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▲山本山からの越後三山
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忙しかった大仕事がようやく終わって、心身ともに解放された週末。放置していたGWのもう一つの画像ファイルに手を付ける。小千谷の春の花である。
今年は途中から雪解けがぐいぐい進んでしまったので、GWにはカタクリの最盛期は終わって仕舞っていた。それでも家の前にそびえる「山本山」は比較的遅くまでカタクリが咲いているところがあるのでそちらに。
信濃川はこの山本山に沿うようにぐるりと蛇行する。
その川の向こうには越後三山をはじめとする、越後の名峰が雪を頂いた姿を見せる絶好のポイントである。市内のいろんなところから見えるんだけど、ここは山の上まで車で行けるので市民にはお手軽な山である。
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▲多分こっちが守門岳で
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▲こっちが浅草岳
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▲で、多分こちらが巻機
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▲条件が良ければこの向こうに苗場山とかが見えるんだけどなぁ…
ちなみに下が小千谷の田んぼの有名撮影ポイント。
カタクリは…といえば、やはりあった。雪が残っているところのそばはまだ春の花が残っている。
今回は、いつもとは逆方向にふんわり現像している。 雪が遅くまで残っているということは、谷あいの花である。日が当たらないから雪が残っているわけだ。そういうところだからか、光線が印象的な画像も多く、その処理方法をどうしたらいいのかなぁと思いつつのトライである。
いつも花火と同じような処理をしているので逆サイドに引っ張ったら、個人的には驚きの展開である。
さらに画像ソフトに「透かし」を入れる機能があることを1年以上使用して初めて知り、試しに入れてみた。しかもなぜか2種類ある(笑)
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▲逆光なので、ドラマチックに!
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▲これ花びらの脈が見えていたんだけれど、ここにアップすると潰れた
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▲花びらの色を生かすか、蕊を生かすかは難しい
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▲花を生かすために犠牲になった葉っぱ。だけど小千谷界隈のカタクリは斑入りの葉が多いので、思いっきりつぶしてしまうのも手だな
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▲ちょっと月光色っぽくなった
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▲光の加減で花びらの色が変わる
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▲奥の雪解け水キラキラを生かすには硬調に仕上げた方が良かったか!?
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▲カタクリは1週間ぐらい咲くので、蕊の状態を見ると何日目ぐらいかだいたい分かる。これは4日目ぐらいかな
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▲カタクリの小路。ここは一応中部北陸自然歩道らしいよ
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▲ちなみにカタクリの奥には、ミネザクラやユキツバキ、タムシバなどの雑木林が広がり、その林床にもカタクリが咲きます
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▲カタクリの小路の途中の4姉妹。カタクリはタネで増えるので、実際姉妹であることが多い。
カタクリ以外の花も咲いている。
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▲コシノカンアオイ(越寒葵)。カタクリと同じような場所に生息する。上部中央の葉がカンアオイの葉で、この根元に地味な花をつける。葉っぱを見つけてその根元をそっと見てみるとあったりなかったり…。でもね、古典観葉植物らしく、目立つところで咲いていると翌年は無くなっていることも多いのよね(盗掘なのかなぁ…)
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▲多分知らないと花とは気付かない。意外と固い
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▲別の個体
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▲ショウジョウバカマはカタクリよりも早く咲くが、雪解け水の通り道沿いではまだ残っていた。全体的にはピンクの花が主流だが、結構白っぽい個体も多くみられる
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▲キクザキイチゲ。もうくたびれているけれど、残っていてうれしかった。
季節は移ろい、徐々にカタクリやショウジョウバカマからトキワイカリソウやチゴユリ、オオイワカガミの季節となる。
普通イカリソウは紅色なのだが、小千谷界隈では色つきのイカリソウを探すことの方が難しいほど、この白いトキワイカリソウがあちこちで幅を利かせている。
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▲トキワイカリソウ。錨のような複雑な形をした花である。
木の花もコブシが全開モード。里は既にコブシが終わっているが、山はこの時が最盛期
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▲枝にいっぱい咲くコブシ
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▲これぐらいになると、そろそろ散り時
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▲こうなると、ちょっとだらしない感じのコブシだけど…
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▲咲き始めはとっても気品あるコブシ
今回、なにがうれしかったかって、思いがけずにたくさんのシュンランと出会えたこと。
以前この山にシュンランが咲くことを知ってすっごくうれしかったのだけど、それっきりなかなか再会できなかった。目立つところで咲いていたから取られちゃったかなぁと思っていたのだけど、どうもこの時期が本来の開花期で、ここ数年は山の春が遅れていただけだったようだ。
道沿いからも何株も見られるのだが、よーーく目を凝らすと森の中の林床にも結構咲いているよう。この時期は下生えの緑が増えるので、ちょうど保護色のような感じになっている。「見る目」を持っていないと見つからないと思われる。
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▲久しぶり!シュンラン!
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▲1株見つけると、続々と見つかる。このシュンランは大株だ。
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▲…つむぎっぽい…
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▲本当に幸せな時間
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▲オオイワカガミ。普通のイワカガミの倍以上の花が付く。次の林床の主役
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▲チゴユリ。コイツももの凄い量が全山で咲く。上から下までびっしり生えている
あまりに花を愛ですぎて、夕方まで山で遊んでしまった。
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▲JR東日本小千谷発電所の調整池と田んぼに映る夕陽
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▲この水が山手線を動かしています
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▲夕暮れから藍色に変わる、JR東日本小千谷発電所