極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

国際抗ウイルス創薬局

2020年03月12日 | 開発企画



                    

                                                                        

12 顔 淵 がんえん 
---------------------------------------------------------------------
「内に省みて疾しからずんば、それ何をか憂え何をか懼れん」(4)
「君子敬して失うなく、人と恭しくして礼あらば、四海の内みな兄弟なり」
(5)
「百姓足らば、君たれとともにか足らがらん。百姓足らずば、君たれととも
にか足らん」(9)
「君、君たり、臣、臣たり、父、父たり、子、子たり」(11)
「君子の徳は風なり。小人の徳は草なり。草これに風を尚うれば必ず催す」
(19)
---------------------------------------------------------------------
4 君子の資格について司馬牛から質問されたとき、孔子はこう答えた。
「心に心配や恐れのないのが君子だ」  
「それだけで君子といえるでしょうか」
良心に照らして恥じるところがあれば、心配や恐れから解放されないわけ


★司馬牛は宋の桓蛤(七-22)の弟だといわれている。桓魋(かんたい)は
宋公に叛いて出奔し、司馬牛は責を負って領邑を返上して宋から孔子のもと
に来学したが、つねに憂懼(ゆうく)の色があったという。次章の司馬牛の
嘆きも、兄桓魋の件をふまえてのものと解されている。

司馬牛問君子、子曰、君子不憂不懼、曰、不憂不懼、斯可謂之君子已乎、子
曰、内省不疚、夫何憂何懼。

Si Ma Niu asked about a gentleman. Confucius replied, "A gentleman
must not be anxious and afraid." Si Ma Niu asked,"If he is not anxious
or afraid, is the person called a gentleman?" Confucius replied, "He
has a clear conscience when he reflects on his actions. So he is not
anxious or afraid."




国際抗ウイルス創薬局と事業開発
新コロナウイルスとは

高血圧の患者はコロナウイルスで死亡するリスクが高いようだ、と1月中旬
から重病患者を治療する中国の集中治療医が話す。その理由の説明は未開公
開にあり、ウイルスの初期出現した中国の武漢で働く中国人医師は、その基
礎疾患に感染した患者が重度の苦痛に陥り死亡する可能性が高いことに注目。
1月に武漢で亡くなった170人の患者のグループのうち、現在世界中で流
行している病原体による死傷者の最初の波であり、ほぼ半数が高血圧症でこ
れは非常に高い比率である。2か月前に荒廃した都市に送られ、そこでの患
者治療の支援者で、すべての基礎疾患の中で、高血圧が重要な危険因子とな
る。高血圧は患者を悪化させ、予後不良を引き起こす重要な要因になる可能
性がある(China turns to propaganda to restore image in virus 'war' ,
The Japan Times, 2020.3.10)。イタリアのような国が危機に陥る中、医師
はわずか3か月で世界中で 140,000人以上に感染している高感染性病原体の
治療に悪戦苦闘。
病気の経過を理解し、最もリスクの高い個人を特定するこ
とは、12月の中国での出現以来 4,380人以上が死亡した世界的な感染療養を
最適化が重要になる。現在新たな感染が劇的に鈍化し、15,000人以上が入院
している中国人患者の大規模な臨床データ研究の最中にあり、この病気は患
者の6%で、容体悪化がに急速に起こる高齢者と高血圧症患者を注視。高血
圧の要因に加えて、病気の治療に関する担当医の洞察は次のとおり。

すばやく換気
臓器不全がすぐに発生する可能性があり、医師は呼吸困難な患者対策をエス
カレートすべきでなく、侵襲性の低い方法で低血中酸素レベルが改善できな
い場合、医師は侵襲的な換気対策(患者の喉にチューブを挿入するか、喉を
切開して気道確保する)する必要がある。侵襲的機械的換気を必要とする患
者のほぼ半数は死に至るが、回復する患者の大部分は早期に侵襲的換気を行
った患者である。患者はできるだけ早く侵襲的換気を使用する必要がある。
遅くする意味はない。呼吸療法士(換気と酸素治療を専門とする医師)は、
Covid-19で重篤な患者の治療で、知識が豊富であり、患者の状態に合わせ人
工呼吸器を微調することが重要となる。

