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えびす講の前

2014-11-30 21:05:00 | お出かけ

▲善光寺の紅葉は例年より少し早い感じであった

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 すぐ書こうと思っていたのだが、仕事でトラブルが連発し、それどころではなかった(しかも自分が原因…)。


 今回のえびす講花火は前日に長野入りした。
 というのも、秩父観音霊場結願のお礼参りで、善光寺と北向観音を参拝しようと目論んでいたからである。
(以下結構長文です)

 22日早朝、犀川土手で場所取りをして、善光寺へてくてくてくてく。
 まっすぐ伸びる善光寺の参道は早朝ランニングの人やらなんやらで、店は1軒も開いていないにもかかわらず、意外と人通りがある。そうやって到着した善光寺では、お朝事の一番最後の部分であった。


▲善光寺本堂

 お朝事は善光寺全僧侶が本堂に一堂に会して行う朝の法要である。ご本尊前のお戸帳(幕)が大勧進のお貫主や大本願のお上人によって上げられ、その一時だけご本尊が納められた厨子を拝することができる(なお、善光寺の本尊は絶対秘仏で、来年の御開帳は前立て本尊の御開帳となる)。
 この日、私が立ち会えたのは大本願のお上人様の法要であった。大本願は尼寺であり、お上人様は代々尼僧が務める。その独特の声色の声明は今まで聞いたこともない美しさで、心に染みた。なんだか知らないが、涙が頬を伝うのである。

 お朝事終了後、写経を納めて御朱印をいただく。

 駅前のスタバでひと休みして、今度は北向観音へ。
 なんだか知らんが、南向きに本尊がまつられている善光寺だけでは片参りで、北向きに観音様がまつられている北向観音と両参りしてこそ御利益があるとかないとか…。まぁ、それはきっかけで、北向観音は別所温泉にあるというのが本題である(笑)

 信越線からしなの鉄道に直通して上田で乗り換える。JRから第3セクターに乗り換えると結構交通費がかかる気がしたのだが、これは以前からこんな運賃なのだろうか…。いや、少なくとも初乗り運賃は2重さつ取りされているよな…。
 上田電鉄にはこんな車内吊りが…

▲キャラクターが萌え系だ。でもっていろんなグッズを売っている

 のんびりと車窓を楽しんでいたら、途中でハモニカ車掌が乗り込んできて、うたごえ車両と化す。


▲いきなりうたごえ車両化(あえてぼけ画像で)

 そういや、そんなイベント聞いたことあったなぁと、歌詞カードを片手に口ずさむ(童謡系は結構好きだったりする)。
 そうして終点別所温泉到着。

 駅前から緩い坂道を上って、北向観音へ。
 境内からの眺めが良い


▲北向観音の境内から塩田平を望む


▲北向観音堂。善光寺本堂と同じ構造とのこと


▲お清め水が温泉というところが温泉地っぽい。秋冬は温かさが心地よい


▲規模は小さいが見事な屋台づくりのお堂が脇にある


▲愛染桂。残念ながら「愛染かつら」を読んだことはない

 意外にもここで御朱印渋滞が発生。少々待って御朱印をいただく。これで秩父観音めぐり完全エンドである。

 さて、そうなったら次は温泉 温泉♡


▲北向観音参道わきにある共同浴場、大師湯。慈覚大師が好んで入っていた温泉とのこと。別所温泉の共同浴場はすべて150円である。

 入り口脇の自販機でチケットを買い、番台のおじいちゃんに渡していざ。今誰もいないよ~って声をかけられる。ヤッタ! 貸切だ!


▲タイル張りの小ぶりな浴槽が一つあるのみ

 ということで、チャッチャと入浴。
 硫黄臭のする透明な温泉はやや熱めだが、むしろ好み。上方に湯気が抜けて行くが、それでも結構真っ白な視界。なんにも見るものがないので、目を閉じてしゃっきりとした湯をじっくり楽しむ。やがて地元のおばあちゃんがやってきたので、入れ替わりで出た。


 続いて石湯へ。
 と、石湯の手前でそば屋に吸い込まれて腹ごしらえ。温泉で汗が引かないので、冷やしそばをいただく。

 そしてすぐ隣の石湯へ。
 こちらは、真田幸村の隠し湯とのこと。真田太平記で主人公が女性と出会う湯はここらしい。こちらは先客がいたので、中の写真はナシ


▲石湯。入り口脇の飲泉所の碑は、池波正太郎の筆によるものらしい

 多分、ここが一番新しい建物と思われる。トイレもあったし(大師湯にはトイレがない)。浴槽の向こう側は大きな岩を組み合わせたもの。だから石湯なのか? 


