彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる招と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時代の井伊
軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜(かぶ
と)を合体させて生まれたキャラクタ。
【季語と短歌:1月15日】
冴ゆる朝吾は産業革命家
高山 宇 (赤鬼)
🪄自治会の総会、老友会の新年会、週末も隣人会の総会、町内のお悔やみ
と続く中、入浴中の異変(二度)、つまりヒートショックを体験。今朝目
覚めに「吾は第四次産業革命家なり」との言葉が口を衝き、短歌を詠む。
⛑️ 気をつけよう入浴中のヒートショック
【特版:ウイルス解体新書】
⛑️ コロナの流行は今後も社会に負荷をかける
新型コロナウイルス感染者が国内で初確認されてから15日で5年。感染者
数は抗体保有率の調査から昨年3月時点で7千万人以上と推計され、人口動
態統計による死者数の累計は同8月時点で13万人に上る。オミクロン株に
よる感染が急拡大した2022年をピークに死者数は減っているが、インフル
エンザより圧倒的に多い。流行は今も夏と冬に繰り返されており、警戒が
続いている。古瀬祐気・東京大教授(感染症学)は「人口の大半が感染す
るであろうことは分かっていた。ただ、有効なワクチンが短期間で開発さ
れ、他の対策と併せ流行の波を小さくできた」と評価。一方で「コロナの
流行は今後も社会に負荷をかけるだろう。基本的な感染対策といった負荷
を減らす努力や仕組み作りを続けてほしい」と呼びかける。
◾厚生労働省が22府県を対象に昨年3月に実施した血液調査では、コロナ
感染で得られる抗体の保有率は60.7%。日本の人口に置き換えると少なく
とも約7300万人が一度は感染したことになる。さらに複数回感染した例も
多く報告されている。
✅ 表面絶縁抵抗が高いステンレス鋼
12月14日、日本金属は、高い表面絶縁抵抗を有するステンレス鋼「FI(Fine
Insulation)仕上」を開発。小型で低背化が進むスマートフォンやゲーム
機などの用途に向ける。
◾膜厚が0.5~1μmの無機被膜をプレコート
FI仕上は、ステンレス鋼の表面に、50MΩ以上の高い絶縁抵抗を有する無
機被膜(膜厚は0.5~1μm)をプレコートしている。このため、FI仕上のユ
ーザーは絶縁処理を行う必要がなく、製造工程の簡略化やコスト低減が可
能となる。FI仕上の皮膜耐熱温度は最高850℃で、高温環境においても安
定した被膜を維持できる。しかも無機被膜は硬質で、傷付き耐性にも優れ
ている。厚みは0.05~0.15mm、幅は最大500mmである。鋼種としては
SUS304やSUS301、SUS430などを用意したが、ステンレス鋼以外の金属
に対応することも検討していく。
✳️ 可視光で水素の安全/安価な貯蔵/運搬に道
1月9日,東京大学,岡山大学,神戸大学は,可視光エネルギーを利用し,
常温で環状アルカンから最大限の触媒の開発に成功する。地球沸騰化に歯
止めをかけるために,化石燃料を燃やしてエネルギーを得る現状のエネル
ギー生産システムから,水素エネルギーを活用する循環型水素社会への転
換が望まれているが,そのためには水素を安全・安価に貯蔵・運搬する技
術が必要となる。水素を貯蔵・運搬するために広く用いられている方法は
高圧・低温にして液化するというものだが,これは決して効率のいもので
はなく,液体の安価で安定な有機分子を水素貯蔵体として利用する方法に
注視れされている。
例えば,メチルシクロヘキサン(MCH)と呼ぶ環状アルカンの分子式は
C7H15で,3分子の水素(H2)が6個の炭素原子に結合して貯蔵されている
とみなすことができる。MCHは常温で液体で,ガスステーションやガソ
リンスタンドなどに貯蔵でき,トラックやタンカーで運搬もできる。MC
Hから水素を取り出した後に生じるトルエンも液体で,これに水素を付加
させれば,水素貯蔵体であるMCHに戻るが,アルカンのC-H結合を切る
ことや,ここで出てくるHを水素として取り出すことは難く,今まで開発
された方法は,取り出せるエネルギーよりも用いるエネルギーの方が多く
なりうるような状況だった。同研究グループは,複数の触媒をシステムと
して組み上げて,可視光エネルギーを使ってラジカルを発生させ,これを
