 5b 第2リボイラ 7 二酸化炭素供給ライン 20
メタネーション装置 21 反応器 22 第1熱交換器 23 反応ガス供
給ライン 24 反応ガス戻りライン 25 第1気液分離器(気液分離器)
26 第2熱交換器 28 第2気液分離器(気液分離器) 30 水蒸気
供給装置 40 バイパスライン 41 第3熱交換器 51 第1塔 52
第2塔 53 水供給ライン
4.特許第727851 分散型メタネーションシステム 三菱電機株式会社
【概要】
本開示に係る分散型メタネーションシステム(1)は、共電解装置(11)
およびメタン反応器(12)を含み、電力、水、二酸化炭素が供給されて
メタンを生成するメタン生成システム(10)と、メタン生成システム
(10)から供給されるメタンを水素に変換する改質器(21)、および
、改質器(21)から供給される水素を用いて発電する燃料電池(22)
を含む燃料電池発電システム(20)と、を備えた分散型メタネーション
システム(1)であって、燃料電池発電システム(20)は、燃料電池
(22)で発生する水素のオフガスを再循環させる循環流路と、水素のオ
フガスから二酸化炭素を分離する分離器(24)と、を備え、分散型メタ
ネーションシステム(1)は、分離器(24)にて分離された二酸化炭素
を回収する二酸化炭素回収装置(40)を更に備えている。
5.特許第7278517 分散型メタネーションシステム 三菱電機株式会社
【概要】 本開示に係る分散型メタネーションシステム(1)は、共電解装
置(11)およびメタン反応器(12)を含み、電力、水、二酸化炭素が
供給されてメタンを生成するメタン生成システム(10)と、メタン生成
システム(10)から供給されるメタンを水素に変換する改質器(21)
、および、改質器(21)から供給される水素を用いて発電する燃料電池
(22)を含む燃料電池発電システム(20)と、を備えた分散型メタネ
ーションシステム(1)であって、燃料電池発電システム(20)は、燃
料電池(22)で発生する水素のオフガスを再循環させる循環流路と、水
素のオフガスから二酸化炭素を分離する分離器(24)と、を備え、分散
型メタネーションシステム(1)は、分離器(24)にて分離された二酸
化炭素を回収する二酸化炭素回収装置(40)を更に備えている。
図1.実施の形態1に係る分散型メタネーションシステムの模式図
【符号の説明】 1、1A、1B 分散型メタネーションシステム 2 発
電システム 5 地域EMS(エネルギーマネジメントシステム) 10
メタン生成システム 11 共電解装置 12 メタン反応器 20 燃
料電池発電システム 21 改質器 22 燃料電池 23 第2循環流
路 24 第2分離器 30 ガス供給経路 31 メタン貯蔵装置 32
ガスインフラ 40 二酸化炭素回収装置 50 二酸化炭素貯蔵装置 60
制御装置 70 経路切替装置 90 蓄電池
6.特開2023-17750 メタネーション反応触媒担体用のセラミックハニカ
ム構造体、およびその製造方法 日立金属株式会社
【概要】
本発明は、二酸化炭素からメタンを得るメタネーション反応触媒担体用の
セラミックハニカム構造体、および製造方法に関するもので、下図1のご
とく多孔質のセラミックスで構成された隔壁により囲まれた断面形状が多
角形状である複数のセルが、隣接して平行に設けられたセラミックハニカ
ム構造体であって、少なくとも一部の前記セルの片側に目封止部を有して
おり、前記隔壁の表面に触媒作用を有する触媒活性成分を含む触媒層が形
成され、二酸化炭素を主成分とする原料ガスの空塔速度を大きくしても、
原料ガスと触媒成分との接触面積を大きく保持することが可能であると共
に、冷媒等によってセラミックハニカム構造体を外周部から冷却する際に