 そして、3つ目の大湯へ。

▲大湯


▲浴槽も洗い場もここが一番広い

 こちらも客のキレ目に入れたので、中の写真を失礼。この後、ザクザクと人が入ってきたので、本当にいいタイミングであった。


▲大湯には小さいけれど、露天風呂がある

 露天風呂は外気に触れているからか、若干泉温が低い。だからのんびり入れるのだが、本当に空があるだけなのよね、ここ。昔ながらの温泉街は建物が密接しているので、しょうがないことだけどさ…。

 さすがに3つ温泉をハシゴすると疲れる。大湯の前でジュースを飲みながらしばし休憩を取ってから、駅に戻った。

 別所温泉、有名な旅館もあるけれど、3連休初日でこの閑散ぶりってちょっとなぁという気がした。みんな温泉旅館に入ってしまって外に出てこないのかな。午後には結構な車通りがあったので、明日には結構賑わうのだろうか…。
 あ、別所温泉にはもう一つ、今風な日帰り温泉施設もあるよ。あと、日帰り入浴プランのある旅館も。


▲別所温泉付近の紅葉も美しい。

 長野に戻ってホテルにチェックイン。
 夕飯を済ませて、ベッドでゴロゴロしていた。その時なんだか変な揺れが…。

 画面では安住アナが変な顔をしてなんだかアワアワしている。あ、東京でも揺れているってことは結構う大きな地震なんだぁと思っているうちに、揺れが激しくなってきた。
 やがてベッドに横たわっているにかかわらず、体ごと揺さぶられるような揺れに。スマホからは緊急地震速報ではなく「地震です!地震です!」って声が聞こえる(わかっとるわ!うっさいわ!)
 ※ちなみに緊急地震速報は間に合わなかっただけではなく、約1時間後に一斉に鳴った(隣の部屋からも聞こえた)
 10秒以上そんな揺れが続き、続いてビル特有の長周期の揺れが入るようになった。泊っているホテルはカステラをスライスしたような構造で、その細い方に揺れると結構困るなぁと思いつつ(でも4階だから他人事)、揺れが収まるまでベッドの上でゴロゴロしている。その頃には、長野市で震度6弱のテロップが…。

 ??????

 そんなに強かったか!?

 震度6弱を経験するのは実は2度目である。新潟県中越沖地震の際、たまたま帰省していて小千谷で体験済み。
 あの時とは揺れの激しさが違うしなぁと思いつつ、テレビで情報収集。テレビが映っているということは、停電はナシ。外の街路灯も付いているし、信号も普段通り、歩いている人も何事もなかったかのようだ。
 体感&目視情報では震度4ぐらい? でもテレビでは6弱って言っているし…。

 なんだか廊下で人が騒いでいる。そういえば、ホテルからの放送も何もない(まぁ、安価なビジネスホテルではそういうものなのかもしれないが)。余震も来ないし、大丈夫だ。ドアを開けて説明しようと思ったら、そこに長岡の知人がいた(笑)。このホテル、花火関係者多く泊りすぎである(ほかにも何人か目撃)

 東日本大震災の時は、東京の震度5ですら、ビルがミシミシピシピシ音を鳴らしていた。今回はそういう異常音が聞こえないので、安心であるという結論を導き出す。


 さてどうしよう。
 この後、犀川へ「保守」へ行くつもりだったのだが…。
 ということで11時過ぎにホテルを出て犀川に向かう。エレベーターが停止していた。低層階宿泊でよかった。

 駅の反対側に向かって歩いていく。長野駅は現在一大工事中ではあるが特に大きな変化はない。ただし、すべての列車は止まっているらしく、帰れない人と出迎えの人でそれなりに混雑していた。テレビ局がそんな人を捕まえてインタビューを撮っている。駅構内の様子を見ても震度6弱の痕跡(天井のボードが落ちかかるとか、壁にひびが入るとかする)は見当たらず。駅向こうの商店街も特に変わったことなし。
 歩いていると、上空をセスナとかヘリが飛んでいる音がする。夜の地震は目視ができないので、なかなか被害が把握できないが、今この瞬間に困難に遭っている人がいるとしたら、早く助けてあげて欲しいと思いを馳せる。

 さて、犀川の土手に着いたら、地震なんて何のこと??というぐらいに人がいて、それぞれ場所取りに忙しい(笑)。知人がこちらに向かっているとのことで、第2観覧予定場所を譲って帰ホテル。

 長野駅ではどうやら動けない乗客を列車ホテルで休ませるようで、毛布やらなんやらの物資が大量に運び込まれている最中であった。
 そして何よりもしらけさせるのが、相変わらずのマスコミ陣。その頭のヘルメットはさっきなかったじゃないですか! それ、東京のキー局に向けての演出ですか!? と問い詰めたい衝動に駆られる。JRの職員すらヘルメットかぶっていないんだぜ!

