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春はカタクリ、イチゲ、スミレ、シュンラン

2023-04-15 14:58:46 | 新潟ネタ

 当初はGW中に山遊びをしていたんだが、年々、山の春が早く訪れるようになってきたので、今年は4月15・16日に実家に帰ろうと思っていた。ところが、天気予報が傘モード。地元の人から今年は花が咲くのが早いよと言う情報ももらって、直前に2日前倒しで小千谷に行くことにした(天気予報も良好だったし)。

 初日は近くの花ポイントだけ見ようと思っていたので、のんびり普通電車で北上する。途中で、予定と異なる通過待ちなどがあったが、ボーッとしているウチに乗り換え損ねorz 高崎以北はめっちゃ運行本数が減るので、高崎から越後湯沢まで新幹線でショートカットした。

 長いトンネルを抜けた先は、雪がない世界だった。早い時はあっちゅー間に雪は溶け去る。山の上や影になっている谷間などはさすがに雪は残っているが、家々の脇では早々に桜が咲いていた。

 

 小千谷について実家に到着。一息ついて近所の春の花ポイントへ。

 ここ、誰も管理もしていないがおそらく田んぼ所有者の土地のような気はするが、ここで人に会ったことがない。山菜などが生える場所ではないので、単に花を見るだけでは叱られることもない。

▲ショウジョウバカマ

 

▲キクザキイチゲ。青っぽい花と白い花が咲く。ごくまれに赤っぽい花が咲くこともある

 

▲ナガハシスミレ。踞の部分が長く、地元ではテングスミレとも言われる。そんじょそこらに咲いているので、特に珍しくも無い。

 

▲オオバキスミレ。新潟でスミレと言えば、青いスミレよりも黄色いスミレの方が幅をきかしている。

 

▲シュンラン。道なき道の森の奥にもたくさん咲いているだろうが(何せ山菜扱い)、自分はいつもこの株を観察している。最初に見つけたときは花は2つだったのに、今年は4つも花をつけてくれていて、とてもうれしかった

 

▲カタクリ 手前のカタクリは、ヤクの状態から開花から数日経っていることがうかがえる。

 

▲山本山から信濃川越しに木津、山寺エリアを望む。遠くに見える山は浅草岳か守門岳か。

 

▲シジュウカラかな?

ここはサシバなども飛んでくる地元の鳥見さんには人気のポイントだったりする。なお、ギフチョウも舞うが、今年は自分が早めに行ったので、ギフチョウの成虫はまだ出てきていなかった(例年は4月下旬~5月上旬に行く場所で、その頃にはギフチョウも飛んでいる)。

▲キクザキイチゲ。青の他に白もある、極まれーーーにピンクのイチゲを見ることもある

 

▲ショウジョウバカマ。この葉っぱの雰囲気なら、袴(ハカマ)の名を冠していることが理解できるだろう。ショウジョウバカマの花は、咲いてからもぐんぐん背が伸びていき、大きいのは30センチぐらいまで伸びる。

ユキグニカンアオイの花。緑の葉っぱはカタクリの葉。ギフチョウはカタクリで吸蜜し、産卵をカンアオイで行う。卵からふ化した幼虫は、ユキグニカンアオイを食し一冬超して蝶となる。カタクリがあるところにカンアオイが必ずあるわけではないが、カンアオイがあるところにはカタクリも同居していることが多い(なおカンアオイはそこにあってもなかなか認識しずらい)。写真のように表に花が出ていることはほとんど無い。ここは何度も通っている場所なので、だいたいの場所が分かる。

※コシノカンアオイをユキグニカンアオイに修正(県内小出以北がユキグニカンアオイになるらしい)

 

 山本山山頂の桜は、桜吹雪モードだった。平日ってこともあり、独り占めだった。

 この日は黄砂が飛んでいたため、遙か遠くの苗場山・妙高山はもちろん、近くの八海山や弥彦山も見えなかった。山頂のトイレを借りようと思っていたが、なんとまだ冬囲い状態だった。幸い、逼迫した事態ではなかったので、中腹の市の施設まで降りて事なきを得た。

 

