<12月の鑑賞予定映画>
~入れ替わった人生、大金の行方、そして結婚ー
その先にはなんと、史上最高に爽快でトキメくラストが待っている!?~
2012年 日本映画 (2012.09.15公開)
配給:クロックワークス 上映時間:128分
監督:内田けんじ
脚本:内田けんじ
音楽:田中ユウスケ
主題歌;吉井和哉 『点描のしくみ』
出演:堺雅人/香川照之/広末涼子/荒川良々/森口瑤子/木野花/小野武彦
<見どころ>
内田けんじが監督を担当した、さまざまな要素が詰め込まれた予測不能の娯楽作。
ひょんなことから人生が逆転してしまった2人の男性を巻き込んだ物語の成り行きを、
笑いとサスペンスを交えて描き切る。情けない主人公を演じるのは『ジェネラル・ルージュの凱旋』の
堺雅人。そして『劔岳 点の記』などの香川照之が、記憶をなくす前と後でまったくの別人に変身する
男を怪演する。彼らが真剣勝負で挑む人生を懸けた戦いに胸が躍る。
<ストーリー>
35歳にして定職もなく、売れない役者稼業にもほとほと嫌気がさした桜井(堺雅人)は自殺にまで
失敗してしまう。その後、出掛けた銭湯で見るからに勝ち組男のコンドウ(香川照之)が彼の目の前で
ひっくり返り、頭を強打したせいで記憶を失ってしまった。桜井は衝動的に彼の荷物をくすねて
コンドウに成り済ましたのだが、実はコンドウの職業は殺し屋で……。
<感想>
予告編から気になっていたのですが、期待通りの作品でした。
香川照之さんは、もぅ日本映画界にとってなくてはならない存在ですね。
今月だけで、どれだけ映画に出てるんだ?
殺し屋役も朴訥とした役も、どちらも素晴らしい演技でした。
堺雅人さんも、将来はきっと香川さんの位置に行く俳優さんだと思っていますので
ふたりの演技は見ごたえがありました。
広末涼子さんは、好きな女優さんではないのですが、この役に関してははまり役でした。
香川さん・境さんの表情ある演技とは対照的に、あまり感情を出さない演技なのですが
このバランスがいいですね。ちょっとズレた感じのOLを演じきっていたと思います。
広末涼子演じる香苗の結婚お相手条件が、「健康で努力家」というセリフがありますが
それが、桜井とコンドウの性格をそのまま対比させてます。 部屋もそうですし、ノートに
書き溜めていくのもそうですね。で、香苗自身も、ノートに几帳面に書いていく性格。
何回かノートの場面が出てきますが、ほんとビッシリ書かれていました。
ふたりとも分析能力に長けていますね。適当に書いてしまう私にはちょっと参考になりました。
サスペンスコメディという感じで、緊張感ある中にも笑いがあり、最後に「こう来たか~」という
終わり方でしめくくっています。 また音楽が全編通してモーツァルト・ベートーヴェンの古典派音楽
を主軸にしたクラシック調の音楽でまとめてあるのもGOODでした。
で、EDにハードな吉井和哉さんの曲。 これがまた良かったですぅ~。
「私の知り合いになっていただけませんか? 」 「もう、なってますよ… 」
ハラハラするけどキューンとなる作品でした。
この秋、オススメの邦画作品です。 ぜひ!
点数:10点 (満点)
吉井和哉 ~点描のしくみ~ 吉井さんらしい曲だわぁ~。