 そして善光寺口には、酔っ払いがたくさんいて、地震なんてなんでもなかったんだというような、おそらくいつもの週末のにぎわいが繰り広げられていた夜中0時過ぎ。
 まぁ、階段に一部亀裂が入ったとか少々の被害はあったようだけどさ、長野駅。

 ホテルに戻ると、白馬村の被災状況が明らかになってきた。長野ローカルテレビ局が終夜放送の様相を呈している。それを見ながら、いったん休む。


 翌朝は5時起きである。ホテルの朝食はまだなので、パンを咥え、シャワーを浴びて出発。

 昨日の善光寺再びである。
 実は、お朝事前に貫主が参拝者に数珠を当ててくれる「お数珠頂戴」を体験しようという目的である。
 長野市街は、善光寺口も大した被害は見られない。だが、善光寺の境内に足を踏み入れると、少々様相が変化。

 石塔が崩れている。それも一つや二つではない。
 手洗いの水屋も近づけないようにロープで括られている。
 
 そして本堂前にはこの看板

▲ご注意くださいと言われても…。まぁ、観音様が守ってくださるということで…。


▲お貫主さまによるお数珠頂戴。お上人さまもお数珠頂戴をしてくださる

 昨日は、後半しか聞けなかったお朝事をフルに聞く。とても1時間は正座はできないので、後方で立ったままである。多くの人が、お貫主さま(天台宗)の法要が終わると立ち去るが、やはりお上人さま(浄土宗)の声が美しく、心が震える。
 お朝事が終わり、ようやく境内を見て回ると、結構なことになっていた。報道によると石塔60基以上が崩壊・崩落しているらしい。一見ちゃんとしているように見える石塔も、向きが変わっていたり、少しずれていたりと、細かく見ればそれ以上の被害数に及ぶことが分かる。


▲本堂すぐ前の石塔も崩れているし、回っている


▲こう見ると、奥の石塔だけが崩れているよう見えるが…


▲手前のお地蔵様?も結構向きが変わっている


▲本堂脇の石塔。揺れで細い部分が割れて下に落ちた。奥にはテレビ局のカメラも


▲本堂の両脇でこのありさまである


▲山門の脇では警察が見聞に来ていた


▲仁王門の脇の石塔は崩れて土産物店に被害が…

 善光寺周辺は結構被害が出ていて、壁が崩れた宿坊などもあった。


 なんか、今回の長野の地震の震度の詳細を見てみると、震度6強は長野市でも戸隠や鬼無里辺りだったことが分かる。
 では私がいたホテルの辺りは…と確認すると、一番近い観測ポイントは長野市役所のある「長野市鶴賀緑町」と思われる。ということは震度4。なんだか納得。しかし、同じ市街地でも善光寺のある「長野市箱清水」は震度5強となっている。石塔が60基以上も崩壊していることを考えれば納得の震度である。

 だけど、市役所から徒歩で20分もかからないところでこの違いとは…。

 地震とは、震度の深さや(今回は中越地震よりもより浅いところに震源があったようだ)規模、地盤状況などによって、表向きの被害が全く異なることを改めて認識させられる。

えびす講だよ、はみ出すよ!

2014-11-24 22:07:00 | 花火

▲Special Thanks 8号玉100連発ワイドスターマイン
 とっても下まで入りましぇん!!!!!!

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 晩秋の外してはいけない花火大会、第109回長野えびす講煙火大会に行ってきた。
 今年は暦の並びが良いので1日早く現地入り。場所取りというのもあったけれど、観音霊場のお礼参りが善光寺であることと、善光寺に行ったら北向き観音にも行かねばらならぬという事情があったので…という事情による。

 ということで、長野県の北部地震の震度6弱をもろにホテルでくらっていた。あー、出先で震度6弱に遭うのってこれで2度目だぁ。台風を呼んで幻の滝を6つも発生させたという経験値も持つ私、ひょっとしてあまり出歩かない方がいいのか!?
 地震の件はまた別の日に報告するとして(まぁ、なんかキラーパルスっぽい揺れだよなぁとは感じていたけれど)…。



