NAO日和

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<2月の鑑賞予定映画>

「1ST KISS ファーストキス」「ショウタイムセブン」「ファイアーブランド ヘンリー8世最後の妻」「ゆきてかへらぬ」「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」「デュオ 1/2 のピアニスト」

「八日目の蝉」

2011年05月23日 | 邦画

~優しかったお母さんは、私を誘拐した人でした~

2011年 日本映画    (11.04.29公開)
配給:松竹         上映時間:147分
監督:成島出
原作:角田光代 「八日目の蝉」
脚本:奥寺左渡子
出演:井上真央 / 永作博美 / 小池栄子 / 劇団ひとり / 森口瑤子 / 田中哲司

<見どころ>
誘拐犯の女と誘拐された少女との逃亡劇と、その後の二人の運命を描いた、角田光代原作の
ベストセラー小説を映画化したヒューマン・サスペンス。
誘拐された少女の大学生時代を井上真央が演じ、愛人の娘を誘拐する女性に永作博美がふんするほか
小池栄子や森口瑤子、田中哲司など実力派俳優が勢ぞろいする。
(タイトルの「蝉」は、「虫」に「單」が正式表記)

<あらすじ>
子どもを身ごもるも、相手が結婚していたために出産をあきらめるしかない希和子(永作博美)は
ちょうど同じころに生まれた男の妻の赤ん坊を誘拐して逃亡する。
しかし、二人の母娘としての幸せな暮らしは4年で終わる。
さらに数年後、本当の両親にわだかまりを感じながら成長した恵理菜(井上真央)は大学生になり
家庭を持つ男の子どもを妊娠してしまう。

<感想>
いやぁ・・・・・重いなぁ・・・・・・考えさせられる映画でした。

作品を鑑賞したのは先週でしたが、どういう風に感想を書けばいいのかなかなか
言葉が出てこなくって、UPするのが遅くなっちゃいました。それだけテーマは重かったです。
 
不倫関係の末に子を宿すも、産むことが出来ずに中絶した為、産めない身体なってしまった
希和子(永作博美)。方や、本妻の方には恵理菜(井上真央)が生まれ、衝動的に誘拐。
4年間の逃亡の末、希和子は逮捕され、恵理菜は無事両親の元へ戻るが、4年間の隔たりは大きく
それが原因で、心を閉ざしてしまい、恵理菜もやがて不倫してしまう。

希和子のことを肯定するか否か?で評価も変わってくるでしょう。
現に、私の周りのお客さんは希和子に共感した人が多数で、みんな大泣き状態でした。
 
作品通して個人的に感じたのが、男の身勝手さ。
身勝手な行動の結果、正妻・愛人ともに、苦しむことになります。

正妻・愛人、それぞれの立場から見ると、一定の理解はできます。
希和子の行動は、決して赦す事のできない行動ではあるけれど、その歪んだ形の中にも
確かに、愛情はありました。奇しくも恵理菜も同じ不倫相手の子を身ごもってしまうのですが
そこから自分探しの旅に出ることによって、確かに誘拐されたけれど愛情持って育てられた
ことを知ることによって、心の解放ができたことは、救いがあってよかったです。
 
正妻(森口瑤子)の気持ちもわからなくはないが、彼女はおそらく母の資質は足らなかった
のだと思う。でなければ4ヶ月の子を、寝ているとはいえ、置いていく・・・なんて行動
私には考えられない。4年離れていて、子供がなつかないのは当たり前。
子供に対して体当たりで向かっていなかったこの夫婦は、いくら負い目があるからとはいえ
あまり共感できるものではなかったですね。

主演した永作博美さんは、見事な演技。
はかなさの奥に潜む覚悟というものが、静かな演技ながらも現れていて「静の迫力」
というものを感じました。
あと、秀逸だったのが、千草を演じた小池栄子さんの演技力。
彼女は、「パコを魔法の絵本」でもいい演技されていましたが、この千草の存在感も良かった。
 
血は繋がっていなかったけれど、確かにそこには偽りのない親子の愛情がありました。

だけど、正妻の気持ちも考慮すると、心の葛藤がおりないんですよね・・・・。

というわけで、だれの視点で観るかによって感動作にもなるし、理解できない作品にもなりうる
映画かな?と感じました。

ただ、見ごたえは充分あり、今年度賞レースに入る作品になることは間違いないです。

それにしても、男って・・・・・。

点数:8.5点 (10点満点)

コメント (13)
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