 今年は春が早かったから前倒しで山に行ったが、イワカガミやヤマナシなどはまだ花をつけておらず、なかなか一緒には咲かないものなんだなって思った。

 この日の歩数は28275歩だった。疲れた。


越後牛の角突き小千谷場所千秋楽

2019-11-15 00:05:00 | 新潟ネタ

▲自分の牛を引き回す勢子と息子(3歳)。地域文化はこうやって引き継がれていく。

 故郷には、角突きの文化がある。
 江戸時代にはすでに文献に残るほど有名で、今は国指定重要無形民俗文化財に指定されている。
 越後の角突きは神事として行われ、すべての取り組みが引き分けで終わる。もともと農耕牛を使っていたこともあり、牛が大きなケガをしないように勢子が取り囲んで見守り、危ない状況になる前に牛を分ける。そういう角突きである。

 例年5月のゴールデンウィークに初場所が行われ、11月上旬に千秋楽を迎える。今年は久々に千秋楽の角突きを見に行った。


▲角突きをしている牛の周りで腰を落として両手を広げ「よしたー」っと気合をかける勢子たち


▲粕牛(かすうし)の中でも珍しい白い牛同士の取り組み。一回り大きい方がこの辺りの小学校で代々世話をしている「牛太郎」
 確かこの子が2代目だっけ…。デビューしたころにも見たことがあり、大きくなったなぁという感慨。


▲全校生徒が牛太郎の応援。角突き場の中に入れるのは高学年の男性のみ(引き回しのみで取り組みには出ません)。女性は子供と言えども入ることが許されない。これは今も昔も変わらない。それでも子供たちは柵の外から大声で「頑張れー」「牛太郎頑張れー」と応援する。


▲勢子は牛の目を見て様子を図る


▲勢子の間から牛の目を見せるのが撮影のポイントだったりする。なかなかそんな奇跡のようなタイミングには出会えない。


▲「よしたー!」の掛け声は、勢子の自発タイミングで行われるので、揃うことは少ない


▲飛夢皇(ひむおう)は。勢子の誘導なく場内に駆け踊り、自ら相手に頭を付ける「山ぬぎ」という技を持つ牛(小千谷まつりで大型花火を上げる「ヒム」グループの持ち牛)
 普通の牛は、牛持ちが頭を突き合わせるようにして、鼻ひもを抜く。それが角突き開始の合図。


▲角突きに疲れた牛を離すのは勢子の役目。危険を顧みず、鼻の穴に指を突っ込んでグイっと引っ張り、牛を離す。牛は鼻の穴が弱点なので、町中で牛に襲われそうになったら試してみよう!!(そんなシチュエーション来るのか!?)


▲放送席の上では、小さな子供とともにお母さんも観覧。見よ、幼児の真剣な眼差し。勢子さんのご家族かな…(加工してるから分からんかw)。


▲後半になるにしたがって、年齢の高い牛の取り組みとなる。年を重ねるとそれだけ大きくなるので、制御する勢子の数も増える


▲横綱牛は取り組みも長く、それを分ける勢子の技が光る


 越後の角突きは、かつて二十村郷と呼ばれるエリアで行われていた。旧山古志村~小千谷市東山~旧川口町~旧広神村がその辺りで、現自治体名で言うと、長岡市~小千谷市~魚沼市の山間部を指す。これらの地域は山伝いにつながりがあったとされる。父がこのエリアの出身になる(旧川口町木沢出身)。かつてはもっと多くの場所で角突きが行われて来たが、現在は東山と山古志の2か所で行われるのみである。
 この角突きエリアと、錦鯉発祥エリアはほぼ重なる。山深く、雪も大量に降るこの土地は地味が肥え、その豊かさを求めて人々が1000年以上前から山を上り、暮らしてきたという。

 15年前の地震の時、この地区も大きな被害を負った。一時は角突きが途絶えるかもしれないという危機感もあったがこうやって15年後も角突きができている。地元の方々の努力のたまものだと思う。そして角突きを応援してくれる人がいるからだと思う。

