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ヒガンバナ咲く秩父へ

2013-09-28 21:38:00 | 

▲札所3番 常泉寺。夏、アジサイに囲まれる観音堂は、秋、彼岸花が彩る

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 ヒガンバナを撮りに秩父に向かう。
 とはいえ、朝一番列車で行くつもりが寝過ごしたので、予定より1時間以上後の電車で向かう。
 ウチから秩父に行く安いコースは4回も乗り換える少々複雑なコース。秩父に向かう西武池袋線は結構混雑している。そのほとんどは「高麗」で下りていった。あ、大多数は巾着田なのね。


 実はヒガンバナは新潟在住時にはあまり見たことがない。ウチの周りは区画整理された田んぼばかりだからなのかもしれない。棚田も区画整理されているしね。

 山口百恵の歌「曼珠沙華」は知っているのだけれどね(年代バレバレ)

 巾着田の圧倒的な密集花よりも、関西や九州に多くみられる田んぼの畔の彼岸花にどこか憧れを持っていたのは事実である。それが、ふとしたことから横瀬の方の棚田でもそんな彼岸花が見られるということを知る。それも埼玉県最大級の棚田でということである。
 だけど、旅行業界の隅っこにいる私もそんなことを知らないし、知名度もまだそれほどないらしい。ただ、そこに写っていた画像がとっても良くて、とりあえず行ってみるべと思った次第である。
 だけど、秩父である。
 それだけで行くのはもったいないということで、札所1番から9番を武甲山に向かって歩き遍路の真似事をしてみたりする。納経とかはしないので、なんちゃって歩き遍路である。
 しかも山中の2番は除いているし、8番もこの時期は面白くないで(おすすめは11月中旬以降よ)行かないにしよおっと始めから決めていた。

 9時のバスに乗っていたのは述べ5名。一番最後まで乗っていたのは私であった。
 ものの本には、1番札所まで行くバスは少ないから要注意とあるが、実はひとつ前のバス停までなら結構(田舎にしては)出ている。
 ということでまずは1番札所へ。
 
 実は今日、「秩父札所めぐりウルトラマラソン」が行われていた
 http://chichibufudasyo-ultramarathon.com/course.php

 マラソンの人がいたら混んでて嫌だなぁって思っていたら、1番の辺りの通過予定時刻は朝の6:45頃だったらしい。いったい、ランナーはいつから走り出しているのだ!(今よく見たら、スタート5:30だって…)

 2番はパスして、3番に向かう。
 3番は赤い花に覆われていた。ヒガンバナだ。
 秩父はヒガンバナが多いのね。意図的に庭に植えているようだし、休耕田や果樹の下草にも使われているようだ。札所でもいくつか咲いていたが、ここはなかなか雰囲気が良かった。もともとアジサイでも有名な寺であるので、花の寺なんだろう。

 そこから4番へは江戸巡礼古道をたどる。歩行者専用橋にはお遍路さんのシルエットが描き出されていた。




▲石仏の多い札所4番 金昌寺。一列に並んだ石仏を見て、EXILEゐえZOOが思い浮かび、ここから先ずっと「Choo Choo TRAIN」がヘビロテ(笑)

 4番は大きな草鞋とカワイイにゃんこがお出迎え。
 石仏の多い寺で、なかなかユニークなものも少なくない。ここで昼近くになり、持参のおにぎりを頬張る。

 5番に向かう途中、武甲山がドン!と正面に出る。山の中腹から白い煙が立つのが見えた。


▲寺坂棚田 秩父の雄、武甲山が対面にそびえたつ

 5番から6番に向かう途中に棚田があるはず。そんなことをボーっと思いながら歩いていたら、小さな看板を見つけた。下から上がるのは実に地味な入口であった。坂道を上がっていくと、彼岸花に彩られた棚田が登場。
 寺坂の棚田である。


▲寺坂棚田 中央右にそびえたつのがセメントプラント

 説明文には埼玉県最大級の棚田とある。ただ、耕作放置が進んで荒れていたのを平成13年から復活させていって、今は往時の8割まで復興しているという。
 半分ぐらいは稲刈りが済んでいるようだ。刈り取った稲は、田んぼに組まれた「はさ」にかけられ天日干し。そもそも稲刈りそのものも機械ではなく人力作業であった。


