▲まだ夕焼け残る空に上がる10号玉。片貝らしい引きの長い冠菊
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ここ3年ほど豊田おいでんに浮気していた私。ガッツリかぶったことは少ないけれど、移動の体力や、新潟に来たら自動的に実家に立ち寄ることになるスケジュール調整が難しいのである。
ということで。久々の柏崎である。
▲スターマイン。大好きな紅点滅千輪がふんだん
2009年当時、会場近くにはまだ中越沖地震で被災した方の仮設住宅があった。今はそれも無くなり、駅前には再開発の集合住宅が建ち、ブルボンの新社屋が建設中である。
ついでに言えば、以前は「ぎおん柏崎海の大花火」だった名称が「ぎおん柏崎まつり海の大花火大会」に少し変化した。「ぎおん」の名を冠することから察せられるように、元々は柏崎の八坂神社の祭礼である。まぁ、神社の祭礼チックだと「政治と宗教」というものに抵触するためこうやって名称が変わることはよくある話である。
▲海空スターマイン。要は斜め打ちってこと。
〆の千輪段落ちが、某煙火店を彷彿とさせる
久々の週末開催となるため、気合いを入れて小千谷の実家を3時半に出発。4時に到着した時は、すでに路上にまで列が伸びていた。最後尾で椅子を置いて、ウロウロ。朝焼けに柏崎刈羽原発(停止中)の灯りが浮かび上がる。
ブルーシート規制外エリアは、ビニールテープと石できっちりと区画取りされている。なんと約20日前から場所取りが始まっていたらしい。
あんまり早くからそれをやると、規制区画以外も規制されちゃうぞ。
▲ベスビアス特大ワイドスターマイン
夜明け前は海風が心地よかったが、お日様が上るとその直射日光にじりじりと焼かれて一気に汗が出てくる。日傘で日差しを避け、なるべく動かずにやり過ごそうとする。
6時ごろに夜行バスでやってきた友人と合流。お疲れ様です。
トイレを借りにコンビニに行くと、もうすでに行列が凄いことに…。
▲ベスビアス大会中空スターマイン
7時の開場で砂浜へ飛び出す。大抵の方は砂浜最前列か、フラット石畳エリア前列に行くので、カメラ向きの席は少々で遅れても何とかなる。それでも、普通に電車で行くとなかなか場所がないけどね(信越線が根性なくて、開場前に着かないのが悩みである)。
それにしてもここは超大型三脚が多いなぁ。撮る人も脚立の上に立って撮るから、高所恐怖症の人は無理である。
そういえば、スピーカーの配置が変わっていて、少しいい感じになっていた。
もともとミュージックスタマ的なものがないから、音響にこだわる必要がないのよね。そもそも私はミュージックスターマイン推しではないから。
花火は音まで腹で受け取って楽しむものである!
▲ブルボン提供 超ベスビアスワイド海中空スターマイン
今年はプチシリーズ推しで、キャラクターのクマの型物が最初に舞った。その後、海中空花火へ一旦移行し、最後にワイドと海中空の競演という、もうどこをどう撮ったらいいの!!って感じの展開であった。もうあとは魚眼しかないな…。
日差しが服を通り抜けて痛い感じに早々に撤収。恒例のネットカフェお籠りである。
しかし、暑い。駅までにタオルがしっとりである。駅向こうに出てみると、そこにミスド発見! あのふわふわかき氷を今こそ食べるぞ!っとダラダラ汗を流しながら入店すると「発売停止中」とのこと。冷たいものが手に入らないガッカリ感で滝汗と化す。
カレーパン(実はミスドのカレーパンは好き)とガリガリの氷イチゴでクールダウン。1時間ほどまったりするが、なかなか汗が止まらない。
実はこの日の新潟は異様に暑く、県内全域において37度を記録するところ多数であった。それって、微熱じゃん! 普段の体温が低めの私が一番苦しい発熱帯である(逆に38度を超えるとしゃんとする特殊体質)。
▲尺玉100発 1,500メートル一斉打ち上げ。これが全部入るレンズ選定が柏崎には肝要である。でもつい曲導部で位置調整をしてしまうため、100本の曲導を撮り逃すことが多い
ミスドの目と鼻の先のネットカフェに到着。初めての利用なので会員登録からスタート。また新たな会員カードを手に入れてしまった。花火の行く先々のネットカフェを制覇しつつある私である。
禁煙席がすでに満席なのは痛かったが、マッサージいす席に納まる。
昨年12月に愛知県のネットカフェで読んだ漫画の続きをゲットして、マッサージスイッチオン!
