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復興には経済活動が必要である

2011-03-26 23:27:00 | 新潟県中越大震災


▲ハクモクレンとクリスマスローズ@神代植物公園

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 地震から2週間、いまだに仙台の花火仲間と連絡が取れていない。今の時代、ケータイの番号とメアドだけ交換して、住所は知らないってことも多いから、無事なエリアなのかどうかすら分からない。一応、死亡者名簿にはその名がないから生きていると信じたい。
 まだメール無理なエリアかな…。

 と、書いていたら、一人と連絡が取れた! もう一人も実家は被害に遭ったらしいという情報。ということは、当人は大丈夫ってことだ。

 中越地震からの復興を目の当たりにしていると、「命さえあれば、何とかなる!」と強い心が持てる。もちろん見かけだけ復興して、まだその実態は苦しいところもあるし、心の復興にはもっと時間がかかるもの。だけど、時は偉大だ。
 時が経てば、前に歩き出すことはできるものである。その1歩は一人ひとりの歩幅が違うようにまちまちだけれど…。


 で、復興に欠かせないのが経済の回復。
 被災地の経済は正直どん底になる。復興ビジネスで非被災地の企業からの進出も著しくなる。気が付けば、「おいしい仕事」は首都圏の業者がかっさらっていったということにもなりかねないのが厳しい事実。
 いやぁ、中越復興時、首都圏の臨時支店&営業所がいくつできたのだろう。田んぼの真ん中に駐機されていた大型クレーンとかは明らかに「狙って」いたよな。
 今回は、ライフラインとか生活基盤とかすべてがっさり持って行かれている被災地が多い。中越より「見た目復興」に時間がかかるのは十分想像できる。
 つまり、非被災地からの支援は長い間続けなければならない。
 ハードルは高い。
 何よりも停電が痛い。工場が商品を作って流通に回さなければ、経済も回らない。今の状態で止まっていると、体力のない下請けが倒れていく。そうすると町の経済力も落ちて、いろんな面に影響が出てくる。
 各地で発生しているイベントの自粛もそうだ。

 イベントをするぐらいなら、その予算(仮に1億としよう)を被災地に寄付せよという声も高い。
 しかしその1億円の寄付は1回限りである。だけど今回の震災は長い間の復興支援が必要となる。1億を1回送っただけで十分だろうか…。
 それよりもイベントごとに寄付を募って、その度に被災地へ送金するという方がはるかに経済的だ。その地で1億分の経済効果が生まれて、さらに余剰分を被災地に息長く送ることができる。
 1億をポンと被災地に寄付すれば、寄付した側の地の経済が沈み込んで、翌年の支援は不可能になるのだ。


 そろそろそのことに気付くころだと思うのだが…。
 どうも役人どもは自分の懐の金ではないので、痛みを感じていないらしい…。
 いっそのこと役人の給料は自治体の収益から%で上下するってしたらどうだろう。そうしたらもっと知恵を絞ると思うんだよね。


 痛みを知った自治体は分かっている。中越地震被災の自治体は、「春の祭り」を行う(縮小含む)。それが経済上必要だと思っているし、それが復興事業となっていること、復興してきた市民の心の拠り所であることを十分理解しているからである


早計じゃない?

2011-03-23 20:23:00 | 花火

▲キクザキイチゲ@神代植物公園
 小千谷では白花も青花も見られる。青花といっても、さわやかな水色って感じだな。

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 昨夜はなかなか寝付けなくて、やっと寝つけた~って思った時に「ファァン、ファァン、ファァン」という独特の大音量で目覚めた。
 緊急地震速報。しかも「ハズレ」の方である。

 もともとこのシステムを信用していないうえに安眠妨害されるとは、実に腹立たしい。



 8月の東京湾大華火が中止らしい。
 一応、震災被災者への配慮でってことだけれど、ほんまかいなって疑いたくなる早手である。
 
 ・3月19日 新作花火コレクション(@秋田県大曲)
 ・4月30日 いせさき芸術花火(@神奈川県伊勢崎市) は「延期」
 ・3月26日 春の花火と千本桜まつり(@東京都足立区舎人)
 ・4月16日 熱海海上花火大会 が中止というのは、時期的にまだ被災地への配慮が必要というのは致し方あるまい。
 また、8月17日開催の松島花火大会(@宮城県松島町)が仮に中止となったとしても、まさに被災地だけに分かる(ほかにも結構中止情報が入ってきている…)。

 だけど、東京の8月の花火が中止するその理由がよく分からない。
 ついでに7月の海の日に開催予定だった横浜国際花火大会(@神奈川県横浜市)の中止もよく分からない。


 日本で最も古い花火大会は、隅田川の花火大会である。
 徳川吉宗治世下の幕府が、飢饉などで亡くなった人の弔いと疫病の悪霊退散のために打ち上げたという。

 長岡の花火も、近代での復活は戦災慰霊のための花火である。毎年最初の尺玉は、長岡空襲で亡くなった1500名のために打ち上げる。
 それに、今や長岡まつりになくてはならない「フェニックス」は、新潟県中越大震災からの復興を祈念して打ち上げられるものである。正式名称は「震災復興祈念花火フェニックス」である。