「魔法の弾丸」でない薬
ウイルス治療に開発されている薬剤への期待が高まっており、投資家は現在、
治療試験している製薬会社の市場価値に数十億ドル(約数千億円)を投入し
ているが、薬だけでは患者、特に重度の患者を救うことはできないと言う。
17年前にほぼ8,000人が疾病となったSARS の経験は、ほとんどの患者が特
定抗ウイルス薬なしで治癒できることを示している。そして、抗生物質の豊
富さは細菌感染による死を防がなかった。ウイルスに感染した場合、ウイル
スを殺し臨床結果を変えることができる薬の出現を願うものの、特効薬でな
い。代わりに、集中治療室の専門家と看護師のチームは、患者の生存維持す
る上でより重要になる可能性がある。ICU の医師は、オーケストラの指揮者
のように働き、さまざまな専門家の意見を考慮し生命維持治療を行う必要が
ある

再感染の脅威

回復して病院から退院した人々は、後で再び陽性になり、さらには病気で死
ぬこともあるが、ウイルスが何らかの形で再出現する可能性があるとの報告
が存在する。退院後数日以内に再感染する患者は理論的に意味がない。なぜ
なら、病気との闘いから生まれる血流中抗体はそれほど速く消失しない。再
び陽性試験を行った人々の観点から、陰性に対する信頼性の懸念がある。た
とえば、同じ患者のさまざまな領域から採取されたサンプルは、ウイルスの
存在場所により試験方法が異なる。異なる製造業者によって作られたテスト
キットには、試験結果に影響を与える不整合な場合もあるだろう。物理的な
脆弱性があるように見えるが、妊婦と子供はコロナウイルスの深刻な影響を
受けないようである。これは、インフルエンザのような他のウイルスとは対
照的で、感染した妊婦はコロナウイルスで深刻な状況に陥ることはない。
インフルエンザの場合、妊娠は深刻な症状を引き起こし、悪い結果につなが
る可能性が高い危険因子だが、今回はそうでない。コロナウイルスに感染し
た子供も軽度の症状しか経験していない傾向にある。集中治療を必要とする
状態の子供の感染症悪化は見られないと担当医師はこのように話す。 新薬開
発で注目の製薬会社は米ギリアド・サイエンシズ、アッヴィ、ジョンソン・
エンド・ジョンソン、英グラクソ・スミスクラインなど海外勢が目立ち、日
本勢の影は薄い(下表を参照)。

製薬は“ビジネス”というが
感染症は「流行」があるため、治療薬やワクチンの開発(通常数年~十数年
)が完了した頃には流行が終息している可能性が高い。いざ上市の段階にな
って「ほとんど売れない」となれば、製薬会社は当然、研究開発費を回収で
きない。そもそも治験段階で必要な感染者が集まらず、開発断念という“リ
スク”すらある。2月25日時点で中国が約8万人、日本はクルーズ船を含めて
約900人。「潜在的な感染者数はもっと多い」との指摘はさておき、数字だけ
を見れば希少疾病(日本国内患者数が原則5万人未満)の部類には違いない。
それで力が入らないと言うのだろうがそれは、おかしなはなしである。そこ
で、”人命は地球より重し”主義の持論が登場というわけだ。以下、ブログ
展開されてきた経済的計算でいくと、「1人の命」=「世界のGDP」に匹敵す
る約5千兆円~1垓円/人でいわゆる”ビジネス”でなく”カーム(calm)”
規模の投資も可能な価値をもつと考えれば、"政府力"を発揮し、世界貢献す
べき事業というのが持論であり、”株価”では”人命”ははかれないと肝す
べきものである(参考:新型肺炎の治療薬・ワクチン開発で日本企業の影が
薄い理由、 Close-Up Enterprise、 ダイヤモンド・オンライン2020.02.28)。
さあ、日本政府は「国際抗ウイルス創薬局」というユニットを「観光庁」
の横に新設しようではないか。^^;



