▲今年のやつしろは30回記念だったのでカウントダウンの際に★30★文字打ちが…
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九州唯一の競技花火大会であるやつしろ全国花火競技大会。多くの花火大会への仕込み(交通手配とか宿予約とか)はかなり早く行うのであるが、ここは特に早い。飛行機の予約は年初に行っていた(安い割引チケットを手配するので)。
それ故に、昨年の熊本地震の直後には行かねば!!とは思いつつもすでに最大割引切符がなかったので断念したのであった(直前に復興割が出たときは地団駄踏んだ)。
そんなこんなで2年ぶりのやつしろである。
近づく台風を気にしながら、フライト直前に開催決定となり安堵する。
熊本空港で友達を待ち、レンタカーでLet's go! あ、もちろん私は後部座席ですw
先に日奈久温泉で温泉満喫をし(https://www.travel.co.jp/guide/article/16049/←ここ、マジでお湯が最高だから!!!)ホテルにチェックイン。今年は弁当付きプランだったが、どう見ても雨模様なので、大きな弁当箱を持っていくのははばかられ、荷物をコンパクトにまとめる。珍しく雨靴を履き、雨具をつっこんで会場に向かう。
台風はギリギリ未然となりそうだが、雨が止まない。席をシェアしてくださる人と待ち合わせて有料席に入場。雨の中スタンバイをする。そんな最中、アナウンスが始まり大慌て\(>o<)/
ということで、雨降る中、打ち上げ開始でございます!!
▲オープニングスターマイン
▲オープニングスターマイン
えぇ、えぇ、わかってましたよ! メイン風下だって…。雨も煙も何なら燃えカスもこちらにむて振ってくる。玉皮ひらひら大量降雨。
このやつしろには「エキサイティングシート」というかぶり付きの席があり、観覧に際しゴーグルがもれなくついてくるというお察しモード。私は最後方のカメラマン席にいたというのに、雨と混ざって固形物がひらひらはらはらぼとぼと…。今年はドリーム席でエキサイティングシートの雰囲気も味わえるという一度で二度おいしい状態w
しかし、カメラ的にはなかなか厳しい状態で、初っ端からタオルでレンズふきふきふきふきふきふきふきふき…………となった。
それでも雨粒付きまくりw
ということで、雨粒燃えカス大量にレンズについておりますが、こころのフィルターで除去してご覧ください。
前年優勝の響谷さんの標準審査玉で競技開始。
第1号は北日本さんでした。
▲5号玉の部準優勝「天空の孔雀」秋田県 北日本花火興業
▲10号玉の部優秀賞「降臨 大孔雀明王」秋田県 北日本花火興業
色味が修行先を彷彿とさせますね~。
ここは、最初からちゃんと審査員が見てくれていたようだ。
こちらの競技花火は、5号玉の部、10号玉の部。スターマインの部の3部門。以前は、10号は九州を除く全国からの花火師が対象で、スターマインは九州の花火師たちの対決。5号のみが全員参加であった。
それが、いつの間にか。10号玉の部にも九州の煙火店が出店するようになっていた(今年かららしい? 今年だけ?)
▲5号玉の部「祈りの華」佐賀県 唐津煙火
九州の花火もカラフルになりました
▲10号玉の部「閃光瞬き牡丹」佐賀県 唐津煙火
そしてこういう火薬も扱うようになっているのね
▲スターマインの部「GOLD TREASURE ゴールドトレジャー」佐賀県 唐津煙火
斜め打ちもOKですから、想像以上に大きなトラがびよーんとなる
▲5号玉の部「虹色月下美人」長野県 信州煙火工業
こちらもカラフル八方咲きに参戦してきましたか。
▲5号玉の部「復興の輪」長野県 篠原煙火店
このタイトルの花火、2つありましてね…。
▲5号玉の部「青い薔薇」大分県 生島煙火
片貝ブルーや! 修行に来たってわけではない!? ってか、もう1社さんもひょっとしてって思う風情があったんだけど、まぁ、単なる思い込みってことで…。
▲尺玉の部「八重芯虹色の華」大分県 生島煙火
こういうオリジナルな色で染分けると、なかなかインパクトのある玉になりました!
▲スターマインの部「雨あがり」大分県 生島煙火
この花火のように雨が上がってくれればよかったのですが…。
▲スターマインの部「雨あがり」大分県 生島煙火
千輪の虹が出た!