 片貝まつりでは、その多くが個人スポンサーであるため、非常のプライベートなことで打ち上げられる。毎年、先祖の追善供養で打ち上げる花火は少なくない。

 そもそも花火はこのように慰霊や供養のために打ち上げるものである。
 それを単なるレクリエーション・客寄せパンダに変えてしまったのはごく最近のことだ。

 首都東京最大級の花火としては、被災者を招待し、有料席や現場で集めた募金などからの義捐金をお渡しするぐらいの器量を持ってしかるべきではないかと思うのだが…。



 あとさ、ちょっと余震が起きたぐらいで打ち上げ見直しってのもナシね。
 新潟県中越地震の翌年2005年のおぢや祭りの際は、当日午前中に震度5弱の余震があったけれど、フツーに花火上げたんだからっ!


一足早く花見へ

2011-03-20 23:06:00 | お出かけ

▲桃の花咲く@神代植物公園
 しばらく白い花を中心に上げていきます。

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 神代植物公園へ行ってきた。



 いい加減疲れていたんだよね。それこそ津波のように流れてくる地震情報に。
 地震の被害と聞くと、どうしても新潟県中越地震の時と比べてしまう自分がいる。そしてその時の自分の気持ちとか動揺とかが、どうしてもフラッシュバックしてくる。
 改めてあの時いかに自分が傷ついていたかということに気付く。

 今週末、本当は秋田へ行ってる予定だった。
 もちろん、この地震でその予定は流れた。
 仕事は、地震とその後の停電の影響で、かなりのバタバタ具合。昨日休日出勤15時間であんなに頑張っても、まだ終わったわけではない。今日は別な人間が出て仕事を継続している。
 しないでいい対立も忙しさの中から出てきて、疲れる。人の怒りは、別な人の神経を削いでいく。


 で、せっかくの休みだからどこかへ出かけよう!
 とはいっても、電車もなんだか不安定だし、遠くに行くほど元気ではない(旅とは気力がいるものだ)。
 ならば近場で…と思ったら、私が行きそうなところはどこもお休みモード。博物館や美術館は余震による展示物の破損等が怖いんだろうし、エンタテインメント施設はこのご時世では…って自粛のようだし、それに節電もせねばならない。
 でもさ、昭和記念公園が休園ってどういうことさ~。園内の電気を使う施設を休みすればいいだけじゃないか~。あとはだだっ広い公園なんだからー。
 なまじ公園ブログで花の開花状況が更新されるだけにちょっと「???」な状況である。

 でも東京都の公園は開園中。
 さすがに大温室は地震後に点検のため2日ほど休んだようだが、それももう開放。
 神代植物公園では確実に春の花を楽しめた。


 この連休中、家族連れなどはお出かけがままならずにお困りだったのではないだろうか…。遠出するにもガソリンが不安だし、近場のたとえば動物園も休園だし…。
 だからか、神代植物公園は何となくいつもより人出が多かったような…。芝生で寝っころがっているだけでも癒されるよね。


 私も桜がはらはらと散りゆく様を見ながら、おにぎりをほおばっていた。もう寒桜は桜吹雪なんだよ。
 寒桜といっても、ソメイヨシノに見た目が近い大寒桜は、すっかり花見をしているようなものである。


 ベランダのアネモネが咲きました



アクション1

2011-03-18 22:23:00 | 雑事つれづれ
 都庁で、品種限定で緊急援助物資を受け付けてくれることが分かった(都民限定)。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/03/20l3hd00.htm
受付物資(未使用品)
●赤ちゃん用品(熱さまシート、紙おむつ、おしり拭き、ベビーローション、ベビーオイル 等)
●高齢者用品(大人用紙おむつ、介護用ウェットシート、介護食用とろみ剤 等)
●生活用品(コンタクトケア用品(洗浄液)、コンタクトケア用品(コンタクトケース)、使い捨てカイロ、生理用品、紙コップ、サランラップ 等)
●飲料水


 
 個人での被災地への物資送付は、現地の負担(受け取り→物品確認→リスト作成→分配場所決定→配送→避難所→被災者へ)を増やすばかりである。こちらでとりまとめて送るのが鉄則である。
 企業のように大量に物資を送ることはできないけれど、うちにあるものを送りたいという方はこういうものを利用するといい。


 さっそく昼休みにコンタクトの洗浄液の買い置きと、溜まってしまった未使用のコンタクトケースを持って都庁に行ってきた。
 今日は新聞記事にもなっていたので、目の前を紙おむつを持った若いママ友軍団が歩いている。持っているオムツはみなまちまちなので、きっと家から一つ二つと買い置きを持ってきたんだろうなぁって思った。
 わざわざこのために買いに走ることなく、少量でも気兼ねなく持ち込めるこのシステムは頼りになる。もっともそれだけ川上(都の施設)で仕分けとか検品とかがされるのだろうけれど…。