高血圧管理要点
新しいコロナウイルス感染におけるACE2機構と議論
从高血压管理角度,看ACE2在新型冠状病毒感染中的机制与争议
新型冠
状病毒肺炎(NCP)的暴发影响巨大。新型冠状病毒与SARS一样,都是
过ACE2感染细胞;同时有报道显示,新冠病毒感染死亡病例中合并
有高血压比
例达60.9%。这些发现引起了高血压领域的极大关注:
ACE2是什么物质?

与病毒感染后的肺损伤有什么关联?对于病毒感染和高血压治疗又有哪
些启示
?目前的学术分歧有哪些?笔者试图进行初步的分析与解读,希
望引发大家更
深入的思考与研究。

从高血压管理角度看ACE2在新型冠状病毒感染中的机制与争议(高血圧
の管理側面から、新しい冠状ウイルス感染原体の競合監視)



图1:RAAS系统全貌和ACE和ACE2的作用途径  ACE促进AngⅡ生成,后者
激活肺组织AT1a受体,诱导支气管平滑肌收缩,增加肺血管通透性、促
进肺成纤维细胞增殖、诱导肺泡上皮细胞凋亡,在诱导急性肺损伤时发
挥重要作用。ACE2主要生理作用是降低AngⅠ、AngⅡ和Des-Arg缓激肽,
促进Ang1-7生成,后者通过特异性Mas受体发挥舒张血管、抗炎、抗增
生、抗纤维化和抗肺泡上皮细胞凋亡等作用,达到拮抗AngⅡ的生物学
作用。ACE2组织分布具有器官特异性,主要表达于肾脏、心血管及胃肠
道系统,在正常肺组织中,Ⅰ型及Ⅱ型肺泡上皮细胞中均存在ACE2。动
物研究证实,在正常情况下,肺部ACE2和ACE的平衡对于避免肺损伤的
病变形成有重要意义[3,5],但由于动物肺部的AngⅡ受体表达可能与人
体存在差异,仍需要进一步开展人体方面的研究证实这一理论。02 ACE
2与新型冠状病导致的肺损伤有什么关联?最近研究已经进一步证实:

2019-nCoV是通过S蛋白与ACE2结合入侵肺部细胞;病毒进入人体后
要通过激活免疫系统,通过细胞因子、炎症因子等导致肺损伤。那
ACE2
在冠状病毒导致肺损伤的病理途径中,


到底发挥了怎么样的作用?
针对SARS相关研究对我们提供了启发性的思路——在冠状病毒进入人体后,
下调ACE2水平,导致肺内ACE2的水平下降,而ACE未受影响,肺内ACE2
和ACE失衡,AngⅡ水平升高,过度激活肺部AT1a受体,导致肺部毛细血
管通透性增加,随之出现肺水肿,诱发干咳,同时加重炎症反应和细胞
凋亡,加速肺损伤。
同时ACE2水平降低导致Des-Arg缓激肽-BK1受体途径激活,进一步加重
症状,放大肺部炎症与损伤。从病毒感染到发生肺损伤的进程来看,AC
E2既是冠状病毒感染人体的必要靶点,同时在发生感染后,ACE2水平下
降甚至缺失,也是导致NCP人群肺损伤和肺衰竭的关键病理因素之一目
NCP与SARS仍有不同。有专家指出,与SARS的开始即表现为严重的肺
部损
伤不同,NCP初期表现并不严重,但有些患者后期会出现急剧恶化
的多器
官衰竭,机制上是一种“炎症风暴”,这也给救治和机制研究提
出了新
的问题,哪些炎症因子参与此过程,又有哪些可以有效阻断的干
预手段


图2:冠状病毒导致肺损伤过程中ACE和ACE2的调节作用
                        この頁つづく

 
【ポストエネルギー革命序論152】

   