効率的な冷却が困難である、セラミックハニカム構造体の中心部における
原料ガスの流量を制御するのに好適なメタネーション反応用のセラミック
ハニカム構造体とその製造方法の提供である。
図1.本実施形態に係るセラミックハニカム構造体10の端面5aまたは
5bを示す図
【符号の説明】 1 :隔壁 2 :セル 3a、3b:目封止部 4 :気孔
5a:入口側端部、5b:出口側端部 6 :ステンレス鋼製反応管 7 :
石英ウール 8 :熱電対 10:セラミックハニカム構造体
------------------------------------------------------------------
※ここまで、メタネーションシステム特許技術事例事例を摘出し技術開発
の流れを俯瞰。ここからは、①メタン製造方法として、触媒/非触媒の区
別し、②触媒系は、美喜(金属/非金属)/有機/ハイブリッド/バイオ
に分化し、特許技術を調査する。ここまで「再エネは俺に任せろシリーズ
」を調査或いは研究をおこなってきたが、「メタネーションは俺に増させ
ろシリーズ」として、①持続可能システムへの貢献度、②コンパクトで高
性能などへの貢献度からまとめていくこととする。
1. WO2011/142481 燃料改質装置、一酸化炭素の選択的メタン化方法、
一酸化炭素の選択的メタン化触媒及びその製造方法 国立大学法人山梨
大学
【概要】
本発明は、一酸化炭素COを選択的にメタンCH4に転換する方法、その
方法で用いる触媒、及びその触媒の製造方法に係るものであり、本触媒材
料を反応装置に適用することで、CO2、CO、H2から成る混合ガスを
CO含有濃度が10ppm以下の水素リッチガスに安定に精製できる。使
用する触媒が安価に製造できることや、ガス中に存在するH2でCOを除
去するため従来システムの様に空気の供給が全く必要なく、従来のCO選
択酸化触媒では不可欠であった大型の空気ポンプと流量調整器が一切不要
となることからも、システムコストの大幅な低減を図ることができる。本
発明は、例えば、家庭用固体高分子形燃料電池発電システムや燃料電池車
用オンサイト型水素ステーションで使用される燃料改質器の触媒としての
適用や、化学プラントにおける水素精製用触媒として有用である。本発明
は、上記触媒を用いた燃料改質装置も提供している。
2.特開2022-22908 二酸化炭素回収装置及び二酸化炭素回収方法 株式
会社豊田中央研究所
【概要】 下図1のごとく、二酸化炭素吸蔵性能を有する金属酸化物と、
メタン化触媒性能を有する金属と、を含む二酸化炭素吸蔵還元触媒を収容
する二酸化炭素回収還元器と、二酸化炭素吸蔵性能を有する吸着材料を収
容する二酸化炭素吸蔵器と、二酸化炭素回収還元器に水素を供給する水素
供給源と、二酸化炭素吸蔵器に二酸化炭素含有ガスを供給する二酸化炭素
含有ガス供給流路と、二酸化炭素吸蔵器から二酸化炭素回収還元器へガス
を供給する第1ガス供給流路と、二酸化炭素回収還元器から大気へガスを
排出する排出流路と、二酸化炭素回収還元器から二酸化炭素吸蔵器へガス
を供給する第2ガス供給流路と、を備える二酸化炭素回収装置及び二酸化
炭素回収方法であり、二酸化炭素を含むガスから、二酸化炭素を回収し、
低エネルギーでメタンに変換する二酸化炭素回収装置及び二酸化炭素回収
方法を提供する。
図1.第1実施形態の二酸化炭素回収装置を示す概略図
【符号の説明】 11 大気供給流路 12 燃焼ガス供給流路 13、13a、
13b 第1燃焼ガス供給流路 14、14a、14b ガス供給流路 15、
15a、15b ガス供給流路 16、16a、16b、16c ガス排出
流路 17、17a、17b、17c 水素供給流路 18、18a、18b
