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ぽかぽか春庭「イヨクコーヒー再開」  

2023-09-07 00:00:01 | エッセイ、コラム

20230907
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2023文日記残暑(2)イヨクコーヒー再開

 6月に近所にできたイヨクコーヒー店を紹介しました。スタバもマックもない、カフェ砂漠だった駅前にできたコーヒー専門店。カウンター4席、テーブル4席のミニ客席のミニカフェですが、コーヒーは本格的なドリップ。マスターがていねいに豆を挽き淹れてくれるコーヒーは、味音痴の舌にも違いがわかりました。
ぽかぽか春庭「6月の街」 
https://blog.goo.ne.jp/hal-niwa/e/31109dfc2721fc1b6b0b667947f55432 
 ところが、次に楽しみに訪れたところ、シャッターが閉まり、「しばらく休業。休みは長くなります」という張り紙が。

 休みは2か月に及び、ようやく8月に再開しました。
 通勤がなくなったので、最寄り駅を隣りの大学前の駅に変えています。一番近い駅は徒歩2分。大学前の駅は徒歩5分ですが、マックもあるしスーパーや商店街があるので、美術館などにおでかけして、帰りに買い物するなら、こちらになります。なかなか「なんにもない駅」のほうに降りませんでした。

 8月25日、やっとイヨクコーヒーに立ち寄りました。シネコンで映画を見た帰りです。駅におりて、家に帰る前にほっとひといきできる場所があるのはありがたいこと。

 マスターが淹れてくれるコーヒーをカウンター席で待つうち、あとからカップルのお客さんさん来訪。コーヒーに詳しそうなふたりに、マスターは、ふたつの豆のボトルを開き、ふたりに違いを説明しています。ひとつは豆をそのまま乾燥させたもの。もうひとつは、豆を発酵させてあるもの。コーヒーの豆の違いなどわからない私にも、香りをかぐよう、勧めてくれました。いわれてみれば、ちがいがあるような。私は舌も耳も弱く、もひとつ鼻も弱いです。(唯一、口でしゃべるかわりのワープロ運指が強い。)
 おふたりの客は納得したらしく、豆の名前を確認し、通常のブレンドコーヒーと本日のスペシャルを注文。たぶん、ふたりでブレンドとスペシャルを飲み比べてみるのでしょう。

 私の注文した本日のスペシャル。マスターは、「私は発酵したコーヒーは、実は今まであまり好きではなかったです。コピルアックとか」
「ああ、インドネシアのね」と、私もようやく話にのれた。1度飲んでみたことあるけれど、ほかのコーヒーの3倍くらいの値段だけれど、おばかな私の舌には、3倍おいしいとも思わなかったので、2度目を飲んだことがないのだけれど。
「発酵コーヒーが好きではない私ですが、このルワンダのコーヒーは大好きです。ただ、残念ですがコンスタントに輸入できないこともあるので、スペシャルでしか出せず、店のかんばん商品にするのはむずかしい」というようなお話でした。

 本日のスペシャルは、ルワンダのコーヒーでウブンフェ・ウォッシングステーション、ファンキーナチュラル サムワル・ムヒルワ(Buf Cofee代表)


 コーヒー専門店などで、豆の名前をブルーマウンテンとかキリマンジャロとか提示してある店はあるけれど、豆の名前とそれを生産した農場の名前、生産者の名前までも掲示してあり、マスターがこの豆に誇りを持っていることがうかがえました。

 淹れていただいたコーヒー、おいしかったけど、舌音痴の私には、その味を表現できる語彙も持っていない。ただただ「おいしいです」

 店に飾ってある販売中のポップな絵と写真の話から、ブレンドとスペシャルを注文したふたりは、駅からもう少し離れた場所に開店したカフェのご主人とマダムということがわかりました。
 ご主人は画家で、店には絵が展示販売されているそうです。店はイヨクコーヒーと同じころに開店したので、駅前カフェに来たいと思っているうちに休業してしまったので、ようやく来ることができました、とおっしゃる。カフェはコーヒーはブレンドだけで、カレーなどのランチメニューを提供しているという。

 同じ商売の人とわかって、イヨクコーヒーマスターとの話がはずみ、陪席の私も興味深いお話を陪聴させていただきました。
 イヨクコーヒーのカップなどは、奥さんの父の作品だということは、前回立ち寄ったときに、店の屋号が奥さんのお父さんの陶芸作家からとっている、ということといっしょに聞いていました。
 今回聞いたのは。地元では名の通った陶芸作家でコーヒーカップも一客3万円くらいで売り出されているそう。おっと、うっかり落として割ったらたいへんなことだった。マスターの本職はスタイリストですが、コロナで仕事も不安定で、この先のことも考えていたとき、駅前の八百屋が店じまいすると言うのを聞いてカフェを開くことにしました。

 2か月ほどの準備を経て、念願のカフェオープン。ところがまもなく体調を悪くし、2か月間の入院となってしまいました。体調が悪くなった日、ようよう病院についたら、今日は土曜日だから月曜日に来るようにと言われてドアを閉められた。乗ってきたタクシーは帰ってしまったので、どうしようかと思っていたら、ドアまえで倒れてしまい、さすがに緊急入院ができた。一分一秒でも早い措置が必要なのに、もしタクシーがあって、家に帰っていたら、2か月では回復できなかったし、後遺症も残ったかもしれない、という「九死に一生」話を聞きました。

 スタイリストの仕事がいつ入るのかわからないので、カフェは不定期休にしているけれど、体調第一でやっていきます、というお話をうかがいました。せっかくできた心のオアシスのようなカフェ、無理なくのんびりつづけてほしいです。

<おわり>
コメント
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