オーストラリアの研究者がタンデム型太陽電池の限界を押し広げる

オーストラリア国立大学の研究グループは、機械的に積み重ねられたペ
ロブスカイト-シリコンタンデムセルの効率27.7%達成。オーストラ
リア国立大学(ANU)の研究者は、ペロブスカイトシリコンタンデム太
陽電池の新しい効率記録を樹立し、2次元ペロブスカイトのバルク組み
込みに対する表面コーティングの効果を調査。タンデムセルの効率が、
30%に近づくと、ANUの研究者は、その成果が技術の商業的競争力の向
上に役立つことを望んでいる。シリコン太陽電池はすでに流通している
が、ペロブスカイトは数年前から前商業化に停滞しており、多くの主要
な研究機関が低コスト、高効率の代替品として期待されている。シリコ
ンセルの上にペロブスカイト太陽電池をスタックすると、無機材料でで
き赤色光を吸収。最近、3次元と2次元のペロブスカイトを組み合わせ
た混合次元ペロブスカイト太陽電池は、効率と安定性が向上し、関心を
集めているものの、3次元ペロブスカイトと2次元ペロブスカイトをど
の方法で組み合わせが最適かは不明。これに対処するため、2次元ペロ
ブスカイトと3次元ペロブスカイトを組み合わせる法、つまり表面コー
ティングとバルク取り込みを検討。n-ブチルアンモニウムブロマイドに
よる表面コーティング戦略を使用して半透明のペロブスカイトセルを製
造し、4端子タンデム構成でシリコンセルと組み合わせ、交互嵌合バッ
クコンタクトシリコンボトムセル(サイズ不一致型)で27.7%のタ
ンデム効率を達成、1平方園地メートルのサイズに適合したタンデムで、
背面に局所拡散したシリコンボトムセルを備えたパッシベーションエミ
ッタで26.2%の効率を達成。この技術を世界展開する前に、30%
程度まで改善する必要がある。この結果は、タンデム型太陽電池の可能
性を示し、太陽エネルギーの特定の部分、たとえば高エネルギーの青色
光子をより有効に活用できる。グループは現在、オーストラリアの再生
可能エネルギー庁(ARENA)からの財政支援を受けて、新しい太陽電池
の安定性をさらに向上させながら、さらに高い効率の達成に取り組んむ。
太陽光発電の国際技術ロードマップは、タンデム型太陽電池が2023年に
量産されると予測されている。

今年1月に、ヘルムホルツツェントラムベルリン(HZB)の 科学者グル
ープが、効率29.15%で ペロブスカイト/シリコンタンデムセルを
作製。これは、世界新記録----ZBは以前 PS/Siタンデムセル効率記録を
25.5%----を達成。英国とドイツのスタートアップOxford  PV社 が
18年後半に28%効率的セルの量産化を開始している。このHZB の新
記録は、30%をターゲットとするとしている(尚、この記事は11/03/
20に修正----シリコン太陽電池は赤色光しか吸収できないという声明を
削除している)。



シリコンタンデム太陽電池が試験段階で変換効率30%に漸近
Helmholtz Zentrum Berlin の研究グループは、ペロブスカイト/シリコ
ンタンデム太陽電池の世界効率記録を取り戻し、1平方センチメートル
デバイスで29.15%を達成。この記録はフラウンホーファーISEによ
り確認されてている。