生成ガス供給流路 19 メタン供給流路 51 第1交換部 52 第2交換
部 100、200、300、400、500、600 二酸化炭素回収装
置 A 燃焼器 B 熱利用機器 C 二酸化炭素吸蔵器 D 二酸化炭素回収還
元器 E メタン転化器 H 水素供給源 K 除湿器 V1 大気供給バルブ
V2 第1燃焼ガス供給バルブ V3、V3a、V3b 第2燃焼ガス供給
バルブ V4、V4a、V4b ガス供給バルブ V5、V5a、V5b ガ
ス供給バルブ V6、V6a、V6b、V6c ガス排出バルブ V7、V7a、
V7b、V7c 水素供給バルブ V8、V8a、V8b 生成ガス供給バ
ルブ V9 メタン供給バルブ P1 ポンプ
【発明の効果】
本発明の実施態様によれば、二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を回収
し、低エネルギーでメタンに変換することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 二酸化炭素吸蔵性能を有する金属酸化物と、メタン化触媒
性能を有する金属と、を含む二酸化炭素吸蔵還元触媒を収容する二酸化炭
素回収還元器と、 二酸化炭素吸蔵性能を有する吸着材料を収容する二酸
化炭素吸蔵器と、 前記二酸化炭素回収還元器に水素を供給する水素供給
源と、 前記二酸化炭素吸蔵器に二酸化炭素含有ガスを供給する二酸化炭
素含有ガス供給流路と、 前記二酸化炭素吸蔵器から前記二酸化炭素回収
還元器へガスを供給する第1ガス供給流路と、 前記二酸化炭素回収還元
器から大気へガスを排出する排出流路と、 前記二酸化炭素回収還元器か
ら前記二酸化炭素吸蔵器へガスを供給する第2ガス供給流路と、 を備え
る二酸化炭素回収装置。
【請求項2】 前記二酸化炭素含有ガスを生成する燃焼器と、前記吸着材
料から脱離した二酸化炭素を、メタンに転化するメタン転化器と、 をさ
らに備える、請求項1に記載の二酸化炭素回収装置。
【請求項3】 前記二酸化炭素吸蔵器内の圧力を低下させるポンプをさら
に備える、請求項1又は請求項2に記載の二酸化炭素回収装置。
【請求項4】 2基以上の二酸化炭素吸蔵器及び2基以上の二酸化炭素回
収還元器をそれぞれ並列に備える、請求項1~請求項3のいずれか1項に
記載の二酸化炭素回収装置。
【請求項5】 2基以上の二酸化炭素吸蔵器及び2基以上の二酸化炭素回
収還元器を備え、 前記二酸化炭素含有ガスが供給される少なくとも1基
の二酸化炭素吸蔵器と、前記二酸化炭素回収還元器から排出されたガスが
供給される少なくとも1基の二酸化炭素吸蔵器との間で、収容されている
吸着材料を互いに交換する第1交換部と、 前記二酸化炭素吸蔵器から排
出されたガスが供給される少なくとも1基の二酸化炭素回収還元器と、前
記水素が供給される少なくとも1基の二酸化炭素回収還元器との間で、収
容されている二酸化炭素吸蔵還元触媒を互いに交換する第2交換部と、を
さらに備える、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の二酸化炭素回
収装置。
【請求項6】 前記第1交換部は、各二酸化炭素吸蔵器内で、ガスの流れ
方向と対向する方向に向かって、各吸着材料を移動させ、 前記第2交換
部は、各二酸化炭素回収還元器内で、ガスの流れ方向と対向する方向に向
かって、各二酸化炭素吸蔵還元触媒を移動させる、請求項5に記載の二酸
化炭素回収装置。
【請求項7】 前記二酸化炭素回収還元器と前記二酸化炭素吸蔵器との間
に、水分を除去する除湿器をさらに備える、請求項1~請求項6のいずれ
か1項に記載の二酸化炭素回収装置。
【請求項8】 前記二酸化炭素回収還元器で発生した排熱を蓄熱する蓄熱