▲5号玉の部「輝く未来」茨城県 山崎煙火製造所
ディスクの周りにポカを飛ばす。あ、花時計とか観覧車の応用編ですね
▲10号玉の部「昇曲付五重芯銀点滅」茨城県 山崎煙火製造所
どこでも出し惜しみをせずに5重芯を出してくるのが素晴らしい
▲5号玉の部「光のアトリエ」静岡県 三遠煙火
三遠さんの色は、上品味があって、ギトギトしないのがむしろらしい!
▲10号玉の部優秀賞「光のアトリエ」静岡県 三遠煙火
10号も同じタイトル! 銀点滅芯に八方も追加。この玉対打ちで見たいな~。
。
▲スターマインの部「空」福岡県 高田花火工業
晴れとか雨とか虹とか表したんだと思う
▲5号玉の部優秀賞「復興の輪」長野県 アルプス煙火工業
同名玉名その2
▲10号玉の部「八重芯千輪菊花火垂ル」長野県 アルプス煙火工業
玉名がホタルと気が付くまでに3日かかりましたw すごいホタルの1年なんだ…。
競技花火の合間にはスポンサー花火も上がります。
▲特別花火「復興祈願花火」
▲特別花火 第30回記念特別花火「感動のスペシャルスターマイン」
▲特別花火 第30回記念特別花火「感動のスペシャルスターマイン」
この色はおそらく生島さんだと思う。こってりとしっかりカラフルな花火が雨空を跳ね返す(濡れているけど)。そしてちょっと濃いめのパステルも! この方向で進化していくのでしょうか…。
競技第2部へ…。
▲5号玉の部優秀賞「昇曲導付八重芯煌花」新潟県 新潟煙火工業
小泉さんは、5発全部そろっていたように見えたのがよかった。あたりまえだけど、あたりまえでないところもあるしね…。
▲10号玉の部優秀賞「昇り曲導付四重芯変化菊」新潟県 新潟煙火工業
今年は安定しているように思う
▲スターマインの部「故郷」宮崎県 柿薗花火
トラの色がいいですわぁ~。
▲5号玉の部「虹色瑛華~希望の輝き~」秋田県 小松煙火工業
今回、九州内外問わず、虹色系が多かった気がするの…。虹が復興のシンボルになり得るのかな…。
▲10号玉の部優秀賞「昇曲導付五重芯変化菊」秋田県 小松煙火工業
そして小松さん問題の五重芯。こちらも今年よくある、あとちょっと感…。
▲5号玉の部「昇曲導八重芯幻想の華」新潟県 阿部煙火工業
阿部さんもかわいい玉が上がりますなぁ
▲10号玉の部「昇曲導三重芯変化菊」新潟県 阿部煙火工業
芯の大らかさがいいが、親星の遊び具合がちょっと…。
▲10号玉の部「昇曲付三重芯流星華」熊本県 津山花火
覆輪!? 全体としてはバランスが悪いが、パステルの色変化。
▲スターマインの部「花束に願いを込めて」熊本県 津山花火
ここがやつしろで一番「地元」の煙火店さん。日奈久の方にあるのか~。
ちなみに、右下にある白い四角い物体は、九州の各煙火店さんのトラック。この花火は、球磨川の中州で打ち上げられており、ちゃんとトラックで渡れる道があるのだ。
▲10号玉の部優勝「昇曲導付き四重芯変化菊」長野県 紅屋青木煙火店
何かと話題の四重芯。ようやくちゃんと見えるようなコンディションになって来たようです
▲スターマインの部準優勝「風神雷神」鹿児島県 大洋花火
タイトルを見ただけで、あ、雷多用ねってわかってしまうマニアたち。案の定バリバリピカピカバリバリピカピカでした。あえてそうではないところを…。カラフルな扇たち。
▲5号玉の部優秀賞「昇曲付八重の花」群馬県 菊屋小幡花火店
小幡さんらしい和火の花火。雨粒の中にも八重芯が写っている!!
▲10号玉の部「輪廻の銀花」群馬県 菊屋小幡花火店
途中まで金華やって思っていたけれど、最後に青銀点滅に変化してギリギリで消える。大きいは正義賞ではみ出たorz
競技大会のやつしろの花火であるが、名物が青木さんによるミュージックスターマイン。
明暗激しく、上下左右斜めと好き勝手に打ちまくる、翻弄される花火である。そしてやつしろはメインが風下ということが多いため、たいていはけむに巻かれて終わる。今回も案の定に案の定な具合で、裏観覧組のクリアな視界に「ホンマに同じプログラム見ていたんか」とがっかりするまでがやつしろなわけで…orz
▲2017ミュージック花火「Wonder」紅屋青木煙火店
さ、最初だけはクリアに見えるんっすよ!