 地震の翌日はえびす講煙火大会である。新潟県中越地震ほどの酷い余震はなかったので、多分開催となるだろうとは思っていた。そして予定通りに夜の花火は開催。
 だけど、昼の善光寺花火はなかったね。朝の段階で号砲が上がっていなかったので何となくは察せられたけれど…。

 この日は、夜明け前にホテルを出て、善光寺で「お数珠頂戴」をいただき、そのまま「お朝事」をすべて見る。春の御開帳の時にはきっと大混雑になることだろうが、実は毎日普通に行われていること。
 いったんホテルで朝食をとり、温泉へ。
 給湯設備は問題がなかったようでよかったが、厨房には問題があったようで、食堂の営業時間は12時からとなっていた。ラーメンを食べているときに震度3の余震に遭う。
 まぁ、この手の時に引き合いに出すのがおぢやまつりなのだが、2005年の時は早朝に震度5弱の地震(2004年の中越地震の余震)があったけれど、普通に祭りも花火もやったから…。



 16時ごろ現地入り。
 さすがに混雑している。幸いにキープしていた場所は無事だったので、そこに三脚を立ててから周辺グルグル。前のアキが心もとなかったので、カップルをナンパして三脚の前に入って頂いた。




▲開会時間前に御岳山噴火による犠牲者への追悼花火尺2発。上が信州、下が青木。共に白菊ベース(今回、他人の話を聞いて改めて思ったが、白牡丹なのよねホントは。長岡的にはこれは白菊だから何の疑問も持っていなかった)


 幸いにして地震の犠牲者はいなかったので、3発目は上がらなかった

 そして、開会。商工会のあいさつの後、カウントダウンが始まる


▲個人協賛特大スターマイン

 今回は開会直後に新作花火コンテストが行われた。今回はちょっと不調かな(あくまで個人の感想で)



▲特大スターマイン(青木)

 そして、早々にミュージックスターマインである。
 良くも悪くもえびす講の華だ。


▲ミュージックスターマイン(青木)
 敢えて最初の方で…。だって、途中から暴力的というか、オラオラものなんだもの。

 確かに度肝を抜くプログラムなんだろうけれど、いいのかなぁ、この方向で…。多分多くの皆さんは絶賛されているので、いいんだよね。だけど、私個人レベルでは、ガッカリなのである。銀だけかよ…。(あくまで個人の感想で。夜、これを題材に久々にヒートアップした大人げないアラフィフ)


 そして、ここでトラブルが発生し、一時中断。
 花火会場の消防車は全力で走らないって決まりでもあるのか!? 長岡でもそろそろ~って近づいていたし…。



▲特大スターマイン(信州)


▲大スターマイン(信州)


▲スターマイン(信州)
 例年通り信州煙火まつりになっている、私



▲8号玉7号玉5段打ちより(青木)
 全部が不思議な立体型物だったけれど、これはフォトジェニックな1発



 この後の音楽花火・ダンシング・クイーン(懐かしすぎる選曲。これって、洋楽懐メロじゃなきゃダメってルールでも決めているのだろうか…)でまたもトラブル発生。
 私は先ほどのトラブルの際に誰かが何かが配線を踏んだんじゃないかと…。で、2度の中断を経て、アナウンスの人がプロ意識を発揮してかつてないほどテンポの良い進行をする→忙しい花火大会となる(苦笑)。



▲大スターマイン(信州)


▲大スターマイン(信州)


▲ミュージックスターマイン(信州)
 敢えて、しっとりと…。

 青木さんに触発されてか、信州さんもトラトラ攻撃が凄いのだけど…。自分の中の許容度の違いが分からん。



▲10号玉10発一斉打(青木)



▲大スターマイン(信州)


▲特大スターマイン(青木)
 期せずして、連続してブルー対決!!


▲Special Thanks 8号玉100連発ワイドスターマイン

 そりゃ、全部入れるつもりもないし、入るレンズも持っていないし、端っこでもないから、これぐらいで勘弁してつかぁさい!!