器をさらに備える、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の二酸化炭
素回収装置。
【請求項9】 二酸化炭素吸蔵性能を有する金属酸化物と、メタン化触媒
性能を有する金属と、を含む二酸化炭素吸蔵還元触媒を収容する二酸化炭
素回収還元器に水素を供給する工程と、二酸化炭素吸蔵性能を有する吸着
材料を収容する二酸化炭素吸蔵器に二酸化炭素含有ガスを供給する工程と、
前記二酸化炭素吸蔵器から前記二酸化炭素回収還元器へガスを供給する工
程と、 前記二酸化炭素回収還元器から大気へガスを排出する工程と、前
記二酸化炭素回収還元器から前記二酸化炭素吸蔵器へガスを供給する工程
と、 を含む二酸化炭素回収方法。
3.特開2019-76862 メタン化触媒、その製造方法、及びそれを用いた
メタンの製造方法 株式会社豊田中央研究所
【概要】
チタニア、ジルコニア及びアルミナからなる群から選択される少なくとも
1種の金属酸化物からなる担体と、前記担体に担持されたセリア粒子と、
前記担体に担持されたルテニウム粒子とを含有し、前記セリア粒子の平均
粒子径が8nm以下であり、前記セリア粒子の担持量が前記担体100質
量部に対して0.3~10質量部であり、 前記ルテニウム粒子の平均粒
子径が8nm以下であり、前記ルテニウム粒子の担持量が前記担体100
質量部に対して0.5~5質量部である、低温(例えば、250℃以下)
であっても高い触媒活性を示すメタン化触媒を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 チタニア、ジルコニア及びアルミナからなる群から選択さ
れる少なくとも1種の金属酸化物からなる担体と、前記担体に担持された
セリア粒子と、前記担体に担持されたルテニウム粒子とを含有し、 前記
セリア粒子の平均粒子径が8nm以下であり、前記セリア粒子の担持量が
前記担体100質量部に対して0.3~10質量部であり、 前記ルテニ
ウム粒子の平均粒子径が8nm以下であり、前記ルテニウム粒子の担持量
が前記担体100質量部に対して0.5~5質量部である、 ことを特徴
とするメタン化触媒。
【請求項2】 下記式:
【数1】
〔前記式中、セリア及びルテニウムの担持量は担体100質量部に対す
る担持量(質量部)である。〕 で求められる担体表面の被覆率が1~8
0%であることを特徴とする請求項1に記載のメタン化触媒。
【請求項3】 チタニア、ジルコニア及びアルミナからなる群から選択さ
れる少なくとも1種の金属酸化物からなる担体に、セリア粒子の担持量が
前記担体100質量部に対して0.3~10質量部となるように、有機酸
セリウム錯体を付着させる工程と、 前記担体に、ルテニウム粒子の担持
量が前記担体100質量部に対して0.5~5質量部となるように、ルテ
ニウム有機錯体を付着させる工程と、前記有機酸セリウム錯体をセリア粒
子に変換せしめる工程と、 前記ルテニウム有機錯体をルテニウム粒子に
変換せしめる工程と、を含むことを特徴とするメタン化触媒の製造方法。
【請求項4】 前記担体に有機酸セリウム錯体を付着させた後、前記有機
酸セリウム錯体をセリアに変換せしめて、セリア粒子が担持された前記担
体を得る工程と、 前記セリア粒子が担持された担体にルテニウム有機錯
体を付着させた後、前記ルテニウム有機錯体をルテニウムに変換せしめて、
前記担体にセリア粒子とルテニウム粒子とが担持された触媒を得る工程と、
を含むことを特徴とする請求項3に記載のメタン化触媒の製造方法。
【請求項5】 請求項1又は2に記載のメタン化触媒に、二酸化炭素と水
素との混合ガスを接触せしめることを特徴とするメタンの製造方法。
表1.