“燃えない”電解液を新開発
リチウムイオン電池の性能・寿命向上も実現
東京大学の研究グループが、リチウムイオン電池の発火原因となる可燃

性電解液に代わる、新たな溶媒の開発に成功。これを利用すれば、高い
安全性だけでなく、エネルギー密度や電池寿命など、性能面の向上も見
込める。東京大学の研究グループは20年3月、炭酸エステル類に代わ
る多機能溶媒の設計・合成に成功したことを公表。この多機能溶媒をリ
チウムイオン電池の電解液として用いた場合、①燃える危険性がなく、
安全かつ、②高いエネルギー密度と③長寿命を同時に実現する。広く普
及しているリチウムイオン電池は一般的に可燃性の有機電解液を用いて
おり、これが火災事故の主たる原因となっていることは周知の通り。繰
り返し充放電には負極に保護膜を作る特定の有機溶媒(炭酸エステル類)
が必須とされるが、この炭酸エステル類が高い可燃性を持ち、研究グル
ープは炭酸エチレン(EC)や炭酸ジメチル(DMC) など、炭酸エステル
類の代替溶媒になりながら、難燃性と機能性を持つ新たな電解液材料の
開発に取組む。ECと同じ五角形構造(五員環)のフッ素化リン酸エステ
ル(TFEP)を開発、これはSEI(solid electrolyte interphase)と 呼
ばれる保護膜を形成する能力を持つ。さらにリン酸エステルのように難
燃性とともに、フッ素化溶媒の特長である高い酸化耐性を併せ持つ。開
発した溶媒は既存の電池生産ラインでそのまま使用できるメリットもあ
り、ほぼ全ての正極・負極材料で直ちに実証試験が可能。

同グループは今後、今回開発した電解液の実用化に向けて課題の抽出お
よび解決を行うとともに、さらなる高機能電池材料の開発を進める方針。
次世代型リチウムイオン電池「全樹脂電池」の 開発を行う APBは、JFE
ケミカル、JXTGイノベーションパートナーズ、大林組、慶應イノベーシ
ョン・イニシアティブ1号、帝人、長瀬産業、横河電機の計7社を引受
先とする第三者割当増資により、総額約80億円の資金調達を実施する。
APBは、三洋化成工業とAPBの開発したバイポーラ積層型のリチウムイオ
ン電池である全樹脂電池(All Polymer Battery)の 製造及び販売を行
うスタートアップ企業。


全樹脂電池は、界面活性技術を有する三洋化成が新開発した樹脂を用い、
活物質に樹脂被覆を行い、樹脂集電体に塗布をすることで電極を形成し
ている。このような独自の製造プロセスにより、従来のリチウムイオン
電池よりも工程を短縮することで、製造コスト・リードタイムの削減を
実現するとともに、これまでにない高い異常時信頼性とエネルギー密度
を実現。部品点数が少なくて済むバイポーラ積層型で、樹脂で構成する
ため、電極の厚膜化が容易に行え、セルの大型化が可能で形状自由度が
高いことも特長であり、リチウムイオン電池理想の構造ともいえる。