 山の人が少なくなっていくかもしれないけれど、こういう文化がいつまでも残るような日本であって欲しいと思う。
 

GWは久々に新潟で山遊び

2018-05-11 23:50:00 | 新潟ネタ

▲山本山の菜の花畑。遠くに見えるのは守門岳と浅草岳

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 GWは久々に新潟へ。この季節に帰省するのは3年ぶりかな。

 この季節の帰省に各駅停車を使うと、上越国境に近づくにつれて季節が巻き戻され、国境の長いトンネルを抜けると、残雪が残っていたりする年もある。だが今年は湯沢界隈の雪が多くなかったことと、季節があまりにも早く行き過ぎていて、すでにグリーンじゅうたんに覆われていた。当然幻の滝も幻のまま。もう一度見ることができるのだろうか、国境の根明けの満開桜…。


 季節の早回し加減は小千谷の辺りも同じで、山はすでに緑もりもり。所々に見える紫は藤か葛か桐の花だろう。
 そんな状態では「春の妖精」はすでに地表から消えているだろうと車窓を見ながらどんよりする。そんな心を映すかのような天気は雨。この日開催される角突き初場所もさすがに回避した。

 翌日は、西脇家の初公開!!
 西脇家は本町通りの一番奥に立つ大きなお屋敷。縮問屋として商っていて、縮需要が大きかった時に身代を大きくした。私の母が子供だった頃はあの辺りに家があり、ひな祭りの時に西脇家に行くと行使のうちにひな人形が飾られ、お菓子をもらえたのがうれしかったという(4歳ぐらいの記憶)。
 なお、詩人の西脇順三郎はこの家の分家の出である。

 その屋敷を西脇家は手放すことになり、一般公開されることになった。正式な公開は7月らしいのだが、GWに合わせて、市民向けに無料公開されることになった。その初日に母と連れ立って出かけた。

▲庭から望む西脇邸の母屋右が表通り側で、渡り廊下を通じて表の商店につながっていた模様


▲明治~大正~昭和初期のガラス。ガラス越しの景色が揺らめく


▲ふすま紙も凝ったもので、斜めに見ると家紋などが浮かんで見える

 多くの小千谷市民にとって、あの塀の奥には何がある??? って興味津々で、開場直後は大行列の賑わい。細い渡り廊下や2階への会談は大行列。そして出会ってしまう顔見知り。何の打ち合わせもなく、同級生3人にあってしまったw

 正式開業後にも改めてお知らせしますが、長岡まつり、小千谷まつり、片貝まつりなどの際、合わせてご覧いただければ幸いです。


 そして翌日はようやく天気が回復しそうだったので、山本山へ山遊びへ。
 さすがにカタクリは終わっているだろうなぁって思っていたら、山頂近くにちょっぴり残っていたよ!!


▲カタクリの花発見! 割と咲いたばかりの個体と思われる。


▲ツクバネソウの季節になっていた


▲山本山山頂より、池ケ原のパッチワーク。
 稲作からソバに転作している部分もあるので、昔ほどの一面の水鏡にはならないけれど、生命力あふれる色合いの中でこの幾何学模様は美しい。


▲山本山の菜の花畑。半分はすでに満開になっていた


▲杉の木に絡まり付く藤の花。1年中色を変えることのない杉にとっては、春のおしゃれアイテムか!?


▲林床では、種子をはらんだカタクリの代わりにチゴユリが主役になりつつあった


▲オオイワカガミ


▲トキワイカリソウ。イカリソウといえば、たいてい赤い花らしいが、小千谷では白い花がほとんどだ。


▲シュンランも見ることができた。

 山に上って下りてくるまで、木の芽(アケビの芽)をふた掴みぐらいゲット。自分はあまり食べないけれど、母が好きだから。

 ちなみに、山は毛虫シーズンに突入していた。



 以下、毛虫画像なので注意

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 この後、有益な情報は一つもないので、苦手な人はここでページを閉じることをおすすめします。
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 これはチャドクガかな??

