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ぽかぽか春庭「20周年忘年会」

2023-12-30 00:00:01 | エッセイ、コラム
20231230
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2023文日記年末(1)20周年忘年会

 年末、友人から電話を受ける。27日、高校クラスメートのやっちゃんと、28日に最初の大学のクラスメートK子さんと。久しぶりの電話になったK子さん、2024年5月に上演を予定しているお芝居の話、上演後に参加したいと計画している朗読サークルの話など、おしゃべりは尽きません。
 29日には、二つ目の大学同窓のクロアさんの住まいに出向き、お話しすることができました。ごく限られた人としか話すことができず、人付き合いが苦手な友達少ない私が、まがりなりにも20年もの間、友達としてお付き合いさせていただけたのも、クロアさんのお人柄によるものと感謝感謝。
 
 2003年夏にHPをたちあげて、ネットの知り合いもでき、2003年12月にはじめてオフ会に出向きました。HPの文言から私と同窓であることに気づいたクロアさんから連絡をもらって、お付き合いをはじめてから20年たちます。
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2003/12/17 朝雨のち曇り(水)日常茶飯事典>ワンペアOFF会
 10:30にジュンク堂の喫茶室で待ち合わせ。特に目印など決めないで、なんとなく雰囲気で当てようと思っていたが、ほかに誰もいないので、とにかくやってきた人にあいさつしたら、その人がクロアさんだった。
 大学では、クロアさんが卒業してから私が入学したことになるが、もし、大学の構内で出会っていたとしても、私のほうからは絶対に声をかけることはできないような、才女の雰囲気がする人。

 喫茶室で11:30まで話し、近くのイタリアンの店で1:30までパスタとサラダ食べ放題、コーヒーなどで話を続けた。
 クロアさんは、ロシア語学科卒業後は英語の翻訳者になり、週4日は会社勤務で仕事をする。あとは、在宅勤務。
 一人息子は2年生。とてもいい子に育っているらしいが、学級でイジメの対象にされたことも。担任に力がなく、学級崩壊状態。校長も有効な手を打てず、このまま3学期もこの状態だとすると、子ども達にとって4月からの1年間は「無駄で心痛む1年間」だけの思い出しか残らないという。
 私も、娘の不登校のことや、娘が5年生のときのクラスが学級崩壊状態となったことを話す。

 ネットで出会った人と、初めて話した。
 人見知りで、よく知らない人と話すことができないので、offチャットを心配していたが、とてもいい時間が持ててよかった。
 off会で初めて出会う人と話すのは、けっして初めての出会いではないとわかった。隣近所の、毎日顔を合わせて挨拶していても、何考えているのかわからない人と話すより、よっぽどお互いにわかりあったのち、話すのだから。

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20231230
 クロアさんと初めて出会ったとき10歳だった息子さんは、スポーツ少年として成長し、大学理系学部を卒業後就職。親元を離れて独立、結婚しました。
 「おひとり様」の暮らしを試行錯誤していたクロアさんは、田舎暮らしを経験したのち、東京でのシェアハウス入居を決めました。フリーで翻訳の仕事をしながら、おひとり様の暮らしをこなしています。
 夏の引越し時に「シェアハウス暮らしが落ち着いたら会いましょう」とお話がありましたが、「暮れの29日に忘年会」ということになりました。
 12時、ビールと「五目御飯のもと」をおみやげに持参して最寄り駅に到着。駅から徒歩5分のシェアハウスです。

 10階建てマンションの3階4階が、女性入居部分。10畳分くらいのキッチン、トイレ、シャワー室が、共同利用部分。それぞれの個室は6畳弱の洋室。2段ベッドの上が寝床、下が収納スペース。仕事の机とミニ冷蔵庫などで部屋はいっぱいなので、岐阜への引っ越しと今回の引越しで、本などはかなり処分したとのことです。おひとり様の暮らしの断捨離は覚悟の上だったと思いますが、翻訳の仕事には本が必要ですから、本の処分はたいへんだったことでしょう。

 私も日本語教育関連の本は大きな段ボール3箱、その他の本も段ボール入れたまま積みあがって整理がついていません。捨てていいかとも思いますが、古い日本語関係本などは絶版になっている本も多く、捨てたら二度と手に入らないと思うと、捨てるに捨てられず。

 牡蠣オイル付け入りパスタ。花豆の煮ものなど、手作りのお料理もとてもおいしく、ビールを飲みつつおしゃべりしつついただきました。
 クレアさんからおひとり様暮らしの生活や翻訳の仕事の進展をうかがい、HALから退職後の暮らしが破綻し、明日の生活が成り立たないところまで追いつめられていることを告白。55年間労働を続けてきたけれど、「実質シングルマザーのその日暮らし」が続き、老後の蓄えなどない人生だったこと。退職金も貯金もない働き方だったこと。自分自身の選択だったから、人様からは「自業自得」と言われても仕方ないことではあるけれど、ひとりの人間が誠実に働き続けても老後の暮らしが立ちいかない人生であったなあと、ため息ばかりが出ます。「社畜」といわれるような滅私奉公はしないで済んだ代わりに、つらい老後が待っていたのだ、と今さら嘆いても仕方ないことです。

 シェアハウスに居住者以外の者が入るには管理室への届け出が必要なうえ、個室の仕切り壁が薄いために自室でのおしゃべりは、「ささやき声」にするなどの隣室への配慮が必要。シェアハウスの居住にいろいろな制限があることもわかりました。

 駅前のスタバにおしゃべりの場を移して、お仕事の翻訳についてなど。紙の本、特に翻訳物は出版が難しい今の時代です。クレアさんの翻訳出版企画も、必要な人に広く読んでもらうためには工夫が必要という弱点を承知で、出版社に持ち込み、思いがけなく、今読まれるべき本だから検討するとの返事をもらい、打ち合わせ、試訳提出に進んだものの、年末になってやはり難しい、と見送りの返事が来たそうです。
 良心的な著作がもっと社会に認められるとよいのですが。

 みなみなさま、よいお年を。 

2023年の日の入り


<おひらき>
コメント (2)
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