<12月の鑑賞予定映画>
~あなたは、これを愛と呼べるか~
2011年 スペイン映画 R15+指定 (2012.05.25公開)
配給:ブロードメディア・スタジオ 上映時間:120分
監督:ペドロ・アルモドバル
原作:ティエリ・ジョンケ 『私が、生きる肌』/『蜘蛛の微笑』(早川書房刊)
脚本:ペドロ・アルモドバル、アグスティン・アルモドバル
音楽:アルベルト・イグレシアス
衣装:ジャン=ポール・ゴルチエ
出演:アントニオ・バンデラス/エレナ・アヤナ/マリサ・パレデス/ジャン・コルネット
ロベルト・アラモ/ブランカ・スアレス/スシ・サンチェス
<見どころ>
ペドロ・アルモドバル監督が、ティエリ・ジョンケの小説「蜘蛛の微笑」を原作に放つサスペンス。
亡き妻の代役を創造しようとする形成外科医と、そのゆがんだ愛情のいけにえとなってしまった
者の姿を、退廃と官能が入り交じる鮮烈なタッチで活写していく。
アルモドバル監督とタッグを組むアントニオ・バンデラスが、これまでのワイルドでセクシーな
イメージを封印し、狂気に支配された形成外科医を怪演。彼によって別人にされていくヒロインに
ふんした注目株、エレナ・アナヤの肌と肢体を惜しげもなく披露した熱演も見ものだ。
<ストーリー>
トレドの大邸宅に暮らすロベル・レガル(アントニオ・バンデラス)は、最先端のバイオ・テクノロジーを
駆使した人工皮膚開発の権威としても知られている世界的な形成外科医。
そんな彼の屋敷の一室には、初老のメイド、マリリア(マリサ・パレデス)の監視の下、特殊な
ボディ・ストッキングをまとった美女ベラ(エレナ・アヤナ)が幽閉されていた。
彼女はロベルの妻ガルに瓜二つだった。しかし、実際のガルは12年前に交通事故で全身に火傷を負い
非業の死を遂げていた。以来、失意のロベルは愛する妻を救えたであろう“完璧な肌”を創り出すこと
に執念を燃やしていく。
そして6年前、ある忌まわしき事件が、ついにロベルを狂気の行動へと駆り立ててしまうのだった。
<感想>
公開された時、近くの映画館でひとっつも上映されてなかったので、諦めてたのですが
ふと今週チェックしてみたら、近くで上映するとのことで急遽、映画館に走った次第。
公開されてからだいぶ経つので、今回はサクッと感想を。
いやぁ・・・・ここ最近で一番の衝撃作でしたわ~~。
淡々と話が進んでいくのですが、6年前の話以降からは驚愕の展開でした。
言っちゃうと、ネタばれになるので書きませんが、真相をすると、序盤のなぜ
服がビリビリに破かれているのか?ベラがヨガに更けていったのかが理解できます。
衣装や部屋のインテリアが、個性的だなぁ~と思ったらジャン=ポール・ゴルチエが担当なんですね。
ゴルチエ色は少し抑えていますが、彼の独特の世界感と映画とがマッチしていて良かったです。
主演のアントニオ・バンデラスは、好みの俳優さんではないのですが、この作品に関しては
クールで狂気な天才医師を好演していたと思いました。スーツが似合ってたわ~~♪
ベラを演じた、エレナ・アヤナはとにかく美しかった。 身体も綺麗だけれど、目が印象的でした。
人間の生々しい描写が随所に描かれていてたので、これがポップコーン頬張りながら
見る映画ではないですね。しかし、映画だからとはいえ、ほんとにこの展開には驚きましたわ。
ふつーの神経では考えられん。
果たして愛なのか?復讐なのか?ずっと観ていたら、「汝の敵を愛せよ」という言葉が浮かんできました。
愛した??ばかりにとんでもないことになりましたが
なかなか複雑で賛否両論ある作品ですが、衝撃度は今年1番の作品かと思います。
点数:8点 (10点満点)
<予告編>