世の中は広いようでセマイというのを実感する出来事が
あった。我が職場では、パートの女性があらゆる時間帯で
働いている。正社員と同じく朝から夕方まで、午前中だけ、
午後だけ、日曜日だけの人もいる。
仕事の関係で、同じ職場でも普段からよく話をする人もいるし、
中々話もできない人もいる。この間普段あまり話をしないパートの人と、
コンビを組んで作業をする機会があった。彼女は午前中だけのパートの
人で、まだ幼い子供を保育園に預けて働いているのだ。
お互いに向き合ってする作業なので、自然に会話を交わすようになる。
取りとめのない会話の中で何気なく「何か趣味はあるの?」と聞いたところ、
ちょっと口ごもりつつ「まあ…ハイクをちょっと…」「ニャ、にゃにー俳句!」
ワタシは思わず声のトーンが上がってしまった。
俳句と言えば、わが拙作シリーズ「はいまん彩」の核をなす「はい」の
部分で、20年近くやっているものではないか。それがまだうら若きママの
口から出るとは思いもしなかったので、驚いたのである。
なんでも、学生時代の同好会でやったのがきっかけらしい。
「好きな俳人はいるの?」と聞くと「橋本多佳子です」と言うのだ。
この俳人は女流俳人4Tと呼ばれた内の一人で、わたしも好きな
俳人の一人である。すぐにも2~3句は出てくるような有名人なのだが
中でも「蛍籠 暗ければ 揺り燃えたたす」という一句は好きな一句だ。
それから自然に会話がはずんだのは言うまでもない…。
“灯台下暗し”というが、こんな身近に俳句をたしなむ人を発見したのは
自分でも驚きの出来事だった。
今度ぜひ、ご当人の代表的一句を聞きたいものである。
あった。我が職場では、パートの女性があらゆる時間帯で
働いている。正社員と同じく朝から夕方まで、午前中だけ、
午後だけ、日曜日だけの人もいる。
仕事の関係で、同じ職場でも普段からよく話をする人もいるし、
中々話もできない人もいる。この間普段あまり話をしないパートの人と、
コンビを組んで作業をする機会があった。彼女は午前中だけのパートの
人で、まだ幼い子供を保育園に預けて働いているのだ。
お互いに向き合ってする作業なので、自然に会話を交わすようになる。
取りとめのない会話の中で何気なく「何か趣味はあるの?」と聞いたところ、
ちょっと口ごもりつつ「まあ…ハイクをちょっと…」「ニャ、にゃにー俳句!」
ワタシは思わず声のトーンが上がってしまった。
俳句と言えば、わが拙作シリーズ「はいまん彩」の核をなす「はい」の
部分で、20年近くやっているものではないか。それがまだうら若きママの
口から出るとは思いもしなかったので、驚いたのである。
なんでも、学生時代の同好会でやったのがきっかけらしい。
「好きな俳人はいるの?」と聞くと「橋本多佳子です」と言うのだ。
この俳人は女流俳人4Tと呼ばれた内の一人で、わたしも好きな
俳人の一人である。すぐにも2~3句は出てくるような有名人なのだが
中でも「蛍籠 暗ければ 揺り燃えたたす」という一句は好きな一句だ。
それから自然に会話がはずんだのは言うまでもない…。
“灯台下暗し”というが、こんな身近に俳句をたしなむ人を発見したのは
自分でも驚きの出来事だった。
今度ぜひ、ご当人の代表的一句を聞きたいものである。