▲特大スターマイン・10号玉15発一斉打ち
 千輪の広がりが良すぎてはみ出る~


 花火終了時刻は20:10。多少は予定時間(例年20:00頃終了)をオーバーしたが、それでもこのレベルで抑えたのはさすがとしか…。アナウンスの女性、あんたプロだよ…。

 カメラ撤収をしているとどうしても脱出が遅れるが、仕方ない。隣後方のおばさんが(私もその部類だが)、前方のアキをキープするだけに取っていたスペースから三脚とシートを撤収した。が、ガムテープがそのまま…。
 こういう人がいるから、カメラマンのマナーがなっていないと言われるんだよなぁ…。
 申し訳ないので、隣の分のガムテープも剥がして撤収。

 この後は無理やりねじ込んでもらった飲み会があるのだが、どうもまともに歩いていては間に合わないような気が…。ということで、珍しく帰路もシャトルバスに乗る。おかげで9時前にホテルに戻ることができた。


 来年は110回大会。
 今年と同じ3連休だけど、最終日の花火だからここまでは混まないかな…。


秩父霊場結願

2014-11-15 22:29:00 | お出かけ

▲紅葉がなかなかきれいです。

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 先週に引き続き、秩父へ。本日で結願を迎える。
 春、桜が終わりそうな頃に初めて、夏休みをしたものの、何とか御開帳期間にすべてを巡ることができた。春は大混雑で、秋を迎えた今も大混雑。
 今日、駅から札所へ向かう町営バスは、満員御礼で数名が乗れずにおいて行かれた。
 それぐらい混んでいる。


▲34番水潜寺。秩父結願の寺であるとともに、日本百観音の結願の寺でもある。日本百観音とは、西国三十三観音、坂東三十三観音、秩父三十四観音をすべて巡り、100の観音様と縁を結ぶことである。西国でも百観音の結願はできるが、坂東ではできないという何とも妙なシステム。


 秩父結願の寺、第34番水潜寺は秩父市の隣の皆野町にある。
 本日は西武鉄道からダイレクトに秩父鉄道に直通する電車に、池袋から乗り換えなしで皆野町へ(途中駅では座れないので)。車中はリュック族が9割である。そう、紅葉ハイキング&登山としてもいい時期なのである。
 皆野駅ではSuica&Pasmoが使えないことで改札が混乱(秩父鉄道では交通系ICカードは使えません)。ちゃんと池袋から紙の切符で来ていた私は、その混乱をすり抜けてバス乗り場へダッシュ! しかしすでに席は空いておらず、立って行くしかない。それでもまだましな方で、改札口で精算していた組は結局このバスが満員のために乗れないという状況だった。
 まぁ、通常期はこのバス2、3人しか乗客がいない町営のマイクロバスだもんね。

 約20分でバス停「札所前」
 秩父エリアには、「13番前」とか「17番入口」とか「音楽寺」とか、札所名のバス停が結構ある。
 このバスが終点まで行って折り返してくるまで約30分。その間にお参りを済ます所存である。



▲ところが境内は団体ツアー×2でいっぱいいっぱいで…。まぁ、おかげで大音量で般若心経やらご真言やらを聞けたからいいけれどさ…(笑)

 団体客の間を縫って、ろうそくを立て(すでに立てるところがない)、線香の香りを捧げ(灰に立てる際に火傷しそうになる)、納経して鐘を鳴らし、お参りを済ます。
 当然納経場は、お堂の外まで行列である。先の団体分はまた別口で対応されていて、お寺関係の妙齢のご婦人が2人で奮闘中である。白衣に判を押されたのがまるで洗濯物のように山盛りにされていて笑いを禁じ得なかった。
 お坊様はどこまで行列が続くかな、なんて余裕の表情で飄々とお印の墨を入れる。しかし…

 あのー、私のを書く間に3回よそ見しましたよね(笑)

 絶対このお坊様、小学生の頃に「落ち着きがない」って通知表に書かれているぞ(笑)


 ▲いいところに秩父霊場会(団体ツアーに着いてきていた)の先達が写り込んでくれて…


 ということで、淡々と結願する。
 お印をいただいたころには団体客も去っていて、少し静かになった境内。結願の寺ということで、カメラマンが記念撮影の営業をされていた。個人だとその辺りの人にシャッター押してもらうから(私も押した)、団体向きだね。

 バスは遅れてくることは折り込み済みなので(経験値)、ゆっくりと境内を散策し、バスが来てからバス停に走り込む。


 今日はこれで予定終了なので、ちょっと温泉に立ち寄ることにする。


▲秩父温泉「満願の湯
 某ケンミンショーでも紹介されたらしい。

 混んでいるかなぁって思っていったら意外とまだまだ空いていた。
 ぬるぬるの温泉は源泉100% 内湯と水風呂と露天風呂を2往復。激務の1週間で腰が悲鳴を上げかけていたので、ちょうど良い感じ。


▲露天風呂川の渓谷。この左岸に露天風呂があり、右岸の紅葉を眺める感じとなる。

 いやぁ、それにしてもここの露天風呂の眺めはよいわぁ。まだ真っ赤というわけではないけれど、紅葉のグラデーションを眺めながら露天風呂でのーびのびする幸福感よ。いい位置に滝があるなぁと思っていたら、あとでその正体を知ってしまった(笑)


