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ぽかぽか春庭「堅山南風震災絵巻 in 半蔵門ミュージアム」

2023-10-21 00:00:01 | エッセイ、コラム


20230921
ぽかぽか春庭アート散歩>2023アート散歩秋(1)堅山南風震災絵巻 展)in 半蔵門ミュージアム

 半蔵門ミュージアム。真如苑という宗教団体の運営する美術館です。入館無料。
 真如苑は、立川飛行機製作所のエンジニアだった伊藤真乗が仏教修行をする中で1938年に設立した真言宗系在家仏教教団です。宗教統制が厳しかった時代は苦労もあったでしょうが、戦後発展を続けました。宗教団体は無税ですから、お布施はまるもうけ。ついに、2008年、ニューヨークでオークションにかけられていた仏像を14億円で落札。ありがたや。私たちが拝むことができるようになりました。

 地下1階の展示フロア。常設展の中央におわします大日如来。右手の人差し指を左手がにぎる智拳印を結んでいます。14億円の仏様。高さ約60センチの大日如来坐像は、像内に心月輪(水晶珠)が納められ、作風や構造、納入品から運慶作と見られています。


 曼荼羅の複製も飾られていました。3階の映像ホールで、展示品の解説映像が順に上映されていたのですが、曼荼羅の説明、すみません、いつものごとく椅子に座って暗くなると、寝てしまう。後半はほとんど眠っていました。これでは曼荼羅のご利益にありつけませぬ。

 地下1階の特集展示室。展示のめだまは関東大震災100年にちなんで、堅山南風の『大震災実写絵巻上中下』の3巻。震災直後のスケッチをもとに、1925年大正14年に完成しました。

 会期 7月19日-11月5日

 上巻 家屋の倒壊や火事に逃げ惑う人々のようす。現場を歩いたスケッチをもとにした絵巻です。 



中巻 揺れが収まると、逃げ延びた人々も放心しています。下町を中心に東京の半分が焼け落ち、10万人が亡くなりました。

 下巻の最後は、慈眼視衆生福聚海無量是故応頂礼 大正十四年夏 南風生写」と観音経の一節が記され、観音菩薩の姿を描きました。 


 半蔵門駅4番出口のすぐ前が半蔵門ミュージアムです。私は市ヶ谷駅で降り、迷いに迷い、歩きに歩いてたどりつきました。交番に寄って道順をたずねたのに、私はそれでも間違えてイギリス大使館の周りをうろうろしました。アメリカ大使館の前は大倉集古館へいくときによく通りますが、イギリス大使館の前を通ったのははじめて、もしくは50年くらい前に通ったことがあるかもしれないけれど、全然おぼえていなかったです。立派な石垣をめぐらせたお城のような構え。土地は明治以来低価格で貸し出されていましたが、一部を日本政府に返還することを条件に、今はイギリス政府の所有物。返還された土地は、半蔵門園地として公園になっています。公園の中を通り抜けました。

 どうして半蔵門でなく市ヶ谷で降りたかと言うと、東京都のシルバーパスを使って交通費をかけずに出歩きたかったからです。シルバーパスは9月30日で期限切れ。バス通勤に使うことがなくなったので、都に2万円払ってシルバーパスを買うメリットはなくなりました。来年になれば、たぶん千円払えばシルバーパスが手に入るはず。10月1日から1年間はシルバーパス更新なしですごすつもり。
 迷ったせいで1万歩あるきましたが、健康に役立ったと思うことにします。
 大日如来様。心を込めてお祈りしました。ご利益ありますように。

<つづく>
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