 ほかにもボランティア団体やNPO、または個別の組織で物資を募集しているところがある。
 代議士などの事務所は「えーっと…」って思ってしまうけれど、自治体などなら安心だろう。大抵の所では持込み人の名前と連絡先をて提出させるから、信頼あるところに寄付するといい。
 ちなみに小千谷市の青年会議所でも集めている。「おぢやからの恩返し」である。
 実家に災害支援で配られた毛布が、まだいくつかあるんじゃないかなぁ…。

 もっとも、これは今だけの措置。
 これから先は義捐金の方が被災者のためになる。さまざまな窓口があるから、そちらもよろしくお願いします。




 地震対応で仕事がバタバタしているところに、パートナーが「計画停電で納品間に合いそうにありましぇーん」との叫び。「修羅場」がさらに「血みどろの修羅場」と化す。
 明日は出社と相成った。

 まぁ、秋田に行く予定はすっかりキャンセルだからいいんだけれどね…。

 とりあえず、弁当ネタは仕込んだ。


素人のボランティアはまだいりません

2011-03-16 22:03:00 | 新潟県中越大震災
 今朝のA新聞の投書欄に、ボランティアに駆けつけたいのにどうやったら参加できるのかわからないというのがあった。でもね、その投書にこう書いてあったのでため息が出た。
 
 「寝泊まりする場所と多少の食糧があれば…」

 敢えて厳しいことをいう。そういう人は来ないでください! 迷惑です!



 今回の地震の避難場所を見れば、わかるのではないのかな。暖房も食料も十分でない。そんなところに、現地で自炊する気概のない人がやってこられては迷惑なのだ。


 7年前の新潟県中越地震の時もそういう「半端者」がたくさんやってきた。はっきり言って困った事態になった。現地では市役所スタッフも誰もかもが被災者。ボランティアの采配をできるものがいない。
 その結果現れたがの「ボランティアの御用聞き」。何かお手伝いできることありませんか~って、ヒョロってやってこられたって、人見知りな田舎の人は困ってしまう。


 もうちょっとしたら、ボランティアセンター(ボラセン)などができるから、そういう体制になった段階で行ってほしい。
 仙台市ではボランティアの募集を開始した。
 http://www.shakyo-sendai.or.jp/
 これだって、「食う寝るところは自前で用意せよ」となっている。



 新聞でもそろそろボランティア参加のノウハウを記事にしてほしいものである。
 今の段階では、警察や自衛隊、復旧ノウハウを持ったガス職員や電気職員などの「プロ」だけが必要とされる。中には、それらの能力を備えたアマチュアのボランティア団体もある。彼らは、ちゃんと自炊できる道具を持って、寝袋持参でやってくる。そして重機を扱える免許を持っていたりする。もう半ばプロフェッショナル。
 今回も速攻活動を始めている

 新潟県中越地震の際、11月末のもう雪が降ってもおかしくない頃にそういう人たちは駐車場にテントを張ったり、パチンコ屋の駐車場で寝袋にくるまって寝ていたりしていた(暖房ナシ)。
 そういう人たちは、自分で効果的に動けるから大歓迎である。
 
 こういう人たち以外は行ってもまだ邪魔になるだけである。


 だから、素人はもうちょっと落ち着いてからボランティアに参加してください。



 それにしても、先日の雪おろしに命綱義務をとか、こういうことを言い出す人はなぜか静岡県人。現実分析能力のない夢想家が多いのだろうか…。
 というか、まずは昨日の震度6強の所に後片付けに行きなさい。



 このほかもメモメモ(新潟県中越地震の時に気付いたこと)
●災害支援物資は、個人では送らない。勝手に行政に送らない
 →現地で仕分けする人がいません。そんな余裕はありません。そして役所から先に配達するすべがなく、化石化します
●テレビが普通に戻ったって、バラエティをやっていたって文句を言わない
 →子供たちが娯楽に飢えています。彼らの「笑顔の素」を奪わないでください。子供たちの笑顔は、被災者みんなの「元気の素」になります。ホントはプロ野球もサッカーもやってほしいのだよ
●被災地見学はもってのほか
 →まだ、危険な箇所がたくさんあります。そんな人非人は馬に蹴られて死んでしまえ
●子供対象のボランティアもお願いします
 →避難所の子供たちはストレスが溜まっています。被災した大人は手いっぱいで、子供の中でも年長者が「大人の振る舞い」を要求されます。家のようにかんしゃくを起こすこともはばかられます(子供だって気を使うんです)。子供相手のボランティアは意外と少ないのです。
●ボランティアは息長くお願いします
 →2カ月もするとボランティアがいなくなってしまって、子供たちが寂しい思いをします。1年に1回でもいい、その後も現地を訪れて「つながって」いられる人は大歓迎です。 
●余裕のある方は、義捐金をお願いします
 →正直、これが一番ありがたい。家を建てられるほど義捐金が配布されるわけではありません。でも失った日用品を買うことができます。国からのお金は、いろいろと制限があって使いにくいのです。
●一番ありがたいことは、忘れないこと
 →忘れられていない、見捨てられていないということは、一番の力です。もし可能なら、復興したかの地を訪れてください。