用いて有機分子のC-H結合を切って有用な官能基に変える反応を開発して
きた。今回,このアプローチを発展させて,可視光(青色)のエネルギー
を用いて,常温で環状アルカンから3分子の水素を取り出す触媒システム
を開発。
🎈【展望】
研究では,光触媒(赤色),TBACl触媒(緑色),TPA触媒(黄色),コ
バルト触媒(青色)の四種類の触媒をシステム化することが成功の鍵とな
った。特に,TBACl触媒とTPA触媒の組み合わせが特徴的で,光触媒がTB
ACl触媒から塩素ラジカルを発生してこれが1回目の水素取り出しを,TP
A触媒から硫黄ラジカルが発生してこれが2回目と3回目の水素取り出し
を,それぞれ役割分担しながら推進する。反応を細い透明なチューブの中
をフローさせながら行なうと,フラスコでは24時間の反応時間で58%収
率にて進行していた反応が,80分で42%収率にて進行することも分かった。
研究グループは,この成果で得られた精密な触媒システムの設計概念は,
より効率の高い新たな分子技術の革新に向けた第一歩となるとしている。
【関連論文及び特許文献】
Rahul A. Jagtap, Yuki Nishioka, Stephen M. Geddis, Yu Irie, Tsukasa
Takanashi, Rintaro Adachi, Akira Yamakata, Masaaki Fuki, Yasuhiro
Kobori, Harunobu Mitsunuma*, Motomu Kanai*,
"Catalytic Acceptorless Complete Dehydrogenation of Cycloalkanes,"
Nature Communications: 2025年1月9日,
doi:10.1038/s41467-024-55460-y.論文へのリンク (掲載誌)
✳️ © レスポンス
【海水有価物回収水素製造並びに炭素化合物製造事業論 8】
1.特開2025-003211 水電解用電極、水電解セル、水電解装
置、水電解用電極の検査方法、及び水電解用電極の製造方法
パナソニックIPマネジメント株式会社
【要約】下図1のごとく水電解用電極1Aは、導電性基材7Aと、触媒層
20とを備える。触媒層20は、導電性基材7Aの表面に設けられている。
導電性基材7Aは、主に、分光測定不能な第1の表面部位10と、一部に、
分光測定可能な第2の表面部位15とを有する。触媒層20は、第1の表
面部位10に設けられている。触媒層20は、第2の表面部位15に設け
られることで、従来よりも品質を評価する観点から有利な水電解用電極
を提供する。
図1本開示の水電解用電極の一例を模式的に示す図
【符号の説明】【0165】1A、1B、1C 水電解用電極 2 水電
解セル 2a アノード 2b カソード 2p 隔膜 3 水電解装置
4 水電解セル 4a アノード 4b カソード 4p アニオン交換
膜 5 水電解装置 7A、7B、7C 導電性基材 10 第1の表面
部位 11 線状部 12 開口 15、16、17 第2の表面部位 20
触媒層 20a 層状複水酸化物 21 ホスト層 22 ゲスト層 25
空隙 26 界面層 27 緻密層 28 表面ラフネス層 30 キレート
剤
【発明の効果】 本開示によれば、従来よりも品質を評価する観点から有
利な水電解用電極を提供できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 導電性基材と、 前記導電性基材の表面に設けられた触媒層
と、を備え、前記導電性基材は、主に、分光測定不能な第1の表面部位と、
一部に、分光測定可能な第2の表面部位とを有し、前記触媒層は、前記第
1の表面部位及び前記第2の表面部位に設けられている、水電解用電極。
【請求項2】前記第1の表面部位は、非平面である、請求項1に記載の水
電解用電極。
【請求項3】 前記第2の表面部位は、平面である、請求項1に記載の水電
解用電極。
【請求項4】前記第2の表面部位の形状は、多角形、円形、又は楕円形で
ある、請求項1に記載の水電解用電極。
【請求項5】前記第2の表面部位は、前記導電性基材の同一面に複数設け
られている、請求項1に記載の水電解用電極。
【請求項6】 前記第2の表面部位の形状は、ライン状である、請求項1に
記載の水電解用電極。