 ほかにも真っ黒のもっさもっ差した毛虫が道を横断していた(そして車につぶされた)り、花を撮っていて目線を揚げたら糸でぶら下がっていた青い毛虫とコンニチワしたりと…この辺りが山遊び季節のリミットと見た(真の山遊び王は異なる)

パッチワークの山本山

2015-09-27 00:50:00 | 新潟ネタ

▲池ヶ原のパッチワーク。ススキを添えて

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 シルバーウィーク3日目は特にすることが何もない。仕方ないのでおにぎり握って目の前の山本山に行ってくることにする。
 春、カタクリを求めていく山である。
 この時期はもう花はほとんどないが、この時期ならではのお楽しみはある。

 実家からは徒歩30分ぐらいで山麓の口に着く。そこから上り開始。この山は観光道路が付いているので、大抵の人は車で行く。歩いていくのは春でも秋でもほとんどいない。クロスカントリートレーニングの人とすれ違うくらいだ。
 ということで、いきなり「市民の家」で休憩。


▲市民の家からの眺め。小千谷駅方面。実家も写っている。

 なんだか工事中であった。もともとの市民の家はそのままなのだが、その前面に工事関係バリケードが。ここを通り抜けようと思ってきたのだけど、なんと袋小路で来た道を戻る羽目になった。
 で、元の道に戻ってそのバリケードの前を通る時に見たのがコレ


▲「市民の家・水力発電記念館」!?

 どうやら「市民の家」にJRの発電所資料館を併設する模様。ははーん、ここにあの不正水利用の賠償金が…ゲフンゲフン。
 市民の家が新しくなると、学校関係者以外の宿泊も可能になるのかな(小学校の林間学校や生徒会の集まりがここだった記憶)。ちなみに工事は絶賛屋根方向に進んでおり、さ来月には外枠が完成するのではないかと思われる。雪国の工事は雪が降る前に屋根を完成させるのが至上命題だからね。


 イノシシ注意という看板にビビりながらジグザグと登っていくと、元牧場地で花を見つける。


▲そばの花

 この時期、山本山にはそばの花が咲くポイントがある。ただしここではない場所。思わぬ場所でそばの花に出会った。
 小千谷のへぎそばは、もともと外のそば粉を使っていたのだが、最近は市内産のそば粉でという動きもあって、また減反の転作作物としても徐々に広がってきているようだ。地産地消いいね。
 ここは観光用ではなく、純粋にソバ畑なんだろう。なんてったって鉄条網で囲まれているしね。

 ここからふた上りで山頂である。


▲山頂では何かイベントが行われていた。

 今見ると、勝龍とかが出店したんだな。おにぎり持っていかんでもよかったわ。
 このイベントの脇を通って、展望台のベンチで一休み。おにぎりを頬張りながら舞台後方からイベントを眺める。

 音楽イベントだけど、それほど強力な機材を持ち込んでいるわけではなく、少なくとも東側は牧場の辺りに行くまで音は聞こえなかった。以前、市民の家で詩吟のほにゃらら会がイベントをやっていた時は、山頂まで朗々と響いていていたからなぁ(小千谷はその詩吟の偉い人の出身地らしい)。
 モヒカンを垂直に立てているおにーさんがいたよ、と家に帰ってから嫁に言ったら、それだけは見たかったと食い付いた(反応ソコ!?)。

 食後、展望台の上に上がってみると、鳥見さんの軍団がいた。以前にも出会ったことあるが、ここ、眺めがいいので、鳥の渡りなどを観察するにもいいらしい。

 以前はここの眺め本当によかったんだけれど、周辺の木が伸びてきて少し視界の邪魔になるのが惜しい。なので、池ヶ原の眺めを求めて少し西へと向かう。

 下草が切れた地点から、ドーンと開ける眺め。


▲池ヶ原のパッチワーク。この時期だけの眺めである


▲少し寄って見た。

 池ヶ原の田が描く幾何学模様。ここは冬の雪景色や、田植え期の水鏡が有名だが、最近は秋も注目を集めてきた。
 茶色は、すでに刈取りが終わった早稲の田んぼ。黄色は晩稲の稲穂。そして薄い緑はソバの田んぼである。白い花をつけてメロンソーダのような色合いになっている。

 昔は、ここ稲作一色だったのだけれど、減反政策と小千谷のソバが有名になったことでソバに転作するところが増えたようである。その副産物である(その分、水鏡が減ったというのもあるけれどね)