昼食もここで食べて(野菜系が全くなくて驚く)、少しウトウトして、ジュースも飲んで味噌汁も飲んで…。結局12冊ぐらい読んだかな(『月刊少女野崎くん』はジワジワ来る)。
覚悟を決めて外に出る。
ふと我が身を見ると、紺色のカットソーに白い模様が…。塩が吹いている~。汗が蒸発して塩が残っている状態である。
▲超ベスビアス海中空V型スターマイン
あれ、向こう側への打ち込み方が変わった? 保安距離問題なのかな…。
駅前はさすがに人通りが多くなってきた。有料となったプログラムをゲットして、海までトコトコと歩く。日は傾いたとはいえ、暑いぜ。
朝場所取りしたところに着いたが、即冷たい飲み物が欲しくなり、買い出しへ。しかし、すでにぬるい飲み物しかなく…。酒処の新潟であるからして、いろんなアルコールも扱っているが、さらに汗をかく要因になるだけなので、あきらめた。
おとなしく日没を待つ。
だんだん人が戻ってきて、目の前が結構人でいっぱいになったころ、やはり立って撮ろうといきなりセット替えする私。座って撮るのも楽だけど、気持ちが立てと言っている。
▲超ベスビアス海空V連打打ちワイドスターマイン
きれいな夕焼けの後、太鼓が始まって、そのフィニッシュにいきなり尺玉7発が上がる。聞いてないよ~! まぁ、一応撮ったけれど。
その後、メッセージ花火が上がって、そして偉い人のあいさつがあって、いよいよ打ち上げ開始。
大玉の雄片貝煙火である。大玉の見せ方がきっちりと分かってらっしゃるので安心して見ていられる。まぁ、越後の煙火店はどこも尺が基本だから、その辺りは手慣れたものであるけれど。
▲ベスビアス特大ワイドスターマイン
港の突堤4本を使って広い会場に右に左にと打ち分ける柏崎の花火は、意外と風の影響を受けて煙が滞留しやすい。日中はもったりとした煙の動きで心配したが、いざ本番となると煙が上方へと引き上げられて、結構なクリアな視界となった。
あれ、コレ、近年まれに見る良コンディションじゃない?
気づいたらテンションあがりまくりである。
まぁ、私はひとりでニヤニヤしているぐらいだが、後方の巨大三脚のお兄さんが何だか雄叫びを上げている。
▲大型ベスビアス海中空スターマイン
最初は律儀に単発花火も撮っていたのだが、次第に撮らなくなってくる。普通のスタマもあんまり食指が動かない。ワイドスタマとか、海空中花火とか、しかもそこにふんだんに尺玉がまぶされていて、その尺の玉も実は進化している。そんなものを正面で見せられると、脇の花火がどうしてもね…。それでもおさかな芯は忘れずに撮ったけれど(実はこの型物芯は結構好きだったりする)。
そんな花火ばっかり見ていると花火の「贅沢病」になってしまうところが悩みどころだ。
▲超ベスビアスワイドスターマイン
玉の複雑さとか色使いとかではもっとすごい煙火店もある。でも生まれてこの方こういう越後の花火を意識しないままに見て育ってきた私には、打ち上げのテンポとかゆったりとした引き先の動きとかが実に精神安定剤なのである。
興奮しつつも、穏やかな心持になるのは何故だろう。
▲日本一の海上三尺玉二発同時打上
楽しいなぁ、花火! おもしろいなぁ、花火! もうそんな小学生の感想みたいになってくる。
▲柏崎市民一同
▲怒涛の尺玉300連発 ハート芯漣菊
▲怒涛の尺玉300連発 続いてスマイル芯(^ー^)
▲怒涛の尺玉300連発 分砲千輪連打
▲怒涛の尺玉300連発 ここで見られてうれしい、大柳火! 一番気合い入ったぜ
花火終了後、柏崎駅で危険な混雑をかいくぐり、信越線→上越線へ。しかし後続の列車が遅れているということで、長岡駅で25分待機。小千谷駅に着いたのが24時であった。
スイカで出ることができて、プチ感動。