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ぽかぽか春庭「カメ止め」

2020-09-20 00:00:01 | エッセイ、コラム


20200920
ぽかぽか春庭シネマパラダイス>2020映画夏(5)カメ止め

 ニュースで、一度コロナウイルスにかかって、抗体ができたはずの男性が二度目にコロナに感染した、というニュース。コロナは遺伝子を変化させ、前にかかったからといって決して安心できない病原体だとわかったようです。はしかにしろおたふくかぜにしろ、一度かかっていれば、体に抗体ができ、2度はかからない、というのがこれまでの感染症でしたが、遺伝子を変えて2度めにも人の体にとりつくとは。死んでもしなないゾンビのようです。

 「ゾンビ」で思いだした、というわけで、昨年夏からUPしないままになっていた映画の感想です。ホラー嫌いな春庭ですが、こわいより笑いが大きかった。
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20190829
ぽかぽか春庭シネマパラダイス>夫婦の映画(6)カメラを止めるな

 2018年邦画の中、もっとも話題をさらった映画『カメラを止めるな』。
 なんといっても、一番の話題は、製作費300万円の低予算映画が、あれよあれよと大ヒットし、2019年1月の時点で31億2千万円の興行利益をあげたこと。

 監督脚本:上田慎一郎
 出演:
 日暮隆之=濱津隆之:売れてない映画監督。ゾンビ映画の監督を引き受ける。
 日暮晴美=しゅはまはるみ:監督の妻。とある事情でゾンビ映画に出演する
 日暮真央=真魚:監督の娘
 松本逢花=秋山ゆずき ゾンビ映画の主演女優。アイドル。

 なにせ出演者のほとんどは、演劇ワークショップの参加者であり、ワークショップに授業料を払って参加している。ワークショップの仕上げ実演会として参加しています。

 話はもうほとんどネタバレしているだろうけれど。いちおうあらすじを。これから見ようとする人はご注意を

 売れない監督が、全編ワンカートというゾンビ映画を撮ることになりました。
 てんやわんやのトラブルの末、ワンカット映画が撮影されていきます。
 てんやわんやの裏事情やら、ほんとうのトラブルやらがてんこ盛りで、笑っているうちに90分が終わります。

 ゾンビ映画というおおわくはあるのですが、夫婦の物語であり、家族の物語ということが見えてきます。
 怖い映画大嫌いで、ゾンビ映画などとんでもないという春庭ですが、今作は大丈夫。ホラーコメディというジャンルになっていますが、ホラー部分も大いに笑って感動しました。

 稼ぎのない夫を尻にしきつつ夫を助けようという妻が、ノリノリのうちに夫そっちのけに夢中になるようす。売れない父をこばかにして反抗期まっさかりなのに、父と同じ仕事につこうとしている娘。そんなばらばらな家族ですが、やはり家族なのです。

 2019年後半、主演の濱津隆之としゅはまはるみをバラエティ番組で何度かみました。売れない無名の俳優が、突然ブレイクしてしまったというシンデレラ中年の物語も重なってきて、ますます笑えるホラーコメディシンデレラ映画。おもろい夫婦でした。

 もう一組のホラーコメディ夫婦。シンデレラ中年にはなれていませんが、37年間も夫婦でいるのは、ホラーです。夫はきっとゾンビです。家族にとっては、すでにいないも同然です。なんどでもよみがえってくるのはなかなかのホラーですが、ゾンビ氏の映画パスポートがあると、何度でもギンレイで映画が楽しめる。

 昨年夏から私は夫の実家で暮らしています。息子は、これまでの団地暮らし。夫もこれまでどおり飯田橋の事務所マンションで生活。娘は水曜日から日曜日まで母の元で暮らし、日曜から火曜日まで団地に戻る、行ったり来たりの生活。4人とも健康状態不安定。夫は医者から「これ以上数値が悪くなると、一生透析を続けなければならない」と最後通牒受けている身。私もチョコだのケーキだの好き放題に食べている肥満生活をダメだとわかっている。
 それでも、ゾンビのごとくしぶとく生き抜こうと思っています。全編ワンカットで描く我が人生、笑えるホラーです。

<つづく> 
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