【請求項7】 前記導電性基材は、メッシュ構造を有し、前記第1の表面部
位は、メッシュ部分の表面部位であり、
前記第2の表面部位のライン幅は、前記メッシュ構造を構成する金属線
の線幅よりも大きい、請求項6に記載の水電解用電極。
【請求項8】前記第2の表面部位は、前記導電性基材の外周部にフレーム
状に設けられている、請求項1に記載の水電解用電極。
【請求項9】前記導電性基材は、メッシュ構造を有し、
前記第1の表面部位は、メッシュ部分の表面部位であり、前記第2の表
面部位のフレーム幅は、前記メッシュ構造を構成する金属線の線幅よりも
大きい、請求項8に記載の水電解用電極。
【請求項10】前記触媒層は、2種類以上の遷移金属を有する層状複水酸
化物を含む、請求項1に記載の水電解用電極。
【請求項11】前記触媒層は、キレート剤を含む、請求項10に記載の水
電解用電極。
【請求項12】前記キレート剤は、アセチルアセトン及びクエン酸塩からな
る群より選ばれる少なくとも1つを含む、請求項11に記載の水電解用電極。
【請求項13】前記2種類以上の遷移金属は、Ni、V、Cr、Mn、Fe、
Co、Cu、W、及びRuからなる群より選ばれる少なくとも2つを含む、
請求項10に記載の水電解用電極。
【請求項14】前記2種類以上の遷移金属は、Ni及びFeを含む、請求
項13に記載の水電解用電極。
【請求項15】前記第1の表面部位を構成する部分と前記第2の表面部位
を構成する部分とは、同じ種類の金属を含む、請求項10に記載の水電解
用電極。
【請求項16】 アノードと、 カソードと、 隔膜と、を備え、 前記アノ
ード及び前記カソードからなる群より選ばれる少なくとも1つは、請求項
1に記載の水電解用電極を含む、水電解セル。
【請求項17】アノードと、カソードと、アニオン交換膜と、を備え、前
記アノード及び前記カソードからなる群より選ばれる少なくとも1つは、
請求項1に記載の水電解用電極を含む、水電解セル。
【請求項18】 請求項16又は17に記載の水電解セルと、前記カソード
と前記アノードとの間に電圧を印加する電圧印加器と、を備える、水電解
装置。
【請求項19】水電解用電極の検査方法であって、請求項1から15のい
ずれか1項に記載の水電解用電極における、前記導電性基材の前記第2の
表面部位に形成された前記触媒層に対して所定の分光測定を行うことと、
前記所定の分光測定の結果に基づいて、前記水電解用電極の品質を判定
することと、を含む、検査方法。
【請求項20】 水電解用電極の製造方法であって、 請求項1から15の
いずれか1項に記載の水電解用電極における、前記導電性基材の前記第2
の表面部位に形成された前記触媒層に対して所定の分光測定を行うことと、
前記所定の分光測定の結果に基づいて、前記水電解用電極の品質を判定
することと、を含む、製造方法。
2. 特開2025-3201 非水電解質蓄電素子 株式会社GSユアサ
【要約】下図1のごとく、本発明の一態様に係る非水電解質蓄電素子は、
スピネル型結晶構造を有し、マンガン元素を含むリチウム遷移金属酸化物
を含有する正極と、非水電解質とを備え、上記リチウム遷移金属酸化物が、
平均一次粒子径に対する平均粒径の比が5以下の粒子であり、上記非水電
解質が、硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合を有し窒素元素を
含まないアニオンを有する塩、オキサラト錯体アニオンを有する塩、不飽
和環状カーボネート、及び硫黄原子と酸素原子との二重結合を有する環状
化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する。
図1は、非水電解質蓄電素子の一実施形態を示す透視斜視図である
【符号の説明】【0129】
1 非水電解質蓄電素子 2 電極体 4 正極端子 41 正極リード
5 負極端子 51 負極リード 20 蓄電ユニット 30 蓄電装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】スピネル型結晶構造を有し、マンガン元素を含むリチウム遷
移金属酸化物を含有する正極と、
非水電解質と
を備え、
上記リチウム遷移金属酸化物が、平均一次粒子径に対する平均粒径の比
が5以下の粒子であり、上記非水電解質が、硫黄原子又はリン原子と酸素
原子との二重結合を有し窒素元素を含まないアニオンを有する塩、オキサ