表1に示した結果から明らかなように、チタニア担体にセリア粒子とル
テニウム粒子とが担持されている触媒(実施例1~3)は、セリア担体又
はチタニア担体にルテニウム粒子のみが担持されている触媒(比較例1~
2)に比べて触媒活性が高くなった。このことから、高いメタン化活性を
得るためには、チタニア担体上でセリア粒子とルテニウム粒子とが共存す
る必要があることがわかった。また、硝酸ルテニウムを用いてチタニア担
体にルテニウム粒子を担持した場合(比較例3)には、ルテニウム有機錯
体を用いてチタニア担体にルテニウム粒子を担持した場合(実施例1~3
及び比較例2)に比べて、ルテニウム粒子の平均粒子径が大きくなり、触
媒活性が低くなった。このことから、高いメタン化活性を得るためには、
チタニア担体上にルテニウムが微粒子として存在する必要があることがわ
かった。さらに、硝酸セリウムを用いてチタニア担体にセリア粒子を担持
した場合 (比較例4)には、有機酸セリウム錯体を用いてチタニア担体に
セリア粒子を担持した場合(実施例1~3)に比べて、セリア粒子の平均
粒子径が大きくなり、触媒活性が低くなった。このことから、高いメタン
化活性を得るためには、セリアも微粒子として存在する必要があることが
わかった。また、チタニア担体上にセリア及びルテニウムが微粒子として
共存している触媒であっても、セリア粒子の担持量が多く、担体表面の被
覆率が大きすぎる場合(比較例5)には、所定量のセリア粒子及びルテニ
ウム粒子が担持され、担体表面の被覆率が所定の範囲にある場合(実施例
1~3)に比べて、触媒活性が低くなった。このことから、高いメタン化
活性を得るためには、チタニア担体の表面にはセリア粒子及びルテニウム
粒子で覆われていない領域、すなわち、チタニアが露出している領域が必
要であることがわかった。
また、表2に示した結果から明らかなように、ジルコニア担体に微粒子状
のセリア粒子とルテニウム粒子とが担持されている触媒(実施例4)は、
ジルコニア担体に微粒子状のルテニウムのみが担持されている触媒(比較
例6)に比べて触媒活性が高くなった。このことから、担体としてジルコ
ニア担体を用いた場合にも、高いメタン化活性を得るためには、微粒子状
のセリアとルテニウムとが共存する必要があることがわかった。
【産業上の利用可能性】
以上説明したように、本発明によれば、低温(例えば、250℃以下)で
あっても高い触媒活性を示すメタン化触媒を得ることが可能となる。した
がって、本発明のメタンの製造方法は、このようなメタン化触媒を用いて
いるため、低温(例えば、250℃以下)においても二酸化炭素から高収
率でメタンを製造することができる方法として有用である。
この項つづく
Part 1 Chapter 6
ぼくらはそれほど頻繁に手紙をやりとりしていたわけではない。だいた
いニ週間にコ院くらいのものだ。しかしひとつひとつはかなり長文の手紙
になった。そして総じて言えば、きみの書く手紙はぼくの書く手紙よりい
くぶん長かったように思う。もちろん手紙の長さがぼくらのやりとりにお
いて、とくに大きな意味合いを持っていたわけではないが。
きみが書いた手紙は一通残らず今でも手元にとってあるが、ぼくの書い
た手紙の方はいちいち写しなんてとらなかったから、どんなことを自分が
手紙に書いたのか、具体的な内容はよく思い出せない。でもそんなに大し
たことは書かれていないはずだ。主に日々の生活や、身のまわりで起こっ
た小さな出来事について書き記した。読んだ本や聴いた音楽、観た映画に
ついても書いた。
学校であった出来事についても書いた。ぼくは水泳部に入っていたので
(やむを得ない事情でそこに入っただけだし、熱心な選手とはとても言え
なかったが)、その練習のことなんかも書いたと思う。彼女が相手だと、
何によらず自然に文章を書くことができた。自分の考えていること感じて
いることを、不思議なくらい思い通りに語れた。そんな風に淀みなく文章
が書けたのは、生まれて初めてのことだ。前にも言ったように、ぼくはそ
れまで自分は文章を書くのが不得意だと 思っていたのだ。きっときみが
、ぼくのそういう能力を奥の方からうまく引き出してくれたのだろう。き
みはぼくの文章に含まれたちょっとしたユーモアをいつも喜んでくれた。
それがわたしの生活にたぶんいちばん不足しているものなのよ、ときみは
言った。