▲寺坂棚田 EOS60Dのバリアングルで思いっきり下からなめてみる
 
 明日、ここで彼岸花まつりが行われる。
 http://www.yokoze.org/2013/09/5707/

 イベントの前日だから、それともやはり知名度が劣るのか、ここを訪れている人は圧倒的に少ない。この日はカメラマンばかりが棚田に点在するような状況であった。


▲寺坂棚田 まだ左翼の棚田は稲刈り前。奥手なのかな


▲寺坂棚田 黄金色と朱色はなんかめでたい



 棚田を後にして6番7番に向かう。
 朝こそ寒いほどだったが、お日様を受けて歩いていると結構暑く感じ、体力が奪われていく。結構疲れてきて、お茶では体が満足しない。道端の自販機の冷たい飲み物がありがたい。


▲札所6番 朴雲寺。ここに納められている仏様は、かつて武甲山の山頂に安置してあったものだという。石灰岩採掘が始まって別の寺に移されたのを、札所再編を機にこちらに移って来たそうだ。実は、11月23日に同じ境内に安置されているお稲荷様の祭りで花火が上がるらしい。…気になる。



 9番に到着したのは15時過ぎであった。

 まぁ、お仕事先の歩き遍路のツアーでも1番から7番まで1回だから、ちょっと余計に歩いた気分である。




 横瀬駅から電車に乗って帰途に着く。各駅停車はさすがに空いているがなにせ単線西武秩父線。対抗列車がすれ違いポイントで結構遅れていて、こちらには何の落ち度もないのにダイヤが遅れていく。停車時間が長く段々ウトウト。
 目が覚めたのは高麗で巾着田帰りの観光客が大量乗車して来たときである。

 結局代や遅れは最後まで続き、飯能で乗り継ぐはずの電車は既に行った後であった。次の電車もすぐ発車するとかで、あわてて乗り換え。
 そして、走り出して電車の中で定期入れがないことに気付く。PASMO定期券だったのでちょっとショックだった。多分乗り換え時だろうと見当をつけて、とりあえずいちばん近い駅で駅員を通じて飯能駅に問い合わせ。この時点でまだ届出がないとのことで、とりあえず西武線の最終下車駅国分寺まで行ってみる。ここでも遺失物チェックをしてもらうが、まだ届けは出ていないという。私の乗っていた電車は回送されたというと、車庫に入ったのなら明日の朝まで待ってみるのも手かもという駅員の言葉を信じていったん家に帰ることとした。
 仮に明日見つかったとしても飯能まで行くのは面倒くさいなぁって思っていたら、家の電話がピカピカしている。なんと全然違う駅から取得物の案内が来ていた。しかもやけに近い駅。そこならバスで行けるということで、ホッとした夜である。
 
 なんちゃって遍路でも一応観音様のご加護があったということだね。



▲武甲山は石灰岩の山。セメントの材料として今も山半分が採掘され続けている。今回、初めて発破の瞬間を見た。5キロ位離れていたので、だいぶ経ってから音が追いかけてきた


▲武甲山とセメントプラント。消費される山と消費する企業



 なお、本日の歩数は25724歩 約18キロであった

花火写真展示会のお知らせ

2013-09-27 18:00:00 | 花火
【お知らせ】
★9月下旬までトップに置いておきます★

 このたび、花火の駅(新潟県長岡市)で花火写真の展示会を行なうことになりました。ネットで公開するのとプリントするのとでは色調整なども異なり苦労しましたが、足をお運びいただければ幸いです。


カメラ女子3人展

期間:9月5日~9月29日
会場:花火の駅 長岡花火ワールド悠
   http://www.nct9.ne.jp/hanabinoeki/
住所:新潟県長岡市中沢3-525-7
電話:0258-34-8731
開館日・時刻:木曜日~日曜日と祝日
         10:00~16:00(昼休みあり)
アクセス:長岡駅東口より越後交通バス「悠久山」方面行き
      「中沢1丁目」下車徒歩5分
       関越道長岡ICから約18分
      ※住宅街にあり駐車場が少ないのでご配慮ください

      <script type="'text/javascript'" charset="'UTF-8'" src="'http://map.yahooapis.jp/MapsService/embedmap/V2/?cond=compress%3A08osje1v28lsjW02g6fvsu0E%3Blabels%3A%E9%95%B7%E5%B2%A1IC%2C%E6%96%B0%E6%BD%9F%E7%9C%8C%E9%95%B7%E5%B2%A1%E5%B8%82%E4%B8%AD%E6%B2%A2%EF%BC%94%E4%B8%81%E7%9B%AE%3Bfit%3Atrue%3Btraffic%3Acar%3Bwalkspd%3A5%3Bws%3A3%3Bptn%3Ase%2Cex%2Cal%2Chb%2Clb%2Csr%3Bs%3A0%3Bstart%3A1%3Btype%3A1%3Bdate%3A201308261552%3BisExtend%3Atrue%3Bno%3A1%3B&zoom=20&bbox=138.87073024278337%2C37.44044779398258%2C138.87276335721665%2C37.441740471541806&lat=37.439807228923385&lon=138.854087544538&pluginid=cr&z=14&mode=map&active=true&layer=cr&home=on&hlat=37.4436023&hlon=138.83120035000002&pointer=off&pan=off&ei=utf8&v=3&datum=wgs&width=480&height=360&device=pc&isleft='"></script>

 「女子」というには少々トウが立っておりますが、1名だけ真・女子がおりますゆえお許しくださいm(_ _)m なお、私は9月8日には会場にお邪魔している予定です。真・女子もこの日に来るかもしれません。
 片貝まつりのついでにぜひお立ち寄りください※片貝まつり当日は開館していませんのでご注意を



フラフラしたのは血を抜いたからではなく…

2013-09-20 22:36:00 | 雑事つれづれ

▲KITTEからの東京駅

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 半休をとって「やぼ用」をしに有楽町へ。
 その後、同じビルにある献血ルームへ。時間があるので初めて成分献血をしてみる。


 初めてだからいろいろ知った訳だが、成分献血の前には脂っこい食事はNGらしい(昼、唐揚げ定食だった;;)。とりあえず、事前検査の血液を遠心分離器にかけて血しょうに油が出ていないことを確認したうえで、心電図検査(40歳以上なんだって)。
 ここで、年に1回の検診で使われる心電図がえらく古い型(カポカポ吸盤をくっつけるタイプ)であることを知る。

 全血に比べて時間がかかるが、体への負担は少ないという成分献血。いったん抜いた血液から血しょうのみを抽出し、それ以外を体に戻すという。体に戻ってくるときにチクッと痛みがあるのはどうしてなのかな? 大相撲を見い見い、『三国志』を再読しつつ終了。その間、隣の隣で献血中に貧血という騒動が発生。私は腕に刺さっている針を凝視しても全然平気なんだけれどね(ただし、他人の血はきっとダメだ)。


 
▲大柳火と普通の花火をセットで上げられると困るの例①@片貝まつり奉納煙火


 成分献血とはいえ、400ml抜かれているので運動はしない、重い荷物は持たない等々の注意を受け、ハーゲンダッツアイスを食べながら休養。有楽町の献血ルームはこのアイスオプションがあるからちょっとうれしい。もちろん、ほかの献血ルームのようにソフトドリンクは飲み放題だし、お菓子は食べ放題。窓の外には有楽町駅が丸見えだから、鉄分の濃い人はここで血を抜くといいよ(笑)。



▲大柳火と普通の花火をセットで上げられると困るの例②@片貝まつり奉納煙火


 せっかく有楽町まで来たので、マロニエゲートで来年のスケジュール帳を調達。おまけでくまもんシールが付いてきた。ふと見ると東京駅周辺のビルが結構近かったので、つい東京駅まで歩いてしまった。 
 駅前の旧東京中央郵便局「KITTE」を一巡り。展望の良い屋上に上がる。ここ、東京駅がよく見えるのよね。奥のタマネギの向こうにはスカイツリーも見える。
 最近、上越新幹線に乗るときになんか視線感じるわ~って思うのだけど、それはこの屋上から大勢が東京駅を見ているからに他ならない。なので、今度は逆の立場に。十六夜もキレイだ。
 そして、こんなところで花火関係Iさんとバッタリ。


▲「日本の祭り」の奉納花火は尺玉2段打ち。金銀千輪。油断していたら新玉だった。@片貝まつり奉納煙火

カメラ女子3人展へ行ってきた

2013-09-15 21:29:00 | 新潟ネタ
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▲片貝花火のデジブック。2日分の花火と、昼行事を説明付きで(30日間限定公開)

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 片貝まつりの前日、花火の駅での「カメラ女子三人展」を見てきた。