ラト錯体アニオンを有する塩、不飽和環状カーボネート、及び硫黄原子と
酸素原子との二重結合を有する環状化合物からなる群より選ばれる少なく
とも1種の化合物を含有する、非水電解質蓄電素子。
【請求項2】上記化合物が、ジフルオロリン酸リチウム、リチウムビス(
オキサレート)ボレート、ビニレンカーボネート及び4,4’-ビス(2,
2-ジオキソ-1,3,2-ジオキサチオラン)からなる群より選ばれる
少なくとも1種である、請求項1に記載の非水電解質蓄電素子。
【請求項3】上記非水電解質における上記化合物の含有量が、0.1質量
%以上10質量%以下である請求項1又は請求項2に記載の非水電解質蓄
電素子。
【0102】<非水電解質蓄電素子の製造方法>
本実施形態の非水電解質蓄電素子の製造方法は、公知の方法から適宜選択
できる。当該製造方法は、例えば、電極体を準備することと、非水電解質
を準備することと、電極体及び非水電解質を容器に収容することと、を備
える。電極体を準備することは、正極及び負極を準備することと、セパレ
ータを介して正極及び負極を積層又は巻回することにより電極体を形成す
ることとを備える。
【0103】非水電解質を容器に収容することは、公知の方法から適宜選
択できる。例えば、非水電解質に非水電解液を用いる場合、容器に形成さ
れた注入口から非水電解液を注入した後、注入口を封止すればよい。
【0104】<その他の実施形態>
尚、本発明の非水電解質蓄電素子は、上記実施形態に限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えてもよ
い。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することが
でき、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成又は周知技
術に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除
することができる。また、ある実施形態の構成に対して周知技術を付加す
ることができる。
【0105】上記実施形態では、非水電解質蓄電素子が充放電可能な非水
電解質二次電池として用いられる場合について説明したが、非水電解質蓄
電素子の種類、形状、寸法、容量等は任意である。本発明は、種々の二次
電池、電気二重層キャパシタ又はリチウムイオンキャパシタ等のキャパシ
タにも適用できる。
【0106】上記実施形態では、正極及び負極がセパレータを介して積層
された電極体について説明したが、電極体は、セパレータを備えなくても
よい。例えば、正極又は負極の活物質層上に導電性を有さない層が形成さ
れた状態で、正極及び負極が直接接してもよい。
【実施例】【0107】
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以
下の実施例に限定されるものではない。
【0108】[実施例1]
(正極の作製) 正極活物質として、平均一次粒子径が3.0μm、平均粒
径が10.4μm、平均一次粒子径に対する平均粒径の比が3.5であり、
スピネル型結晶構造を有するLiMn2O4(スピネル型リチウムマンガン
酸化物A)を準備した。
上記スピネル型リチウムマンガン酸化物Aと、導電剤であるアセチレンブ
ラック(AB)と、バインダであるポリフッ化ビニリデン(PVDF)と
を95.5:3.0:1.5の質量比(固形物換算)で含み、N-メチル
ピロリドン(NMP)を分散媒とする正極合剤ペーストを調製した。この
正極合剤ペーストを正極基材としてのアルミニウム箔に塗布し、乾燥を行
った。その後、プレスを行い、正極活物質層を有する正極を得た。
【0109】(負極の作製)
負極活物質である黒鉛と、バインダであるスチレン-ブタジエンゴム(
SBR)と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とを9
7.8:1.0:1.2の質量比(固形分換算)で含み、水を分散媒とす
る負極合剤ペーストを調製した。この負極合剤ペーストを負極基材として
の銅箔に塗布し、乾燥を行った。その後、プレスを行い、負極活物質層
を有する負極を得た。
【0110】(非水電解質の調製)
エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)
とを30:70の体積比で混合した非水溶媒に、電解質塩としてLiPF6
を0.9mol/dm3の含有量で、及びリチウムビス(オキサレート)
ボレート(LiBOB)を0.1mol/dm3の含有量で溶解させ、非
水電解質を調製した。なお、LiBOBは、化合物Xに該当し、非水電解
質におけるLiBOBの含有量は1.6質量%である。
【0111】(セパレータの準備)
セパレータとしてポリオレフィン製微多孔膜を準備した。
【0112】
(非水電解質蓄電素子の作製)
上記セパレータを介して、上記正極と上記負極とを積層することにより
電極体を作製した。電極体を金属樹脂複合フィルム製の容器に収納し、内
部に上記の非水電解質を注入した後、熱溶着により封口し、実施例1の非
水電解質蓄電素子を得た。
【0113】[比較例1から3] スピネル型リチウムマンガン酸化物の
種類、並びに電解質塩の種類及び含有量を表1に記載のとおりとしたこと
を示す。
【0114】 なお、以下の各表中、スピネル型リチウムマンガン酸化物
Bは、平均一次粒子径が1.5μm、平均粒径が17.7μm、平均一次粒
子径に対する平均粒径の比が11.8であり、スピネル型結晶構造を有る
るLiMn2O4を示す。
【0115】[実施例2]
(正極の作製) 上記スピネル型リチウムマンガン酸化物Aと、導電剤で
あるアセチレンブラック(AB)と、バインダであるポリフッ化ビニリ
デン(PVDF)とを95.5:3.0:1.5の質量比(固形物換算)
で含み、N-メチルピロリドン(NMP)を分散媒とする正極合剤ペース
トを調製した。この正極合剤ペーストを正極基材としてのアルミニウム箔
に塗布し、乾燥を行った。その後、プレスを行い、正極活物質層を有する
正極を得た。
【0116】(負極の作製)
負極活物質である黒鉛と、バインダであるスチレン-ブタジエンゴム(
SBR)と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とを9
7.8:1.0:1.2の質量比(固形分換算)で含み、水を分散媒とす
る負極合剤ペーストを調製した。この負極合剤ペーストを負極基材として
の銅箔に塗布し、乾燥を行った。その後、プレスを行い、負極活物質層を
有する負極を得た。
【0117】(非水電解質の調製)
エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)とエ
チルメチルカーボネート(EMC)とを25:5:70の体積比で混合し
た非水溶媒に、電解質塩としてLiPF6を1.0mol/dm3の含有
量で溶解させ、溶液を得た。得られた溶液に、さらに添加剤としてビニレ
ンカーボネート(X1)を0.4質量%の含有量で、ジフルオロリン酸リ
チウム(X2)を0.5質量%の含有量で、及び4,4’-ビス(2,2
-ジオキソ-1,3,2-ジオキサチオラン)(X3)を1.2質量%の
含有量でそれぞれ溶解させ、非水電解質を調製した。
【0118】(セパレータの準備)
セパレータとしてポリオレフィン製微多孔膜を準備した。
【0119】(非水電解質蓄電素子の作製)
上記セパレータを介して、上記正極と上記負極とを積層することにより
電極体を作製した。電極体を容器に収納し、内部に上記の非水電解質を注
入した後、封口し、実施例2の非水電解質蓄電素子を得た。
【0120】[実施例3、比較例4、5、参考例1から6]
スピネル型リチウムマンガン酸化物の種類、並びに添加剤の種類及び含
有量を表2、3に記載のとおりとしたこと以外は、実施例2と同様にして、
実施例3、比較例4、5及び参考例1から6の各非水電解質蓄電素子を得
た。なお、表3中、「-」は、対応する添加剤を含有させていないことを
示す。また、表2、3中の添加剤は以下の化合物を示す。X1からX4の
各化合物が、化合物Xに該当する。
X1:ビニレンカーボネート
X2:ジフルオロリン酸リチウム
X3:4,4’-ビス(2,2-ジオキソ-1,3,2-ジオキサチオラン)
X4:リチウムビス(オキサレート)ボレート
Y1:リチウムジフルオロホスホニルフルオロスルホニルイミド
【0121】
[評価](1)初期充放電
得られた各非水電解質蓄電素子について、以下の条件にて初期充放電を
行った。25℃の恒温槽内において、充電電流1.0C、充電終止電圧4.