 この時期に小千谷に帰ることがほとんどなかったので、話には聞いていたがここまできれいになっているとは思わなかった。
 片貝まつりのころだとまだ早いのよね~。やはりこの秋分のころじゃないと…。今回はシルバーウィークさまさまである。


 ここから山をゆるやかに下ってソバ畑を目指す


▲途中の木々の間から、池ヶ原の冬のバイプレイヤー、はざ木を見つける。


 遠目にはすぐソバ畑を視認できるのだが、そこからがだらだら下り道が長い。これって、ソバ畑見たらこのだら坂上り返すんだよなぁと後悔しつつ先を進む。ほとんどの人は車で来ているからいいけど、看板に徒歩目安書いていてほしいわ、ホント。

 と30分ぐらい歩いて、ようやくついたソバ畑。


▲ソバ畑のソバの花は盛り過ぎ。雲の切れ目を求めてぐるりと回って撮影。ちょっとだけ北海道を意識(笑)

 なんでこの部分だけをソバ畑にしたんだろう? 以前はスキー場のゲレンデだった地である。どうせならもうちょっと上まで作付すればいいのに…。そうすると壮大な眺めになるのになぁ…。
 カメラ女子が一眼で撮影していたんだけれど、ファインダーを一切のぞかないのが気になる。ミラーレスではなさそうなんだけど…。

 赤とんぼ待ちをしてみたが、奴らの動きが早すぎて断念。
 日も傾いてきたので、戻ることにする。
 

▲再度展望ポイントを通ったので池ヶ原をもう一枚。

 山頂まで上り返して、あとはひたすら下り道。とはいえ、歩く速度は上がらない。

 山栗を拾いながらだからである。車ではできない楽しみだ。
 山に生えている栗の木の近くで少し探すとポロポロ落ちているものである、天然山栗。イガを足で押さえて、栗の実をつまんではリュックに放り投げる。その繰り返してなかなか進まないのである。
 栽培している栗と違って、山栗は小さい。それでも山の恵みはありがたい。


▲ちょっと高いポイントから再度小千谷の町を撮影。小粟田っ原越しに片貝の集落が入る。ってことは、ここからも片貝花火は良く見えるんだなぁ


 山を下り、人家のある辺りまで来て一息つく。ジャンクな甘い炭酸飲料を買って一気飲み。山本山大橋脇の耕作地がいつの間にかソバ畑になっているのを見ながら、家路についた。


 山本山大橋からのソバ畑。ここ、崖上の農家が協力して新田開発で造った耕作地なんだけれど、転作したのね…。


 これだけいい天気。夜からずっと襟元や袖口が痒くなったのはいつものことである(紫外線アレルギー)。

今更感のGW花めぐり

2015-05-24 00:42:00 | 新潟ネタ

▲山本山からの越後三山

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 忙しかった大仕事がようやく終わって、心身ともに解放された週末。放置していたGWのもう一つの画像ファイルに手を付ける。小千谷の春の花である。
 今年は途中から雪解けがぐいぐい進んでしまったので、GWにはカタクリの最盛期は終わって仕舞っていた。それでも家の前にそびえる「山本山」は比較的遅くまでカタクリが咲いているところがあるのでそちらに。

 信濃川はこの山本山に沿うようにぐるりと蛇行する。

 その川の向こうには越後三山をはじめとする、越後の名峰が雪を頂いた姿を見せる絶好のポイントである。市内のいろんなところから見えるんだけど、ここは山の上まで車で行けるので市民にはお手軽な山である。


▲多分こっちが守門岳で


▲こっちが浅草岳


▲で、多分こちらが巻機


▲条件が良ければこの向こうに苗場山とかが見えるんだけどなぁ…
 ちなみに下が小千谷の田んぼの有名撮影ポイント。


 カタクリは…といえば、やはりあった。雪が残っているところのそばはまだ春の花が残っている。

 今回は、いつもとは逆方向にふんわり現像している。 雪が遅くまで残っているということは、谷あいの花である。日が当たらないから雪が残っているわけだ。そういうところだからか、光線が印象的な画像も多く、その処理方法をどうしたらいいのかなぁと思いつつのトライである。
 いつも花火と同じような処理をしているので逆サイドに引っ張ったら、個人的には驚きの展開である。
 さらに画像ソフトに「透かし」を入れる機能があることを1年以上使用して初めて知り、試しに入れてみた。しかもなぜか2種類ある(笑)



▲逆光なので、ドラマチックに!