▲展示の様子。各人8点ずつ合計24点の展示です。
 上の写真には甥っ子姪っ子もチラリズム。


 朝10時、実家の母と弟の嫁と姪っ子甥っ子を連れて賑やかに到着。
 母や嫁にはカメラのプレビューでしか見せたことがなかったので、こういう少し大きなプリントで見てもらおうと思ったためである。しかし、そこにはヤンチャな4歳児の甥っ子と2歳児の姪っ子が付いてくる。2歳児はともかく4歳児はじっとしてくれない。結局子守を場所を変えて行なったようなものであった(笑)。

 お二人様ご来館。うち一人はカメラマンの会でお会いしたことのある方。ウチの子供たちが帰ったのと入れ違いで子連れでいらっしゃった。
 午後にはほかの「カメラ女子」2人が来るというので、一旦お昼に退館する。

 駅前に行ってみたら、アオーレで山古志フェアが開催されていた。高そうな錦鯉や角突き牛が来ていた。そして、なんとアオーレで角突きのデモンストレーションが行われるという。

 えぇー!

 足下アスファルトでっせー。牛の爪が傷つきまっせ~。

 って心配していたら、鼻の綱を付けたままの取り組みだという(つなっこ)。
 角突き牛は1トンを超える巨体だが、弱点は鼻の孔。ここを押さえられると痛くてたまらずおとなしくなる。だから普段はここにひもを通して、角突きの直前まで付けておく。角突きが始まった瞬間に、その紐を押さえる綱を外して投げ上げるのも、越後の角突きの様式美である。
 つまり、その綱が付いていると、牛は100%全力で戦うことはないものらしい。

 さらに。角突き場がコーンで囲んだだけ。昔は人垣の中央で行われていたという。今回はその再現とのこと。
 まぁ、それもこれも牛の鼻に綱が付いているからできることだけれどね。

 そして、いつの間にか山古志の角突きにもかっこいい法被ができていた。

▲肩口から袖にかけて「山古志」とデザインされている
 山古志の角突きは写真でしか見たことがないのだが、Tシャツなのが残念な感じだった。小千谷・東山の角突きは、紺染めの法被で揃ってカッコいいがんに、何でお隣の山古志は安っぽいTシャツなんだろっかねぇって思っていたら、なんだ、こんなかっこいいの作ったんだ。


 ということで、角突きデモンストレーション開始である。

▲両牛とも、鼻に綱を付けたまま頭を突き合わせる。最初は慣れない場所だし鼻に綱が付いているしって恐る恐る頭を突けているようだったが、だんだん力強い押し合いに変わってきた。



 ということで、花火の駅に戻る。
 つい角突きにのめり込んで遅刻してしまったが、すでに花火女子2名は到着済み。花火話で盛り上がった。
 長岡花火の写真コンクールにその一人が入賞されていたのだが、なんと作品と撮影者がテレンコになるという大失態を長岡市が犯していた(現在は直っている)。それにしても遠花火ばっかしだねぇという感想はみな同じ。


 そんなところにやってきたのが阿部煙火工業の息子さん。
 アメリカからのゲストを連れてこられた。この人が「趣味で」花火を作っている人。
 「趣味~!?」って一同が驚く。ノットビジネスって言っていたもんね、この人。お仕事は不動産関係らしい。
 でね、話を聞いていくと、尺玉は作るわ、二尺玉も作っちゃうわ、八重芯も作るわって、なんだか「趣味」の範疇を越えているのだよね、話が。さらに日本では大抵おばちゃんが地道に作業する玉皮張りも、なんと友達が「自動玉皮巻きつけマシーン」を作ってくれたと言って動画を見せてくれた。いかにも機械いじりが好きな人が作りそうなマシーンだったが、それ、日本で売り出したら商売になりますがな(笑)。

 ほかにもいろいろ話を聞いたが(主に周りが)、つくづく自分の英語力の衰えを感じる瞬間であった。いや、元々英語力なんてほとんどないんだけれどさ、やはり聞き取る日常がないと全然頭に入ってこないね。



 東京オリンピックが決まったことだし、ス●ードラーニングでも始めようかしら…。

有休とって片貝花火

2013-09-11 22:19:00 | 花火

▲10日午後10時打ち上げ 世界一 正四尺玉(横山さん風に)「昇天銀竜黄金千輪二段咲き」@片貝まつり奉納煙火。左端の1本残った杉も切ってしまいたい~。

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 週末に実家に帰り、カメラ女子3人展の状況伺いをしてきた。こちらもいろいろ面白い話があるがまた別の機会に…。

