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ぽかぽか春庭「遠山記念館」

2014-01-21 00:00:01 | エッセイ、コラム
2014/01/21
ぽかぽか春庭@アート散歩>明治の館、大正のお屋敷、昭和の邸宅(5)遠山記念館

 2013年5月に参加した建築探検ツアー。入間市のヴォーリズ設計、日本基督教団武蔵豊岡教会を見学したあとバスで川島町へ。車を持たないお一人様が移動するにはちょっと不便な土地で、このようなツアーに参加できて、ありがたかったです。

 埼玉県川島町の遠山記念館は、日興證券の創立者である 遠山元一(1890-1972)が、建てた近代和風住宅です。1935(昭和8)年 竣工。
 遠山は川島町の豪農の家に生まれましたが、父親の放蕩により、家は没落。日興証券創業者として成功を収めたのちに、故郷の地に大邸宅を建て、苦労を続けた母を住まわせたという、泣かせる立身出世譚の家です。
 東棟(豪農の屋敷風の茅葺き屋根の家)と、中の棟(書院風)、西棟(茶室)の3棟が連結しています。

中の棟(書院)


母、美衣の部屋

座敷



縁側

 アールデコを取り入れたデザインの近代和風ということで、さいたま近代美術館建築探訪ツアー引率の先生にいろいろ説明を受けながら回ったのですが、建築シロートの私、何を見ても、「あら、すてき」ってなことで、歩いて回っただけでした。これまでに見た近代和風の家のなかでも、「モダン」な意匠がとてもよかったと思います。まあ、解説が必要な方には、2013年に公益財団法人になった記念館発行のパンフレットなどもありますので。

二階ベランダのてすりもモダンなデザイン


書院窓

 特に印象深いのが、左官職人の最高の腕で仕上げられたという壁。現在の材料や職人の腕では再現不可能なので、地震などでヒビが入ってしまったら修復がむずかしく、前回修復したときは、納戸裏などの見えない部分の壁材などを削りとり、新しい材料に混ぜてなんとか修復したとのこと。古い建物維持管理にもご苦労が多いのでしょうね。
 

<つづく>
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