▲風呂上りはもちろんビールで(すでに半分飲んでいますが)!! 秩父のB級グルメ「みそポテト」をつまみに。


▲さらに名物[黄金めし」をいただく

 風呂上りにビールとお昼ご飯をいただく。大広間にはステージがあって、時折演歌歌手などの公演もあるらしい。だが今日はカラオケ開放。常連と思われる方が次から次へとマイクを手にする。
 見事な煙火じゃなくって演歌のオンパレードである。



▲カラオケ熱唱。右の方はカラオケの前奏や間奏の間にナレーションを入れる人。もちろん、素人ですが、これが見事なしゃべりで…。


 ふと思ったのだが、私が彼らの年になったころ、こうやってカラオケで歌う曲ってきっとユーミンとか中島みゆきとかゆずとかコブクロなんだろうなぁ…。大塚愛やAKBではないんだろうな…。いきものがかりはどうかな~。

 くっちゃい腹も治まったので、外に出る。地元産ナス100円を買う。
 バス停で待っていると、最終的には1ダース以上の待ち人に…。これは乗れんなぁという予感。多分、上の方で満席だろうと…。
 時間になってバスが来ると、予想通りの満員で乗れませんとなる。それでも温泉に入りに2人下りたので、足の悪いおばあちゃんを乗せて見送る。

 次のバスは2時間後。それだってここは途中なので乗れる保証はない。
 ならば歩こうと、バス停で知り合った人と一緒に道を下りだす。

 15分もしないうちに、もう一つのバス路線のバス停に着き、そこで少し待つと、だれ一人乗っていない町営バスが来る。無事乗り込んで駅へ。

 切符を買っていると汽笛の音が…


▲パレオだ!!

 改札を飛び越えて、近くでSLを見る。
 これは、昼ごろに秩父を通り、三峰口で折り返して戻って来たもの。意外なことに、自由席がある。

▲客車もレトロ

 ここで停車するのは、対抗列車との待ち合わせの単線あるある。

 パレオエクスプレスとお別れをし、秩父駅で下車。



▲秩父神社

 せっかくなので秩父神社にもお参りし、お印をいただく。いやぁ、御朱印ガールなる言葉まで生まれているとは知っていたけれど、結構な人が御朱印を求められるのね…。大きな神社なので巫女さんがドライヤーで墨書きを乾かしてくれるのがちょっと興醒めであるが…。
(ちなみに秩父のお寺さんは、大抵半紙(新聞だったり、梵字を書いた紙だったりいろいろですが)を噛ませてくれます)



▲境内では菊まつりも


▲紅葉もななかなか


▲拝殿脇から武甲山を望む


▲武甲山頂を入れて



▲11月といえば七五三だよなぁと思っていたら、お父さんに連れられた子供がやってきた


▲今年は秩父神社御鎮座2100年ということで、光って主張しています。



 さて、これにて秩父遠征終了。
 だけど来月も行っちゃうんだよね~。

リハビリに難所

2014-11-08 21:44:00 | お出かけ

▲途中までは曇っていたが、秩父盆地だけは午前中は青空が出ていた

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 秩父の御開帳は11月18日まで、である。
 残す寺はあと2ヵ寺。だが、10月初旬からの腰痛で遠出ができずに滞っていた。残っていたのは結願の寺と31番である。
 この31番というのが車のない節にはなかなか難所で、最寄りのバス停から片道40分徒歩、さらにそこから約300段の階段を上らねばならないところである。こりゃ、夏は遠慮だなって、春が過ぎた時に秋狙いに切り替えた。
 だが、気が付けはあと10日で御開帳期間が終わってしまう。腰はまだ万全ではないが今日行かないとなぁ…。来週は小鹿野町で歌舞伎があるので、きっと渋滞とかも発生するだろうし…。

 という前日に限って、日付変更線のお仕事。
 お仕事も御開帳期間に合わせるかのようにクライマックスとなっている。十分に休めない体で果たして31番に行けるか…ということでとりあえず欲張らずに今日は1番だけ打とうと、通常より4時間も遅く出発。

 秩父駅からバスに1時間以上揺られて「栗尾」に着く。ここからは徒歩。
 同じバスに乗り、おそらく目的地が同じご年配の方々に、あっという間に置いて行かれるまだ若干不安定な私の足取り。しかも登山用のストックを持ってくるのを忘れてしまった。無くても歩けるが、なんというかこういう心持ちの時の「お守り」になるはずだったのだが…。