回の資金調達は、APB が開発する全樹脂電池の量産工場設立を主たる
目的とするものであり、今回の資金調達を踏まえて、全樹脂電池の量
産技術の確立、製造販売の開始に向けて投資を実施する。また、全樹
脂電池の量産やその後の市場展開において必要となる各分野において
豊富な経験を持つ新たなパートナーの支援を得ることで、APB は成長
を加速する。
※ 関連特許事例
特開2017-054703 非水系二次電池活物質被覆用樹脂、非水系二次
電池
用被覆活物質及び非水系二次電池用被覆活物質の製造方法 
【要約】炭素数4〜12の1価の脂肪族アルコールと(メタ)アクリル
酸とのエステル化合物(a11)、(メタ)アクリル酸(a12)並
びに上記(メタ)アクリル酸(a12)のカルボキシル基と 反応しう
る基を2つ以上有する化合物(b1)、ラジカル重合性を有する基を
2つ以上有する化合物(b2)及び上記(メタ)アクリル酸(a12)
のカルボキシル基と反応しうる基とラジカル重合性を有する基をそれ
ぞれ1つ以上有する化合物(b3)からなる群から選ばれる少なくと
も1種からなる架橋剤(b)を含んでなる単量体組成物を重合してな
り、上記エステル化合物(a11)と上記(メタ)アクリル酸(a1
2)の重量比[上記エステル化合物(a11)/上記(メタ)アクリ
ル酸(a12)]が10/90〜90/10である非水系二次電池活
物質被覆用樹脂。
【概説】リチウムイオン二次電池に代表される非水系二次電池は、一
般に、正極又は負極活物質とバインダーと溶媒とを含むスラリーを正
極用又は負極用集電体にそれぞれ塗布して電極を構成している。
バインダーには活物質、導電助剤及び集電体との密着性、電解液との
親和性並びに耐高電圧分解性等が必要であり、正極で用いられる耐高
電圧分解性に優れたバインダーとしてはポリフッ化ビニリデン(以下
、PVdFと略記する)があり、負極では活物質や導電助剤との密着
性の高いバインダーとしてスチレン・ブタジエンゴム(以下、SBR
と略記する)及びカルボキシメチルセルロース(以下、CMCと略記
する)が使用されているしかしながら、PVdF、SBR及びCMC
は活物質及び集電体等への接着性が充分ではなく剥離して電池の内部
抵抗増加の原因となることがあった。活物質とバインダーとの剥離を
防止するためにバインダーの添加量を増やすことが考えられるが、バ
インダーが増えることで電池の内部抵抗が増加し、電池内の活物質量
が減少することで電池容量も減少してしまうそのため電池の内部抵抗
が小さくサイクル特性を良好に維持できる非水系二次電池が望まれて
いる正極活物質としては、LiCoO2等のリチウムを含む複合酸化
物が利用可能であり、負極活物質としては、黒鉛系の材料、シリコン
系の材料等が利用可能である。リチウムイオン二次電池の充放電過程
においては、リチウムイオンの脱挿入反応が生じるため、正極活物質
及び負極活物質には体積変化が生じ、バインダーが剥離して十分なサ
イクル特性を発揮できないという課題がある電極の体積変化を緩和し、
電極の膨脹を抑制する方法として、特許文献1には電解液に浸漬した
際の吸液率と飽和吸液状態での引張破断伸び率とが特定の値であるリ
チウムイオン電池活物質被覆用樹脂を被覆したリチウムイオン電池用
活物質を用いることが提案されている国際公開第2015/0051
17号しかしながら、特許文献1に記載のリチウムイオン電
池活物質
被覆用樹脂は膜強度及び電解液に対する耐性が十分ではなく
、十分な
サイクル特性を発揮できないことが懸念される本発明が解決
しようと
する課題は、正極活物質及び負極活物質の体積変化が生じないだけで
はなく、十分なサイクル特性を発揮できるリチウムイオン二次電池を
製造可能な非水系二次電池活物質被覆用樹脂及びそれを被覆した活物
質を提供することである本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意
検討を行った結果、本発明に到達したすなわち、本発明は、炭素数4
〜12の1価の脂肪族アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル
化合物(a11)、(メタ)アクリル酸(a12)並びに上記(メタ
)アクリル酸(a12)のカルボキシル基と反応しうる基を2つ以上有
する化合物(b1)、ラジカル重合性を有する基を2つ以上有する化
合物(b2)、上記(メタ)アクリル酸(a12)のカルボキシル基と
反応しうる基とラジカル重合性を有する基をそれぞれ1つ以上有する
化合物(b3)からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる架橋