 そして月曜日、9月9日は片貝まつりの奉納煙火初日である。
 さすがに平日開催だからあんまり急がんでもいいだろうと思いつつ、9時前には浅原神社に向かう。新聞には当日桟敷は13時発売と書いてあるが、過去に9時に売り出されたことも知っているので、ついつい。案の定、10時に第1弾の売り上げとなった(以後2、3回に分けて売り出されたみたい)
 さて、昼寝でもしに実家に帰るか~って1,000円桟敷の入り口前を見たら、こちらも結構並んでいた。明日はもうちょっと早く来た方がいいかなぁ…。



▲初っ端から時間差色変化で驚かせられた(新玉)(9日)


 実家でたっぷり昼寝の二度寝をし、暗くなりつつあるころに花火会場に戻る。
 何せ今日は平日、片貝んしょはともかく普通の新潟県民は通常運転である。仕事が終えてからやってくる。だから出足が遅くても焦る必要はない。
 そういえば朝、当日桟敷を買う列に並んでいる際、右の方は名古屋から、左は方は東京からのビジターであった。こんな日に桟敷に並ぶなんてもう数寄者しかありえない(笑)
 夕方のイオンからのシャトルバスも余裕ある乗車だった(すかすか)。



▲尺玉2段打ち。大柳火の先に方向変化が付いたもの(新玉)(9日)

 当日桟敷を買ったものの、桟敷の席に納まるつもりのない私。でも全く関係ないところで三脚を立てたら怒られるかも~って思って(実際、知人が確認したら通路とかで三脚を立てないでほしいと言われた)、当日桟敷のすぐ横にこっそりと立てる。前方は視界良好であったが、後で気づいたら真上に提灯の架線がバッチリ。
 ということで、9日の分はよく見てもよく見なくても架線が写っているのであしからず。


▲知人のO様奉納尺玉3発同時打ち。椰子芯彩色千輪×3(9日)

 片貝って、のんびり打ち上げで、長丁場だし、私もほぼ毎年来れてしまう(もちろん仕事の段取りは切ってくるのだが)ので、もろもろあんまりガツガツ撮らないのだよね。
 しかも本日は写真作品にもならない致命的な場所選定ミスをしてしまっているわけだから、もうギアはローなのである。
 そんなギアが激しく回転するのは虫との格闘時。


▲先掛け付三尺玉(9日)

 丸々太ったバッタ&カマキリ&コオロギが縦横無尽と飛び回る。もともとここは彼らの住まい。人間様が勝手に草を刈って桟敷を立ててしまっているのだから仕方ない。だが、さすがにでこにムカデの子供(子供だと信じたい)が落ちてきたときは危うく嬌声を上げかけた。最初はアー水が落ちてきたのかと思ったのだが(冷たかったので)それがデコで動いたから虫と判明。さっと手で払った。

 それでおしまいのつもりだったのに…。
 夜、家に着いてから荷解きをしたら、首に巻いていたタオルの中にしっかり入っていたよ(>Д<;)。多足類はダメだよ~


▲おなじみ「ニャンターマイン」動物病院さん奉納。※2枚合成(9日)今年はついにニャン芯大柳火も登場(笑)

 打ち上げ開始後、最初の方でいきなり時間差色変化の尺玉が上がった。昨年まではなかった玉だ。
 変わらないようでいて最近の片貝は少しずつ新玉を取り込んでいる。昨年のような大柳火にキラキラをまぶしたのはなかったと思うが、今年の新玉は来年も見たい代物ばかりであった。三重芯もあったし(翌日は4重芯もあった)。もちろん、従来の大柳火や錦冠、錦菊も健在である。この3つに関しては、どれも整然としていて美しい。飽きるほど見ているが、美しいものは美しいのだ。 


▲大好き!大好物!大柳火(9日)。とにかく盆がでかく、フレームアウトしてしまう

 新潟の花火を見ているとつい見落としがちだけれど、重要な点がある。
 それは尺玉がきちんと尺玉の位置に上がること。競技花火大会などを見ていると、同じ尺玉での競技のはずなのに打ち上げ位置が結構まちまちになることを見る。だけど新潟の煙火店はその辺りはまずぶれることはない。私はそれが当たり前だと思っていたが、最近全国の花火を見るにあたり、必ずしも当たり前ではないことに気付いた。
 そうやって打ち上げの安定があるからこそ、一旦フレーミングを決めるとほとんどファインダーをのぞくことなく、裸眼で花火を楽しめる、それが新潟の花火である。
 尺がデフォルトの片貝を見ていると、その事実を厳然と気づかされる。