 最後尾ひとり旅ではあるが、今日はやけに車が多い。ビュンビュンと広くない道を車が通っていく。前にここ来たときは冴え冴えとするぐらいに人がいなかったはずなのだが、さすが御開帳ゴール間近。

 約40分で山門に着く。
 山門に辿り着く前から分かったが、人が多すぎである。駐車場から車があふれ、片側は路駐の列が南百メートルも。さすが御開帳ゴール間近。


▲31番山門 人が絶え間なく門にいる状態


 山門裏手に階段用のお杖が用意されており、思わず借りた。もっとも、ここは階段の左右どちらかに手すりが設置されているので何とかなるんだけど、もう気持ち的にすがりたい人の多さ。
 階段の両脇には花の終わった秋海棠の葉が黄色く染まり、その間に秋紫陽花が咲き残る。


▲青いのがアジサイ。本日は11月8日である

 もともと、階段のあちこちには歌碑などが置かれており、それらをのんびり読みながら上ればなんとなくお寺に着くのである。でもなんだか前に来たときより歌碑が増えているような気が…。現代風な歌もある。今でも奉納受けているのだろうか…。



▲ようやく杉木立の間から納経所が見えてくる。当然この寺のスタッフも徒歩でここを上るのだが、荷物などは簡易ケーブルカーで上げ下ろししているらしい

 ところどころ眺めの良い場所があり、そこから上を見たり下を見下ろしたり…。こちら側の山は杉が多くイマイチなのだが、対岸の山には広葉樹が色づいており、なかなかに華やかだ。
 だが、あまりそこに長逗留すると、上りも下りも渋滞してしまうので、気は急く。


▲階段の手すりが切れたところにお地蔵さん。秋の日を浴びて温かそうだ。


 階段を上っている時は気にならないが、さすがに秩父は結構冷えている。しかもここは谷あいにある山門から上ってくるので、下の方は日もあまり当たらないようでひんやりモード。ちょっと服装選定を誤ったなぁと思っても遅い。あとで気が付いたが、色合いも春のそれであった。



▲296段の階段を上り切ると、そこに観音堂が。観音堂の左奥の濡れている岩壁が「清浄の滝」


 まずは鐘を突く。この鐘、次から次へと昇ってきた人が連続して突くので、ちょっとした騒音状態。前の人の鐘の余韻が消えないうちに次のゴーン(笑)。さすが御開帳ゴール間近。
 ちなみに鐘はお参りの最初に突きましょう。あとで突くのはよくないこととされております。

 お手水場で手口をすすいで、お灯明とお線香を納めて、お綱に触れ、納経してお参り完了。
 脇の納経場でお印をいただく。おそらく住職と(檀家の?)当番の方3名体勢で印を書いていただいているが、それでも列が納経場の外まで続く始末。私が頂いたのが13時過ぎで、おひとりは奥で慌ただしくおにぎりを口中に突っ込んでいる状態であった。
 そこはゆっくりしていただいていいのだけど、列が長くなると気が気じゃなくなるのは分からなくもない。

 私も外で観音堂を見上げながら、持参したおにぎりをいただく。
 


▲31番の観音堂はなかなかに美しい造作と思う。岩壁のくぼみに寄り掛かるように建てられ、建物の後ろは岩壁と一体化している。こういう造りの札所はほかにもある。山を背負うのは古典的寺の様式美である。


 おにぎりを咥えていると、目の前に何かが落ちた。雨粒? 気が付けば、青空は消えていて、天気予報のように曇りの空となっていた。



▲清浄の滝を見上げる。サザンカが美しい


▲最後に振り返って紅葉とともに観音堂


 帰りのバスの時間も気になるので、早々に退散。上ったら下らねばならぬ。そして下りの方が実は体によくない。若干よろよろしながら3本足で下る。まだまだ上ってくる人がいっぱい!