剤(b)を含んでなる単量体組成物を重合してなり、上記エステル化
合物(a11)と上記(メタ)アクリル酸(a12)の重量比[上記
エステル化合物(a11)/上記(メタ)アクリル酸(a12)]が
10/90〜90/10である非水系二次電池活物質被覆用樹脂;こ
の非水系二次電池活物質被覆用樹脂が非水系二次電池用活物質(Y)
の表面に結着した非水系二次電池用被覆活物質;並びにこの非水系二
次電池活物質被覆用樹脂、有機溶剤及び非水系二次電池用活物質(Y)
を混合しながら有機溶剤を留去する樹脂被覆工程を有する非水系二次
電池用被覆活物質の製造方法である本発明の非水系二次電池活物質被
覆用樹脂は活物質との接着性に優れ、かつ、電極とした際の電気伝導
率が高いため、非水系二次電池活物質の表面を被覆することにより電
池の内部抵抗の増加を抑制し、継続的な使用においても活物質表面か
ら剥離することがない。また、そのため、電池の内部抵抗を増加させ
ることなく、サイクル特性を良好に維持できる非水系二次電池を提供
することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭素数4~12の1価の脂肪族アルコールと(メタ)アクリル酸との
エステル化合物(a11)、(メタ)アクリル酸(a12)並びに前
記(メタ)アクリル酸(a12)のカルボキシル基と反応しうる基を
2つ以上有する化合物(b1)、ラジカル重合性を有する基を2つ以
上有する化合物(b2)及び前記(メタ)アクリル酸(a12)のカル
ボキシル基と反応しうる基とラジカル重合性を有する基とをそれぞれ
1つ以上有する化合物(b3)からなる群から選ばれる少なくとも1種
からなる架橋剤(b)を含んでなる単量体組成物を重合してなり、前
記エステル化合物(a11)と前記(メタ)アクリル酸(a12)の
重量比[前記エステル化合物(a11)/前記(メタ)アクリル酸(
a12)]が10/90~90/10である非水系二次電池活物質被
覆用樹脂。
【請求項2】
前記単量体組成物が、更に炭素数1~3の1価の脂肪族アルコールと
(メタ)アクリル酸とのエステル化合物(a13)を含有する請求項
1に記載の非水系二次電池活物質被覆用樹脂。
【請求項3】
前記エステル化合物(a13)の含有量が、前記エステル化合物(a1
1)及び前記(メタ)アクリル酸(a12)の合計重量に基づいて10
~200重量%である請求項2に記載の非水系二次電池活物質被覆用
樹脂。
【請求項4】
前記単量体組成物が、更に重合性不飽和二重結合とアニオン性基とを
有するアニオン性単量体の塩(a14)を含有する請求項1~3のい
ずれかに記載の非水系二次電池活物質被覆用樹脂。
【請求項5】
前記アニオン性単量体の塩(a14)がビニルスルホン酸、アリルス
ルホン酸、スチレンスルホン酸及び(メタ)アクリル酸からなる群よ
り選ばれる少なくとも1種のアニオン性単量体と、リチウム、ナトリ
ウム、カリウム及びアンモニアから選ばれる少なくとも1種との塩で
ある請求項4に記載の非水系二次電池活物質被覆用樹脂。
【請求項6】
前記アニオン性単量体の塩(a14)の含有量が、前記エステル化合
物(a11)及び前記(メタ)アクリル酸(a12)の合計重量に基
づいて0.1~15重量%である請求項4又は5に記載の非水系二次
電池活物質被覆用樹脂。
【請求項7】
前記(メタ)アクリル酸(a12)の含有量が、前記エステル化合物
(a11)及び前記(メタ)アクリル酸(a12)の合計重量に基づ
いて15~70重量%である請求項1~6のいずれかに記載の非水系
二次電池活物質被覆用樹脂。
【請求項8】
前記架橋剤(b)の含有量が、前記エステル化合物(a11)及び前
記(メタ)アクリル酸(a12)の合計重量に基づいて1~5重量%
である請求項1~7のいずれかに記載の非水系二次電池活物質被覆用
樹脂。
【請求項9】
重量平均分子量が20,000~500,000である請求項1~8
のいずれかに記載の非水系二次電池活物質被覆用樹脂。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載の非水系二次電池活物質被覆用樹脂が
非水系二次電池用活物質(Y)の表面に結着した非水系二次電池用被
覆活物質。
【請求項11】
請求項1~9のいずれかに記載の非水系二次電池活物質被覆用樹脂、
有機溶剤及び非水系二次電池用活物質(Y)を混合しながら有機溶剤
を留去する樹脂被覆工程を有する非水系二次電池用被覆活物質の製造
方法。
表1 非水系二次電池活物質被覆用樹脂の実施例と比較例


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