「ビタミンなんとかみたいに?」とぼくは言った。
「そう。ビタミンなんとかみたいに」ときみは強く肯いて言った。
ぼくはきみに夢中になっていたし、目覚めているときはだいたい常にき
みのことを考えていたと思う。またおそらく夢の中でも。でも手紙の中で
はそんな思いを正面切って打ち明けたりしないよう、できるだけ自分を抑
制していた。そして可能な限り、実際的で具体的なものごとについてのみ
書こうと心を決めていた。当時のぼくは自分の手で実際に触れることので
きる世界にしがみついていたかったのだろうIできればいくぶんのユーモ
アをそこに込めつつ。なぜなら愛やら恋みたいな、言うなれば内面的な心
の動きについて正面切って書き始めると、自分がどんどん袋小路に追い込
まれていきそうな気がしたからだ。
きみの手紙には、ぼくの場合とは逆に、身のまわりの具体的なものごと
よりは、内面的な思いのようなものが多く書き記されていた。あるいは見
た夢とか、ちょっとした短いフィクションとか。とりわけいくつかの夢の
話がぼくの印象に深く残っている。きみは頻繁に長い夢を見たし、その細
部までを鮮明に思い出すことができた。まるで実際にあった出来事を思い
出すみたいに。
そういうのはぼくには信じがたいことだった。ぼく自身はほとんど夢を
見ないし、見たとしても中身がまず思い出せない。朝、目を覚ましたとた
んに、それらの夢はすべてばらばらにほどけてどこかに吸い込まれてしま
う。鮮やかな夢を見て夜中にはっと目を覚ますことがあっても(めったに
ないが)、すぐそのまま眠り込んでしまい、翌朝目覚めたときには何ひと
つ覚えていない。ぼくがそう言うと、きみは言った。
「わたしの場合、枕元にノートと鉛筆を置いて、目が覚めるとすぐにそ
の夜に見た夢を記録するの。忙しくて、時間に追われていてもね。とくに
ありありとした夢を見て真夜中に目を覚ましたような場合は、どれほど眠
くてもその場でできるだけ詳しく内容を書き付けておく。そういうのは大
事な夢であることが多いし、多くの大切なことを敦えてくれるから」
「多くの大切なこと?」とぼくは尋ねる。
「わたしの知らないわたしについてのこと」ときみは答える。
夢はきみにとっては、現実世界で実際に起こる事象とほとんど同じレベ
ルにあり、簡単に忘れられたり消えてなくなったりするものではなかった。
夢はきみに多くのことを伝えてくれる。心の水源のようなものだった。
「そういうのは訓練のたまものなの。あなたも努力すれば、きっと見た
夢を細かいところまで思い出せるようになるはずよ。だから試してみて。
あなたがどんな夢を見ているのか、とても知りたいから」
いいよ、やってみよう、とぼくは言った。
でも、それなりに努力はしたのだが(枕元にノートと鉛筆を置くことま
ではしなかったにせよ)、どうしても自分の見る夢に興味が抱けなかった。
ぼくの見る夢はあまりに散漫で一貫性を持たず、おおむね理解しがたいも
のだった。そこで語られる言葉は不鮮明で、目にする情景に筋らしきもの
はほとんど見当たらなかった。また時には、人にはとても話せないような
不穏な内容を持つものだった。そんなものに関わるよりは、きみの見た長
カラフルな夢の話に耳を澄ませていたかった。
時折、きみの夢の中にぼくが登場することがあった。ぼくはそれを聞い
てとても嬉しく思う。どんなかたちであれ、きみの内側にある想像の世界
に参加することができたのだから。そしてきみもまた、ぼくが自分の夢に
現れたことを喜んでくれているみたいだった。おおかたの場合、きみの夢
の中のぼくはそれほど重要な意味を持たない、ドラマの脇役のような役割
しか受け持っていなかったのだけれど。
きみはヽぼくの前では目にしにくいようなあからさまな夢を----見るこ
とはないのだろうか? きみは自分の見た夢をすべて正直に語っているの
だろうか?それはきみの夢の話を聞きながら、ぼくがいつも考えてしまう
ことだった。
きみはいろんなことを包み隠さず率直に語っているように見える。でも
本当のところは誰にもわからない。ぼくは思うのだが、この世界に心に秘
密を抱かないものはいない。それは、人がこの世界を生き延びていくため
には必要なことなのだ。
そうじゃないのだろうか?
この項つづく
風蕭々と碧いの時
John Lennon Imagine
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