20191126
ぽかぽか春庭にっぽにあニッポン語教師日誌>再録・日本語教師日誌(32)数学教師ジョーの発表
春庭コラムから、日本語教師日誌を再録しています。
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2007/02/24 土
ニッポニアニッポン語教師日誌>研究発表会(7)ジョーの数学教授法
2007年2月9日のジョーの研究発表。
ジョーの「研究の目的」を引用します。
====================
「数学は学校教育における主要な教科の1つである。さまざまな学問分野における多くの問題解決に数学の概念をしようすることができることから、数学を学習することはたいせつであり、価値があると考えられます。したがって、数学の指導プログラムを改善することでより効果的に数学を教えることができると考えられる。」
====================
おお、立派な日本語になっているじゃありませんか。
ただし、数学の研究授業報告部分では、ジョーはいくつかの誤記誤変換を見のがし、そのままプリントしてしまいました。
=====================
「本研究では、中学校一年生に対して次の問題をもいて授業を実践していただいた。
(注:「次の問題をもちいて授業を実践させていただいた」の誤りと思われます。)
(ジョーの例題)
[問題]2人の男性と2人の少年が皮の反対側に、できるだけ少ない回数で渡りたい。彼らは泳ぐことができませんが、カヌーが一台だけあります。全員カヌーをこぐことはできますが、カヌーは1人の男性化2人の少年しかのることができません。全員が反対側に移るには、川を何回渡ればよいでしょう。ただし、一方の岸から他方の岸へ移動するときに、一回数えます。(注:皮→川 カヌー一台→一艘 男性化→男性か)
====================
ジョーは「G.Polyaの問題解決方法」という教授法を用いた授業を実践し、生徒の反応をアンケートによって分析しました。
ジョーの研究結果によると
==================
「G.Polyaの問題解決の方法を取り入れた授業を受けた生徒の多くは、問題解決の過程に沿って、問題を理解し、計画を立て、計画を実行し、解決策を振り返ることが数学の問題解決に役立つと述べた 」
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ジョーは、日本語でけんめいに発表をし、質疑応答もこなしていました。
質問は同じ教員研修生による「仕込み」でしたが、「カヌーで、岸を渡る問題の答えを教えてください。カヌーの行き来は何回なんですか」というもの。
ジョーは自信たっぷりに「9回です」と答えました。
解答 1回目 少年2人a bが向こう岸へ。2回目少年aがこちら側へ戻る。3回目男性Aが向こう岸へ。4回目少年bがこちら側へ戻る。5回目。少年a bが向こう岸へ 6回目少年aがこちら側へもどる。7回目男性Bが向こう岸へ。8回目少年bがこちら側へもどる。9回目少年a bが向こう岸へ。
ジョーは結論の「提言」として
===============
日本の学校において実施された学習指導は、我が諸島の学校でも適用することができると考えられ、その際、問題解決のための表現を用いたり、ヒントカードを工夫したりすることをより強調するべきである。
===============
と、結んでいます。
南の島に帰ったのち、ジョーはきっと日本での数学授業研究の成果を生かして、立派な数学教師として生徒たちの指導にあたっていくことと思います。
いつか、島のこどもたちに数学を指導するジョーの授業を参観してみたいなあ。
<つづく>
ぽかぽか春庭にっぽにあニッポン語教師日誌>再録・日本語教師日誌(32)数学教師ジョーの発表
春庭コラムから、日本語教師日誌を再録しています。
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2007/02/24 土
ニッポニアニッポン語教師日誌>研究発表会(7)ジョーの数学教授法
2007年2月9日のジョーの研究発表。
ジョーの「研究の目的」を引用します。
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「数学は学校教育における主要な教科の1つである。さまざまな学問分野における多くの問題解決に数学の概念をしようすることができることから、数学を学習することはたいせつであり、価値があると考えられます。したがって、数学の指導プログラムを改善することでより効果的に数学を教えることができると考えられる。」
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おお、立派な日本語になっているじゃありませんか。
ただし、数学の研究授業報告部分では、ジョーはいくつかの誤記誤変換を見のがし、そのままプリントしてしまいました。
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「本研究では、中学校一年生に対して次の問題をもいて授業を実践していただいた。
(注:「次の問題をもちいて授業を実践させていただいた」の誤りと思われます。)
(ジョーの例題)
[問題]2人の男性と2人の少年が皮の反対側に、できるだけ少ない回数で渡りたい。彼らは泳ぐことができませんが、カヌーが一台だけあります。全員カヌーをこぐことはできますが、カヌーは1人の男性化2人の少年しかのることができません。全員が反対側に移るには、川を何回渡ればよいでしょう。ただし、一方の岸から他方の岸へ移動するときに、一回数えます。(注:皮→川 カヌー一台→一艘 男性化→男性か)
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ジョーは「G.Polyaの問題解決方法」という教授法を用いた授業を実践し、生徒の反応をアンケートによって分析しました。
ジョーの研究結果によると
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「G.Polyaの問題解決の方法を取り入れた授業を受けた生徒の多くは、問題解決の過程に沿って、問題を理解し、計画を立て、計画を実行し、解決策を振り返ることが数学の問題解決に役立つと述べた 」
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ジョーは、日本語でけんめいに発表をし、質疑応答もこなしていました。
質問は同じ教員研修生による「仕込み」でしたが、「カヌーで、岸を渡る問題の答えを教えてください。カヌーの行き来は何回なんですか」というもの。
ジョーは自信たっぷりに「9回です」と答えました。
解答 1回目 少年2人a bが向こう岸へ。2回目少年aがこちら側へ戻る。3回目男性Aが向こう岸へ。4回目少年bがこちら側へ戻る。5回目。少年a bが向こう岸へ 6回目少年aがこちら側へもどる。7回目男性Bが向こう岸へ。8回目少年bがこちら側へもどる。9回目少年a bが向こう岸へ。
ジョーは結論の「提言」として
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日本の学校において実施された学習指導は、我が諸島の学校でも適用することができると考えられ、その際、問題解決のための表現を用いたり、ヒントカードを工夫したりすることをより強調するべきである。
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と、結んでいます。
南の島に帰ったのち、ジョーはきっと日本での数学授業研究の成果を生かして、立派な数学教師として生徒たちの指導にあたっていくことと思います。
いつか、島のこどもたちに数学を指導するジョーの授業を参観してみたいなあ。
<つづく>