10Vとして定電流充電を行った後、4.10Vにて定電圧充電した。充
電の終了条件は、電流が0.01Cに減衰した時点とした。その後、10
分間の休止期間を設けた。放電電流1.0C、放電終止電圧2.75Vと
して定電流放電した。その後、10分間の休止期間を設けた。上記充放電
を2回繰り返し、2回目の放電電気量を初期の放電容量とした。
【0122】
(2)高温環境下での保存後の回復容量維持率の測定
次いで、実施例1から3及び比較例1から5の各非水電解質蓄電素子
について、25℃の恒温槽内にて、充電電流1.0Cで定電流充電を行い、
SOCを50%にした。SOC50%の算出は、上記「初期充放電」で得
られた初期の放電容量の半分とした。このSOC50%の状態で各非水電
解質蓄電素子を65℃の恒温槽内に15日間保存した。その後、25℃の
恒温槽内に3時間保管した。続いて、放電電流1.0C、放電終止電圧2.
75Vとして定電流放電した。その後、10分間の休止期間を設けた。そ
の後、上記「初期充放電」と同様の方法で保存後の放電容量を求めた。初
期の放電容量に対する保存後の放電容量の百分率を保存後の回復容量維持
率として求めた。結果を表1、2に示す。
また、参考例1から6の各非水電解質蓄電素子について、25℃の恒温
槽内にて、充電電流1.0Cで定電流充電を行い、SOCを50%にした。
このSOC50%の状態で各非水電解質蓄電素子を45℃の恒温槽内に
90日間保存した。その後、25℃の恒温槽内に3時間保管した。続いて、
放電電流1.0C、放電終止電圧2.75Vとして定電流放電した。その
後、10分間の休止期間を設けた。その後、上記「初期充放電」と同様の
方法で保存後の放電容量を求めた。初期の放電容量に対する保存後の放電
容量の百分率を保存後の回復容量維持率として求めた。結果を表3に示す。
【0123】【表1】
【0126】表1に示されるように、スピネル型リチウムマンガン酸化物
の平均一次粒子径に対する平均粒径の比が5以下であり、且つ非水電解質
が化合物XであるLiBOB(リチウムビス(オキサレート)ボレート)
を含む実施例1の非水電解質蓄電素子は、スピネル型リチウムマンガン酸
化物の平均一次粒子径に対する平均粒径の比が5以下ではない、あるいは
非水電解質が化合物Xを含まない比較例1から3の各非水電解質蓄電素子
と比べて、保存後の回復容量維持率が高い結果となった。表2の実施例2、
3も同様に、保存後の回復容量維持率が高い結果となった。また、実施例
2と実施例3との対比から、化合物Xであるビニレンカーボネート(X1)
の含有量が増えると、保存後の回復容量維持率はより高まっており、ビニ
レンカーボネート(X1)による保存後の回復容量維持率の改善効果が確
認できた。
【0127】表3は、参考例として、各化合物Xが保存後の回復容量維持
率を高めることができる成分であることを示すものである。参考例1と参
考例2との対比から、実施例1と同様に、リチウムビス(オキサレート)
ボレート(X4)による保存後の回復容量維持率の改善効果が確認できた。
参考例3は、参考例1に対して、ジフルオロリン酸リチウム(X2)の含
有量を増やしたものであり、保存後の回復容量維持率が高まっている。こ
の結果から、ジフルオロリン酸リチウム(X2)による保存後の回復容量
維持率の改善効果が確認できた。
参考例3と参考例4との対比から、4,4’-ビス(2,2-ジオキソ-
1,3,2-ジオキサチオラン)(X3)による保存後の回復容量維持率
の改善効果が確認できた。一方、参考例5と参考例6との対比から、化合
