▲城山山頂のカタクリ
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今年も大雪の影響でGWにずれ込んだ小千谷の花盛り。さっそく西山の城山(じょうやま)へ行ってきた。
城山は中世の山城・時水城の跡で、城マニアにはそれなりの遺構が残っているが、今はもっぱら市民の山である。地元の有志が毎朝上っているようだし、彼らの仲間が登山道の整備もしてくれているようである(下山道に使った西山遊歩道の放置っぷりに比べると実にありがたい配慮である)。
そして、この時期はカタクリの山となる。もうちょっとすると、カタクリに見向きもしない市民の山菜採りの山となる。この日も昨年出会ったおっちゃんが同じ場所で収穫したばかりの山菜の選定をしていた。
そう、ここは何にも保護されていない(多分)。まったくもってあるがまま自然の成すがままなのである。それでもこれだけのカタクリが毎年湧いてくるのだから、とにかくそのパワーが凄い。
★山野草を採取するのは止めましょう★
以下は画像にコメントする形式で…
▲登山口の「婆清水」。冬季はこの給水施設は閉鎖されているが、少し上で水を取ることができる。この水を毎日汲みに来る人も少なくない。私はいつもここで登山中の水分補給をしてスタートする。畔には、トコロテンを食べさせてくれる小さな茶屋がある。
▲歩き始めてすぐというか、歩き始める前からカタクリはこの状態である。婆清水の脇の急斜面にもびっしりとカタクリが咲きまくっている。
▲キクザキイチゲ。登山道沿いでこの花を見るのは登山口のココだけだと思う。
▲山の春。雪が残っていても温かみを感じる色合いである。
▲ほんの少し上がったところで振り返ると、市街地が見える。橋脚は関越道のもの。中央左にある茶色い三角はかつての小千谷スキー場である。右下の駐車場のところが登山口の婆清水。
▲はい、カタクリ大群落~。別に盛っていません。登山道わきの林床はほぼこんな状態なのが城山である。
▲ショウジョウバカマとカタクリの競演。どちらかというとショウジョウバカマの方が花が早いのだが、この個所は雪が解け残るところなので、例年同時に見ることが多い。
▲登山道の脇にこぼれるほどのカタクリが咲き、道行を示す
▲マンサクも満開
▲ということで、マンサクアーチ。両脇がマンサクの登山道の一角
▲イワナシ。小さくて花が隠れていることが多いが、目ざとい私はすぐ見つけてしまう。実が熟すと食べられるうえにおいしいそうだが、小さいので満足度はイマイチらしい。だけど、秋にはほとんどここに来ないからな…。
▲まだまだカタクリの道は続くよ!
▲エゾエンゴサク(多分)。なぜか川東ではあまり見ることがないのだが、ここにはたくさん咲いている(川東はミチノクエンゴサクが多くみられる※個人的活動フィールドでの話)
▲コシノコバイモ。カタクリと同様、開花までに何年もかかる忍耐強い花。花本体のサイズは2~3センチ。これは2年前に人に咲く場所を教えてもらった。毎年同じ場所で確認する。登山道脇で見られるのはここだけかな。
▲標高が上がってきたので、東山の奥に守門・浅草連峰が顔を出してきた。まだまだ雪がたっぷり残っている。
▲オオバキスミレ。世間的に黄色い野生のスミレって珍しいものらしいが、これは本当に近所にも咲いているのでそんなことは全く意識したことが無かった。どこでも団体様で鎮座ましましている。
▲斜面一面オオバキスミレの群落~。本当にどこでもよく群れる。
▲ナガハシスミレ、別名テングスミレも登場! これも小千谷的には全く珍しくないのだが、新潟県外ではあまり見られないものらしい。
▲山頂到着! 花を撮り撮りのんびり登山だから、2時間ぐらいかけて登頂。通常は1時間ぐらいで登れるし、早い人は30分ぐらいで到着してしまうらしい。この日ももの凄い勢いのおばちゃんが抜いて行って、さっさと下山してきていた。
▲山頂のオオバキスミレの群落越しに、市街地を望む。中央の建物が、総合体育館。その奥右から中央にかけて信濃川が流れ、小千谷大橋が見える。その流れの先に地震で発生したがけ崩れ現場が今もはっきりとわかる。
▲山頂ではまだ桜が咲いていた。登山途中でも桜が残っていたのだけれど、ここまでまとまって咲いてはいなかった。
▲もちろん、山頂もカタクリとか諸々がたくさんである。そんな中をヒメギフチョウがヒラヒラと飛んでいた。
▲カタクリとオオバキスミレのコンボ越しに小国(長岡市)を望む。奥の山を越えると、いきなりではないが、海である。風は山並みを二つ越えて小千谷に流れてくる。
▲カタクリ越しに東山を望む。バリアングルはこういう使い方が楽しい。
写真では霞んでよく写らなかったが、守門岳、浅草岳、越後三山(越後駒ケ岳、中ノ岳、八海山)、巻機山、苗場山、妙高の山(火打か妙高かは判別できない)、米山、八石山などが確認できた。標高の割に展望のいい山である。