▲2017ミュージック花火「Wonder」紅屋青木煙火店
これ、裏観覧組が歓喜してアップした青のシーンだと思うのだけど、表は目視ではマドンナブルーは分かったけれど、カメラではとらえられず…。なお、このころ雨粒とともに大量な玉皮の燃えカスがひらひらひらひらと降ってきておりそちらも非常に気になった
▲2017ミュージック花火「Wonder」紅屋青木煙火店
赤のシーンのパーツ。ケムケムになるので、小刻みにシャッターを切るという自衛手段実行中。
終了時、表側はまっちろ…。
そしてラストの第3部へ
▲10号玉の部「紫陽花」鹿児島県 六葉煙火
まだバランスはイマイチだけど、大きく散る小割はいいと思う
▲スターマインの部優秀賞「祈り」鹿児島県 六葉煙火
土浦の時も思ったんだけど、六葉さん、メインの花火師さん変わったのかな!?
▲5号玉の部「八重咲き彩の花」福島県 菅野煙火
カラフルな菅野さんは珍しい気が…。そして珍しく低空開発。
▲10号玉の部「睡蓮乱舞」福岡県 ワキノアートファクトリー
睡蓮といえば、磯谷さんの素晴らしい立体型物があるのだが、あちらに比べると、姫睡蓮の面持ち。
▲スターマインの部「スターライトパレード」福岡県 ワキノアートファクトリー
九州の業者さん、総じてトラ使いが面白いです
▲5号玉「モーショングラフィックス」長野県 太陽堂田村煙火店
花火はどこから見ても丸く同じく見えるというがセオリーだが、時差変化玉は開いた時の向きによって全然異なって見える。こちらは、ばっちりと表方面に「正面」が来て開発したため螺旋に変化する色の様子が軌跡としてとらえることができた、偶然の産物
▲5号玉の部優勝「昇曲導付八重咲彩色の花」山梨県 山内煙火店
山内さんもカラフル路線に…。
▲10号玉の部準優勝「昇曲導付三重芯変化菊」山梨県 山内煙火店
銀止めは、きっちりきっちりと芯を主張する山内さんらしい玉
▲5号玉の部優秀賞「桜のじゅうたん」福岡県 塚本花火工業
5号10号通じて唯一入賞した九州勢。千輪の重ね打ち効果がうまく出ている
▲スターマインの部優勝「さくら~そつぎょうできなかったきみへ~」福岡県 塚本花火工業
いろいろと想像させるタイトルで、それだけでちょっと抜きんでた感は否めない。しっとりと最後まで見せてくれた(スターマインは九州の業者のみの参加)
▲5号玉の部優秀賞「孔雀」愛知県 磯谷煙火店
緑と青でまとめた孔雀。そういえば以前孔雀に求婚されたことを思い出したw
▲10号玉の部優秀賞「キラキラ万華鏡」茨城県 野村花火工業
満を持して大トリに登場した野村さん。土浦なら優勝ですw
とはいえ、安定感抜群で、この玉を決められたらちょっとやそっとじゃ太刀打ちできない今の状況だよなぁ…。
▲フィナーレ「特大スターマイン 7号玉80発・10号玉30発」
以前見たときは芸協玉がなんとも雑に扱われていて絶叫したのだが、今回はそんなアナウンスもなかったので心穏やかに見ていられた。ところどころでおぉって思わせる玉が見られたのもよかった。
なお正直な気持ちは、終始雨に打たれまくってかなり心折れそうになっていたので、「ようやくだよ、ようやく終わりだよ…」という気持ちである。
台風の大風とか大雨とかではなかったが、終始雨が降り続く中での花火観覧はいつぶりだっただろう。なかなかに精神修養の時間であった。
翌朝の台風の先端たる強風を思えば、よくぞこの日に開催してくださったものだと関係機関には感謝しかない。
みんなでやつしろの歌を歌おうとあおられたのはちょっと引いたがw(歌えるけれどwww)
淡々とそんなことを書いているが、実際は花火終了後の夜中に関西方面へのフライトが微妙なアナウンスが航空会社より入り、友達の予定変更に合わせて私も帰宅のフライト時間を早めたのであった。多分大丈夫だろうと高をくくっていたものの、ふたを開けてみれば、当初予定していた便は夕方にはあっさり欠航となっていたので、なかなかにスリリングなタイミングであった。
帰宅を早めたものの、温泉には入りたいと思って車を走らせたが(友達が)、菊池の方にいい温泉を見つけたのも収穫。この辺り、なかなか個性的な温泉が点在することも知る。空港に近いのも強みだな。