▲これ花びらの脈が見えていたんだけれど、ここにアップすると潰れた


▲花びらの色を生かすか、蕊を生かすかは難しい


▲花を生かすために犠牲になった葉っぱ。だけど小千谷界隈のカタクリは斑入りの葉が多いので、思いっきりつぶしてしまうのも手だな


▲ちょっと月光色っぽくなった


▲光の加減で花びらの色が変わる


▲奥の雪解け水キラキラを生かすには硬調に仕上げた方が良かったか!?


▲カタクリは1週間ぐらい咲くので、蕊の状態を見ると何日目ぐらいかだいたい分かる。これは4日目ぐらいかな


▲カタクリの小路。ここは一応中部北陸自然歩道らしいよ


▲ちなみにカタクリの奥には、ミネザクラやユキツバキ、タムシバなどの雑木林が広がり、その林床にもカタクリが咲きます


▲カタクリの小路の途中の4姉妹。カタクリはタネで増えるので、実際姉妹であることが多い。

 カタクリ以外の花も咲いている。


▲コシノカンアオイ(越寒葵)。カタクリと同じような場所に生息する。上部中央の葉がカンアオイの葉で、この根元に地味な花をつける。葉っぱを見つけてその根元をそっと見てみるとあったりなかったり…。でもね、古典観葉植物らしく、目立つところで咲いていると翌年は無くなっていることも多いのよね(盗掘なのかなぁ…)



▲多分知らないと花とは気付かない。意外と固い


▲別の個体



▲ショウジョウバカマはカタクリよりも早く咲くが、雪解け水の通り道沿いではまだ残っていた。全体的にはピンクの花が主流だが、結構白っぽい個体も多くみられる


▲キクザキイチゲ。もうくたびれているけれど、残っていてうれしかった。


 季節は移ろい、徐々にカタクリやショウジョウバカマからトキワイカリソウやチゴユリ、オオイワカガミの季節となる。
 普通イカリソウは紅色なのだが、小千谷界隈では色つきのイカリソウを探すことの方が難しいほど、この白いトキワイカリソウがあちこちで幅を利かせている。


▲トキワイカリソウ。錨のような複雑な形をした花である。


 木の花もコブシが全開モード。里は既にコブシが終わっているが、山はこの時が最盛期
 

▲枝にいっぱい咲くコブシ


▲これぐらいになると、そろそろ散り時


▲こうなると、ちょっとだらしない感じのコブシだけど…


▲咲き始めはとっても気品あるコブシ


 今回、なにがうれしかったかって、思いがけずにたくさんのシュンランと出会えたこと。
 以前この山にシュンランが咲くことを知ってすっごくうれしかったのだけど、それっきりなかなか再会できなかった。目立つところで咲いていたから取られちゃったかなぁと思っていたのだけど、どうもこの時期が本来の開花期で、ここ数年は山の春が遅れていただけだったようだ。
 道沿いからも何株も見られるのだが、よーーく目を凝らすと森の中の林床にも結構咲いているよう。この時期は下生えの緑が増えるので、ちょうど保護色のような感じになっている。「見る目」を持っていないと見つからないと思われる。
 


▲久しぶり!シュンラン!


▲1株見つけると、続々と見つかる。このシュンランは大株だ。


▲…つむぎっぽい…


▲本当に幸せな時間





▲オオイワカガミ。普通のイワカガミの倍以上の花が付く。次の林床の主役


▲チゴユリ。コイツももの凄い量が全山で咲く。上から下までびっしり生えている


 あまりに花を愛ですぎて、夕方まで山で遊んでしまった。


▲JR東日本小千谷発電所の調整池と田んぼに映る夕陽


▲この水が山手線を動かしています


▲夕暮れから藍色に変わる、JR東日本小千谷発電所