▲9日夜10時 世界一 正四尺玉「昇天銀竜黄金すだれ小割浮模様」 当日、祝東京オリンピックと文言が追加され、真に受けたニッポーもそう記事にしたけれど、玉自体は例年と同じだってことを知っている(笑) ※この画像のみあまりにあまりだったのでざっくりレタッチ済み

 さて、今年の片貝はいいことばかりではなかった。
 著名人の奉納が無くなってしまっている。ここ何年か昼花火スターマインを奉納してきた朝ドラ女優がそれを止めてしまったようだ。もう「おにいちゃんのハナビ」のプロモもしなくていいし…。
 唯一なのが大相撲の豊真将による奉納花火。まぁ、これも直後に錣山講演会が奉納する三尺玉があってこそだろうなぁとは思うのだが…。

 そして今更気づいた番外。以前って尺玉3発からじゃなかったかなって思っていたら、2発からだったのね。



▲大柳火方向変化の別色バージョン。会社のクライアント様奉納(10日)2日とも同じ玉だったが、新玉だってことを多分担当者は知らないんだろうなぁ~

 翌日、始発バスで片貝入り。1,000円桟敷に並ぶ。前には5組ぐらいかな。とりあえず最後列には入れそうだと分かって一安心。
 こちらも13時入場予定が11時に早めていただいた。まぁ、行列を作っていた相撲場は12時から奉納相撲があるからそうだろうね~。
 そして、いつの間にかこの桟敷席は、最後列に三脚用のスペースが区切られるようになったらしい。そして入場時の奉納金のほかに、三脚用の奉納金も納めねばならなくなっていた。
 (ちなみにこの奉納金はその場で賽銭箱に納められるというものである)

 前日は暗くなってからもこの桟敷入場希望者が列を成していたという。狭くてもいいからここで見たいという人も少なくない。しかし中には広々と寝転んでみていたものもいたということで、2日目はきっちりと一人あたりの区分が決められていた。
 目の前の女の子4人グループは160センチ四方のスペース。身長163センチの子が横になって定規の代わりになっているのもおかしい。そして、社務のおじいちゃんが、そこはもっと畳んでってかなり厳密に指導していく徹底ぶり。
 三脚組もサイズが決められているのだが、基本一列なのでそれど程うるさくない。

 実際一旦会場を離れて夜に戻ってきてみれば、実に整然と観客がきっちりみっちりと詰められていた。
 

▲芯入大柳火(新玉)。明るい芯が入った大柳火も撮り方に迷う。くぅ~!

 比較的早い順だったので自分では良席と思うところに陣取ったが、いざ花火が上がって見るとそうは問屋が卸さなかった。
 幅が広い花火、すなわち大柳火が微妙に左端の1本杉に引っかかってしまう。いや、微妙という表現は私の悔し紛れの言葉である。
 
 まぁ、見ていただければわかるが、左下に黒いこんもりとしたものがその1本杉である。ちょっと前までは3本も木が並んでいたからまだましなのだよっていう声も聞こえてくる。



▲10日夜8時30分打上 日本一正三尺玉 ちょっと重たかったか、上がり切らなかった感じ

 今年も2日とも雨の心配もなく良好な花火であった。風は適度に吹き、煙の多くは流れていった。ただ、還暦スタマとか成人スタマとかの特大タイプはさすがに煙がさばききれず、観覧席に押し寄せてくる感じであったが、まぁうっすい煙幕で済んだ。
 そんな良好な花火環境なのに、そしてそこに金を突っ込んでいい席を確保したのにちゃんと撮れていないのは全くもって不甲斐ない。まぁ、自力で(自分の金で)桟敷に入ったのって、人生これが初めてであったということを告白しておく。

 

▲団体ツアー参加者奉納特大スターマイン(10日)。2日目は展開を変えてきた

 心配していた桟敷からバス乗り場までも、何とか路線バスの臨時には間に合うことが実証され、ホッとした。なんにせよ私にとって実家の方に帰るただ一つのバスであるからして、これを逃すわけにはいかないのだ。
 今まで小学校裏で見ていたのもこのバスのためである
 しかし、今後は桟敷席でもバスに間に合うことが分かったから、しばらく続く平日開催はそういうところで楽しむことにしよう



▲お気に入りの千輪。尺玉3段打ち(10日)