ついに虫歯になっていた親不知を抜いてしまった。歯医者で、1時間あまりの格闘の末である。
どういうことかというと、麻酔がなかなか効かなかったせいなのだ。麻酔の注射をした後、
「痛いときは我慢しないで、左手を挙げてくださいね」と言って抜こうとすると、ピリッと
痛みが来る。思わず左手を挙げる…。「ウ~ン麻酔が効いてないのかなあ…」とまた麻酔…。
これを何と5~6回も繰り返し、やっと抜いたときには1時間を回っていたのだった。
丈夫な歯をしていますねえ」と抜いた歯を見せてくれた。きれいな根をしているように
見える。「抜かなくてもよかったんじゃないの…」と素朴な疑問がよぎったが、虫歯に
なって中央に穴が空いているのは確かである。「持って帰りますか?」と言われたが、
今さら下の歯だから、屋根に放るなどという昔の風習に倣う気もしないし、お守りとして
取って置く気にもならないので、処置していただいた。
噛み会わせにはほとんど影響ないということなので、まあ…ちと寂しい気もしないではないが、
痛みの憂鬱から解放されるのには代えられない…と自分を納得させる。
歯医者を出て、蝉の合唱に送られつつ…帰途についた。さらば、我が親不知。
どういうことかというと、麻酔がなかなか効かなかったせいなのだ。麻酔の注射をした後、
「痛いときは我慢しないで、左手を挙げてくださいね」と言って抜こうとすると、ピリッと
痛みが来る。思わず左手を挙げる…。「ウ~ン麻酔が効いてないのかなあ…」とまた麻酔…。
これを何と5~6回も繰り返し、やっと抜いたときには1時間を回っていたのだった。
丈夫な歯をしていますねえ」と抜いた歯を見せてくれた。きれいな根をしているように
見える。「抜かなくてもよかったんじゃないの…」と素朴な疑問がよぎったが、虫歯に
なって中央に穴が空いているのは確かである。「持って帰りますか?」と言われたが、
今さら下の歯だから、屋根に放るなどという昔の風習に倣う気もしないし、お守りとして
取って置く気にもならないので、処置していただいた。
噛み会わせにはほとんど影響ないということなので、まあ…ちと寂しい気もしないではないが、
痛みの憂鬱から解放されるのには代えられない…と自分を納得させる。
歯医者を出て、蝉の合唱に送られつつ…帰途についた。さらば、我が親不知。