▲オープニング花火
▲オープニング花火
「大曲の花火冬の章」は以前は「新作花火コレクション」という名称で、大仙市のスキー場で3月に開催されていた、若手の花火師による競技大会である。一昨年がフィナーレとなり、昨年から夏の花火会場で行われることになった。だが、昨年はコロナ拡大期に当たり、開催されなかった。
つまり、今年がこの会場での初開催となる。花火師憧れの「大曲の花火」打ち上げ会場で若手の花火が打ち上げられるのだ。
※夏の「大曲の花火」は、日本煙火協会が各地の競技花火等の結果を参考に、全国から選抜された28社で競われる花火の競技大会
会場を移したのを機に、レギュレーションも変更された。夏の競技とは異なり
①10号芯入割物の部:三重芯以上花火
②新作花火の部:4 号玉と 5 号玉で構成した創造性の高い花火 と設定された。
この①②それぞれに審査され、入賞者が決定する。
※各玉の直径 4号玉=約12センチ、上空開発時直径約160m、
5号玉=約15センチ、上空開発時直径約190m
10号玉=約30センチ、上空開発時直径約330m
(都内ではほぼないサイズ)
オープニング花火が終われば、競技部門のスタートである。
まずは審査の基準となる標準審査玉が打ち上げられる。今年は大仙市も例年より多い大雪だったが、何とか除雪が間に合って打ち上げ筒が設置された。
よく見ると、一般観覧席の後ろに残雪が見えるかな。
◎標準審査玉:小松煙火工業(秋田県)
▲芯入割物の部:昇曲付三重芯変化菊
▲新作花火の部:煌雪花
◆華松煙火 上條僚士(長野県)
▲芯入割物の部:昇曲導付四重芯細波菊
▲新作花火の部:淡雪菊
◆小松煙火工業 伊藤航也(秋田県)
先ほどの標準審査玉とは別に、花火師の作品も上がる
▲芯入割物の部:昇銀竜四重芯変化菊
▲新作花火の部:雪桜
標準審査玉からここまで新作が「雪」かぶり。この後にも出てくるんだけど、従来の会場がスキー場で、雪上花火だったのも影響しているのかな。
◆ワキノアートファクトリー 相田英寿(福岡県)
▲芯入割物の部:昇り曲導付三重芯変化菊
▲新作花火の部:春夏秋冬
◆大久保煙火製造所 大久保竜太(秋田県)
▲芯入割物の部:昇朴付三重芯変化菊
▲新作花火の部:線香花火
◆マルゴー 齊木啓介(山梨県)
▲芯入割物の部:昇り曲付四重芯群青之先閃の調べ
▲新作花火の部:ミューズの瞳
◆響屋大曲煙火 齋藤健太郎(秋田県)
▲芯入割物の部:昇曲導付五重芯変化菊 ←現状、割物最高難度
▲新作花火の部:雪ドレスのティアラ
▲インターバル花火
◆北日本花火興業 今野貴文(秋田県)
▲芯入割物の部:【優勝】昇曲導付三重芯変化菊
▲新作花火の部:【優秀賞】蓮の花に鎮座する千手観音
◆丸玉屋小勝煙火店 小勝康平(東京都)
▲芯入割物の部:【優秀賞】昇曲導付四重芯変化菊
▲新作花火の部:氷彩花
◆オリエンタル火工 柳沢和彦(埼玉県)
▲芯入割物の部:昇り朴付三重芯変化菊
▲新作花火の部:ヒガンバナ
◆三遠煙火 小口浩史(静岡県)
▲芯入割物の部:昇曲付四重芯変化菊
▲新作花火の部:光芒~天使の梯子~
◆イケブン 上田昇弘(静岡県)
▲芯入割物の部:昇曲付四重芯変化菊
▲新作花火の部:雪の結晶・冬風に舞うむつの花
◆㈱和火屋 久米川和行(秋田県)
▲芯入割物の部:昇天銀龍四重芯変化菊
▲新作花火の部:花火美術館~ピカソが描いた青の時代~
▲インターバル花火
◆菊屋小幡花火店 小幡知明(群馬県)
▲芯入割物の部:【優秀賞】昇曲付三重芯菊先銀光露
▲新作花火の部:【優秀賞】紡ぐ花 江戸時代から続く暗い炭火を用いた花火
◆㈱山埼煙火製造所 山崎智弘(茨城県)※埼は正しくは立+可
▲芯入割物の部:【準優勝】昇曲導付三重芯青ピンク交互牡丹先白点滅
▲新作花火の部:紫翠の花滝
◆ホソヤエンタープライズ 細谷一寿(東京都)
▲芯入割物の部:点滅分砲付四重芯菊先紅緑銀乱
▲新作花火の部:光明の華々
※黄色の線は、パラシュートで吊られた花火がゆっくり落ちてきた線
◆【最優秀賞】伊那火工堀内煙火店 柴田武晴(長野県)【花火鑑賞士賞】
▲芯入割物の部:【優秀賞】点滅分砲付四重芯菊先紅緑銀乱
▲新作花火の部:【優勝】点滅七変化
◆芳賀火工 石村佳恵(宮城県) 女性花火師さんです
▲芯入割物の部:昇曲導付三重芯変化スパンコール
▲新作花火の部:夢の競演‼ 竿燈まつり・七夕まつり
左側は仙台の七夕祭り、右側が竿灯まつりを表している
◆加藤煙火㈱ 加藤克典(愛知県)
▲芯入割物の部:点滅花火2.0
▲新作花火の部:【準優勝】点滅花火2.0
芯入割物と同じ星(花火の部品)を使って構成しているのでタイトルが同じに
▲フィナーレ花火「忘れない~未来へつなぐ希望の光~」
久々に大曲で見た競技花火、さすがの作品をたくさん見られてよかった。
それにしても、前週の高崎HANABIコンクール、日本煙火協会青年部作品発表会に続いた、この新作花火コレクション、今年の3月は煙分過多過ぎじゃありませんかね(うれしい)