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ぽかぽか春庭「再録引用ルール・祝婚歌と千の風その1」

2020-09-24 00:00:01 | エッセイ、コラム
20200924
ぽかぽか春庭ことばのYa!ちまた<再録引用ルール(1)引用ルール・祝婚歌と千の風その1
 
 gooからの警告が、春庭のブログに提示されていました。びっくりぎょうてん!
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 春庭は、「引用部分が文章全体の三分の一以上になっていない」という条件により、歌詞の引用も認められるという引用ルールに従って以下の文章を書きました。(1)(2)(3)のシリーズ合計文字数12000字。そのうち歌詞部分は約240字。完全に引用ルールの範囲内です。そして、この「千の風になって」に書かれた文の内容はまさしく「引用ルールについて」です。

 「引用ルール」を守っての歌詞引用である、とgooに対して、「主張すべきと思いますが、「千の風になって」の歌詞を伏字にしたうえで再録します。「伏字」、戦前の検閲制度下の本や、戦後の黒塗り教科書みたいで、なにやら時代が逆戻りしている感じがしてきますね。
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2008/10/01
ぽかぽか春庭ことばのYa!ちまた>著作権と翻訳とインスパイア(1)広がる祝婚歌

 姪の結婚式に贈った「祝婚歌」 この詩は、吉野弘の姪御さんの結婚式のために作られました。
 どうしても都合がつかず、式に出席できない吉野が、姪御さんに贈ったプライベートな詩として発表されたのち、詩集に入れられ、出版されました。

 吉野弘「祝婚歌」出版ののちは、結婚式のスピーチがわりに、各地で読まれ広まりました。
「勝手に詩が読まれている」現状について、問われた吉野弘が、テレビの対談番組で自分の考え方を述べています。

 早坂茂三(故田中角栄の秘書を23年間努め、現在政治評論家として活動)の著作『人生の達人たちに学ぶ~渡る世間の裏話』(1997年東洋経済社)に収録された吉野のトーク。吉野「民謡というのは、作詞者とか,作曲者がわからなくとも、歌が面白ければ歌ってくれるわけです。

だから,私の作者の名前がなくとも、作品を喜んでくれるという意味で、私は知らない間に民謡を 一つ書いちゃったなと、そういう感覚なんです。(中略)
 民謡というのは,著作権料がいりませんよ。作者が不明ですからね。こうやって聞いてくださる方は,非常に良心的に聞いてくださるわけですね。だから,そういう著作権料というのは心配はまったく要りませんから....」

 1998年には、片岡鶴太郎がテレビ番組で朗読して、多くの視聴者の心に届いたそうです。
 このような「人口に膾炙」した詩や歌詞の著作権について、私は、吉野弘の考え方に共感を寄せています。
 結婚式にこの詩を読むことがあったら、この詩を書いてくれた吉野さんにも、祝ってもらえている気持ちになれると思います。

 著作権の問題は大切です。作者の権利は守られるべきです。
 でも、吉野弘が、

作者不明の民謡には著作権はありません。
(私の祝婚歌は)作品を喜んでくれる人がいれば、作者の名前がなくてもいい。私は知らない間に民謡を 一つ書いちゃったなと、という感覚です


と述べているのを知ると、なんとすがすがしい作者のことばなのだろう、と感銘をうけます。

 『千の風になって』は、新井満が、友人の葬儀に際して、詩の朗読を聞いたことがきっかけになって曲が生まれ、曲にあうように新井満が翻訳しなおしたという成立事情を、雑誌や新聞記事などでごぞんじの方も多いことでしょう。
 この『千の風になって』に関して、原詩は作者不詳なので、著作権はありません。ネット上には、さまざまな訳詞がUPされています。

<つづく>

2008/10/02ぽかぽか春庭ことばのYa!ちまた>著作権と翻訳とインスパイア(2)千の風になって

 『千の風になって』は、作者不詳の詩に訳詞をつけ、新井満が曲を書いた。
 原作の詩は作者不詳で著作権者はいませんが、新井満さんの翻訳については、新井さんに著作権があります。
 訳詞に著作権があることは、頭では理解しています。しかし、、、、 こう言うてはなんですが、新井さんは、作曲の印税だけで一生食べていけるだけの収入があったと思います。 これからも長く歌い継がれていくだろうから、毎年Jasracからお金もらえるでしょう。私もカラオケで一度うたったから、新井さんの収入にナンボか貢献した。

 新井満さん本人歌唱の歌については、私は2007年、中国滞在中に中国のテレビ番組で聞きました。本人の歌もとてもよかったです。
 たくさんの歌手がカバーし、特に秋川雅史は、2006年と2007年の2度「紅白歌合戦」で歌い、CDは100万枚を超すヒット曲となりました。

 作者不詳の翻訳詩であっても、翻訳者新井満さんに著作権があるのは、もちろん理解します。でもね。

====================
『千の風になって』歌詞の転載をされる方へ■  営利/非営利にかかわらずJASRACに許可をいただいて下さい。
 個人の趣味のウェブサイト等非商用配信であっても、 JASRACの許諾および使用料規程に基づく使用料の支払いが必要となります。

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 と、サイトトップに掲載されているのを見ると、吉野弘さんの「(私の作品の『祝婚歌』は)民謡みたいなもんだから、だれでも自由に朗読したらいいさ」というおおらかなことばと比較してしまい、「あんた、作曲で十分もうけただろうに、それでも非営利の素人が、新井満訳詩を自分のサイトに転載するのが、そんなにいやかい」という気持ちになってしまうのです。

 吉野弘さんが「作者不詳の民謡みたいなもんだから、だれでも自由に朗読してよい」と考えているからといって、新井満さんが同じ考えをする必要はない。自作に著作権を主張するのは、当然の作者の権利です。それは、わかっているのですが、「個人の趣味のサイトであっても、引用するたびに、JASRACに使用料金を払え」と、掲げられているのを見ると、なんだか「千の風になって」の静かな心にしみる詩のことばのひとつひとつに「¥」マークがついている気分になります。

¥私のお*kaの前で ¥泣かないで****
¥そこに私は**せん ¥眠ってな*か**せん
¥千の*に ¥*って 
¥あの大きな*を ¥吹きわた*て*ます
¥秋には*になって ¥畑に**そそぐ
¥冬はダ**のように ¥きらめく*になる¥朝は*になって 
¥あなたを目覚め**る
¥夜は*になって ¥あなたを**る
¥私のお*の前で ¥泣かないで****
¥そこに私は**せん ¥死ん*なんか**せん
¥千の*に ¥千の*になって 
¥あの大きな*を ¥吹き**っています

 はい、合計いくらでしょう。
 Jasracも、このような訪れる読者もまれなサイトにまで「著作権法違反をしている。金払え」とは、言ってくるのかどうかわかりませんが、春庭の著作権についての考えを述べておきたいと思います。


<つづく>

20200811
 JASRACではなく、Goo事務局が上記の通り「著作権違反」を責め立ててきたので、歌詞そのままをのせずに再録しました。
 以下、引用についての春庭のメモを再録します。
コメント
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