
20230928
ぽかぽか春庭アート散歩>2023アート散歩玄鳥去る (5)日本伝統工芸展 in 日本橋三越
9月19日、日本橋三越で「日本伝統工芸展」を観覧。無料。
展示点数が数多いので、ひとつひとつをじっくり見ていると一日がかりになります。気に入った作品と受賞作品を中心に、全体をささっと見て通る。
平日の日中ですから、観覧者は高齢者ばかり。若い人には「伝統」も「工芸」も心に響かないのか。たぶん、土日は若い人も工芸を見るだろうが、とにかく私が見た火曜日はジジババばっかりだった。お前もナー。
日本工芸会の口上
日本の優れた伝統工芸の保護と育成を目的に、公益社団法人 日本工芸会が毎年開催する日本工芸の技と美が集結する公募展。陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸7部門の一般公募作品1,112点より厳正な鑑査を経て選ばれた入選作と重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)の最新作を含む557点を一堂に展覧いたします。
人形が好きなので、最初人形の展示をまわりました。賞をとっていなくても、好きな作品があって見入りました。
中村弘峰 陶彫彩色「霧笛」朝日新聞社賞

小林眞知子 紙塑和紙貼「ひと休み」

野田リツ子 木芯桐塑布紙貼「風花」

真鍋道 木彫布貼彩色「夕暮れの響き」

藤野聖子 截金飾筥「光彩万華」日本工芸会奨励賞

柴田昭 有線七宝抽象文花器 日本工芸会保持者賞

一番出店数が多い陶器の展示


陶器はあまりにたくさん並んでいて、私には入賞作品とそうでないのはさっぱりわからず、絶対にこれが好きという作品はえらべませんでした。
金工作品、漆蒔絵の作品のほうが、「これが好き」という作品が多かった。
鹿島和生 布目鎖盛象嵌扁形鉄花器「阿吽」東京都知事賞

奥村公規 朧銀地象嵌匣「時」日本工芸会奨励賞

金城一国斎 切金螺鈿箱「穂波」

寺西松太 螺鈿蒔絵箱「浮遊」

奥平慶司 蒔絵箱「木洩れ日の熊谷草」第70回記念賞

北岡道代 乾漆蒟醤「瑠璃藤花」日本工芸会新人賞

浅井康宏 蒔絵螺鈿「Rain」

古田則行 蒔絵箱「爽風」

山下哲司 蒟醤存清合子「緑韻」

久富夢庵 竹芸花籠「奏でる」

大村幸太郎 染織 友禅訪問着「浪に魚」文部科学大臣賞

着物も、好きだと思う作品がたくさんあったのですが、一着だけ紹介。私は彫刻より人形のほうが好きだと言うことは前からわかっていましたが、今回、陶芸より漆芸作品のほうが好きだと言うことがよくわかりました。たくさんのすぐれた工芸作品を見て、伝統工芸の力を感じましたが、7階の展示会場から6階の美術品売り場に降りて、売値のついている作品を見て回る。買おうと思っても、高齢貧乏人には手が出ない作品ばかりでした。陶器など、もし買う機会があったら、ぐい飲みのひとつも買ってみたいですけど、百円ショップで買える品と人間国宝の品を並べてあっても、目がきかない人は、百円ショップの陶器で十分だと思います。今気に入っているのは、文化センター祭の陶芸教室の部屋で「どれでもお好きな作品をひとつプレゼント」というコーナーでもらったぐい飲みには大きく、小鉢にはミニすぎる茶色の釉薬がかかった「ご自由にお持ち帰りください」コーナーの品。プレゼント、ありがとうございました。
<おわり>