物Xに該当しないリチウムジフルオロホスホニルフルオロスルホニルイミ
ド(Y1)の場合は、逆に保存後の回復容量維持率が低下する結果となっ
た。以上の結果から、硫黄原子又はリン原子と酸素原子との二重結合を有
し窒素元素を含まないアニオンを有する塩、オキサラト錯体アニオンを塩、
不飽和環状カーボネート、及び硫黄原子と酸素原子との二重結合を有する
環状化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物Xは、保存後
の回復容量維持率を高めることができる成分であることがわかる。そして、
このような化合物Xを非水電解質に含有させ、さらにスピネル型リチウム
マンガン酸化物として平均一次粒子径に対する平均粒径の比が5以下であ
るものを正極に用いた場合には、高温環境下での保存後の回復容量維持率
はより高まることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0128】本発明は、パーソナルコンピュータ、通信端末等の電子機器、
自動車、産業用等の電源として使用される非水電解質蓄電素子等に適用で
きる。
3.特開2025-2926 水電解装置及び水電解装置の組み立て
構造 株式会社ノーリツ
【要約】下図5のごとく、入水部と吐水部とを有するケース内に第1電極(
11)と第2電極(12)とがイオン交換膜(13)を挟んで絶縁された状態に積層配
置され、第1電極と第2電極の間に電圧を印加してケース内を流動する水
を電気分解する水電解装置において、第1電極とイオン交換膜と第2電極
は、各々が中央に開口部を有する平板形状であって、これら開口部が連通
するように積層されてケースに固定され、第1電極は、第1電極の開口部
(11a)とイオン交換膜の開口部(13a)とを一致させ、且つ第1電極の外縁部
がイオン交換膜の外縁部よりも内側となるように形成され、第2電極は、
第2電極の外縁部とイオン交換膜の外縁部とを一致させ、且つ第2電極の
開口部(12a)がイオン交換膜の開口部よりも大きく形成された。
図5.図4の電解部の分解図
【符号の説明】【0042】
1 :水電解装置 2 :入水部 3 :吐水部 4 :ケース 5 :
第1ケース 6 :第2ケース 7 :抑え板 8 :パッキン
9a,9b:電力線 10 :電解部 11 :第1電極 11a:開口部
12 :第2電極 12a:開口部 13 :イオン交換膜 13a:開口
部 15 :陽極板 15a:貫通孔 15b:端子部 16 :陽極側
メッシュ電極 16a:貫通孔 17 :触媒電極 17a:貫通孔 18
:陰極版 18a:貫通孔 18b:端子部 19 :陰極側メッシュ電
極 19a:貫通孔 20 :治具 20a:棒状部(棒状部材)
この項つづく
心に残る歌 『時 代』
作詞&作曲:中島 みゆき
ジャンル:ニューミュージック
「時代」(じだい)は、中島みゆきが作詞・作曲した歌である。1975年に
中島自身によって発表され、同年に中島の2作目のシングルとしてキャニ
オン・レコードからリリースされた。その後も別バージョンがたびたび作
られ、アルバムやシングルに収録されている。また、他の多くの歌手によ
ってもカバーされている。また、この曲は日本の歌百選。
● 今日の言葉:
春が来ても、鳥たちは姿を消し、鳴き声も聞こえない。
春だというのに自然は沈黙している。
レイチェル・カーソン 『沈黙の春』
(因果報応の季節風)より
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