▲このバックショットのおいづる姿は、ライダーカップル。バス停に向かう途中、この姿のまま大型バイク乗って追い抜かれた。すげー、かっこいい! ※おいづるとは袖なし白衣のこと


 山門にお杖を返却し、時間を確認。多分急げばバスに間に合う。
 「多分」というのは、完全に圏外で、バス時刻表が検索できなかったからである。帰りは若干下りなので、少し早足で。しかし途中でふくらはぎが攣りそうになり、自重する。

 そしてバスの時間ピッタリにバス停に到着。
 ホッとするのもつかの間、バス停にはかなり長い列ができており、結局立ったままバスに揺られること約1時間となった。
 


▲紅葉は来週の方がきれいだろう。近頃は、こういう色変化途中の樹形を指して[七色かえで]とか呼んでいるところもあるらしい


 とにもかくにも、あと1番。
 来週行ってお仕舞となろう。きっと結願の寺も込んでいるんだろうなぁ…。

 腰の状態はかなり良くなった。まだ若干違和感はあるが、とりあえず今日は約12キロ歩いたわけだし…。再来週も大丈夫だな、きっと。



 そういえば、今日は「西武トレインフェスティバル」が横瀬駅で開催されていた。横瀬駅では鉄の皆さんが大盛りであった。
 車窓から撮った999デザインの西武列車。今日は本川越から横瀬まで直通運転したらしい。



土浦の花火 その3(気になる編)

2014-11-01 18:18:00 | 花火

▲出し損ねていた本店さんのスタマのレインボー変化柳

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 腰痛で遠出ができないのでこっそり在庫処理。

 もう1月も前のことになってしまった土浦の「気になる編」。上記本店さん以外は、すべて優秀賞(参加賞的なもので、そこには順位が付いていない)



▲スターマインの部「燦然世界」加藤煙火
 初の出品ということで期待していました! あっかるい花火にパステルがまぶされてしかも千輪なんて、個人的ツボの入りまくり。よしよしと思っていたのだが、選外って先頭打ち上げ者の宿命なのかな…。今のところこれと同じ花火見たことないので、今後も期待しちゃっているからね。一応後輩だし(在学期間は当然かぶってはいない)



▲10号玉の部「潮騒のメモリー」ホソヤエンタープライズ
 この玉って評価されにくいのかな~。まぁ、今回は星を落としちゃっているから仕方ないんだけれどね。どうも不当に評価が低い花火のような気がしてならない。毎度、どんな詰め方してるんだー!!!って同じ言葉をつぶやく自分がいる。



▲スターマインの部「未来への架け橋~煌めく世界へ~」新潟煙火工業
 大曲と同じ系統ですね。千輪の星の色変化がきれいなのだ。



▲10号玉の部「虹色のグラデーション」齋木煙火本塩
 これはちょっとゆがんでしまったが、相変わらずにきれいな色です。でもなぁ、芯もろくに出せないような玉と同列に置いておくのもどうかと思うのだよね。

 多分なんだけれど、土浦の10号は芯入割物が最上と思われているのかな。だから大した技術がない所もとりあえず芯入割物を出しているような気がする。で、その色眼鏡からはみ出ている玉は、どうしても見下されているような…。


▲スターマインの部「Love&peace」芳賀火工
 羽の付いたハート型や、ピースマークの型物が識別で来た瞬間はおぉー!!となった




▲スターマインの部「桃源郷へ」山内煙火店
 悪くないし、テーマもしっかりしていたんだけどさ。みんな、4月の山梨の桃畑の美しさを知らないんじゃない!?



 そして、最後にひっそりと出すのが地元小千谷の煙火店、小千谷煙火興行の10号玉。プログラム見ただけで血圧上昇、心拍数増加でっせ。3度、目を疑ったよ。えぇっ!!あの内弁慶がよりによって土浦に出すの~!!って。
 あとは、どうかうまく上がりますようにって願うだけだったけれど、やはり初出場には荷が重かったか…。

 今年の長岡の天地人花火の玉も、前年に比べるとちょっと芯の崩れが目立って微妙だったので、心配だったのよね。ここは、大玉じゃなくて、創造花火にあの色変化を出した方がいいんじゃない? なんて妙な親心も働いたりなんかして、もうドキドキドキドキ…。



▲10号玉の部「昇曲導付三重芯変化菊」小千谷煙火店
 芯は出ないは、盆は小さいは…、ホント申し訳ないです。
(まさか昨年の天地人花火冒頭は買い玉?)

 って、私は瀬沼さんところの関係者でもなんでもないんですけれど…。

 でもね、最近は長岡の花火師として注目も集めているだろうから、これに懲りずにしっかりと技術を磨いて行って欲しいんですよ、私!
 多重芯を磨いていくのならそれも良し。新潟らしく盆の大きさを目指してもよし、最近密かに目立っているキレイ色を追求するならそれだっていい! それが小千谷の花火や、長岡の花火、その他新潟の花火の変化を巻き起こすのなら、ぜひぜひぜひって思う訳です。
 恥はいくらかいてもいいし、小千谷出身の私が愛好家にからかわれてもいいから、これからもどんどん精進していい花火を目指していってください!! ホント、本音の部分でそう切望しています!