くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

Sipadan Graffiti~ログブックのイラストから

2008-06-29 23:40:07 |  ダイビング

18冊目のログブックが終わった。
そして、これまでのダイビング本数のカウントが、どこかでズレてしまっていることに
なぜか気づいてしまった。そこで気合いを入れて、古いログをオープンウォーターの
海洋実習1本目からひっくりかえし、データを地道にExcelに入れてみた。

「ログブックは老後の楽しみのために・・・」なんて言ってた人もいるが、とても老後まで
もちそうもないほど、古いPADIのログブックは黄ばみが進行。そして近年は、ログを
単なるノートに書いていたので、使っているうちからボロボロになってきている。

日付、潜水地、時間、深度、といったデータは、PCにいくらでも残すことができるが、
ログにある、いろんな人のサイン、いろんな人のプリクラ、いろんな人のスタンプは、
ログにあるものこそが唯一だ。ただ、一期一会で、思い出せない人が大半だ。私の
サインもきっと、「これ誰?」な存在として、誰かのログブックに黄ばみながら、残って
るんだろうな。

いわゆるカリスマインストラクターと呼ばれる人から、ショップツアーで1回だけバディ
アップした人まで、サインやメッセージをくれた人たちには、イラストを描いてくれる人
も少なくない。イラストはとてもうれしい。そんな中、シパダンのダイブマスターたちに
よる、名作・迷作・珍作をたくさん見つけた。どれもおもしろくて、いい味だ。

まず、初シパダンのログの最後にあった絵。

log_94.jpg
シパダンでの初ボートダイブでハンマーヘッドシャーク、2本目でマンタが出た。
今思えば、ラッキーなスタートだ。
「タートルメイティングは、午後1時半!」といわれていたほど、昼下がりのドロップオフ
の水面では、しょっちゅうタートルメイティングが繰り広げられていた。
ダイバーは、NIKONOS VにSEA&SEAのYS300で写真をとっていた、90年代半ば
の私なんだろーか!?
この絵はこう見えても、実は、なかなかシュールにシパダンをギューっと凝縮して表現
している。ボルネオダイバーズの真下から、垂直にドロップオフ、途中、ハードコーラル、
ソフトコーラルあり、ボトムにはガーデンイール。間違いなく、シパダンだ。


bumpheads.jpg
Bumpheads!!カンムリブダイ。
北東風が強く、ダイビングもパスしがちだったとき、ログブックがスカスカだったところに
描いてくれた。多分、シパダンでなかったら、カンムリブダイと思わなかったかもしれない。
ナントカシシガシラなるキンギョっぽくもあるなぁ。でも、ほほえましくって、気に入っている。


log_hammerheads.jpg
こちらは、ハンマーヘッドの群れが出たときの絵。
迫力ないハンマーヘッド。でも、かわいいので、これも気に入っている。
このくらいでもいいから、久々に群れがみたい。


leaffish.jpg
ハダカハオコゼ。生真面目で、職人肌のダイブマスター作。そんなキャラが反映されている。


lionfish.jpg
ミノカサゴ。ダイブマスターが、ミノカサゴに刺された日に、自虐的に描いた絵。


lionfish1.jpg
クリーニングシュリンプ、ミノカサゴ、ハダカハオコゼ。
人によって、同じハダカハオコゼも、ミノカサゴも、ずいぶん違った表現だ。


gardeels_jacks.jpg
なんらかのパイプフィッシュ、ガーデンイール、ギンガメ、ツバメウオ、カンムリブダイ。


mandarin.jpg
ニシキテグリ。今は知らないが、PSR前のガレ場のところに、ニシキテグリが棲んでいた。
「サンセットで見せるから、ついて来い」、といわれ、のこのこ潜りに行ったが、現れず。
見ていないのに、ログには、幻のマンダリンが加えられたのだった。


flashlightfishes.jpg
フラッシュライトフィッシュ=ヒカリキンメと、種別不明のウミウシ。
ヒカリキンメは全然似ていないけれど、脱力系な感じがよいな。
夜のタートルカバーン・・・。カバーンの入り口で、水中ライトを消すと、ヒカリキンメのイルミ
ネーション大会になっているのだ。発光ダイオードもびっくりの、フラッシュぶり。二度と同じ
形は見られない、天然のルミナリエにはまって、ナイトダイビングに毎日行ったものだ。
ヒカリキンメ自体は、茶色い地味なサカナで、下まぶたの下に、発光性バクテリアを共生
させているというユニークな存在。彼らがまばたくことにより、フラッシュ効果が生じ、それは、
彼ら仲間うちでの信号的な役割を果たすらしい。(マイケル・オー氏の写真集、「SIPADAN」
の182ページ参照。または、美ら海水族館にいるらしい。)
今はもう潜ることの出来ない夜のシパダン。
今、こうしているうちにも、フラッシュライトフィッシュは、イルミネーション大会なんだろうなぁ。
はぁー。


nobarracudas.jpg
こちらは、どうしてもバラクーダの群れに遭えなかったとき。おふざけで描かれた絵。
ナポレオンは別のダイブマスター作。頭についているのは、コンパスかダイコンか?
永遠の謎。


そして、シパダンがクローズする日に、記念に描いてくれた3点。
log_sipadan_close2.jpg
総集編1、な感じ。

mantarays.jpg
マンタが出たので、マンタも・・・

sipadan_closing1.jpg
総集編2・・・


みんな図鑑も見ず、それぞれの心の中にあるままを描いてくれた。
なのに、みんなみんな、生き物の特徴をよくとらえていて、とっても上手だ。
きっと描いてもらったときは、「サンキュ~!」で終わっていると思うけれど、
こうした絵から、みんなのことも、ダイビングのことも、鮮明に甦り、思い出し
笑いをしてしまう。

つらいことがあったときには、古いログを見てみよう。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする