▲土曜日の横浜の桜。まだおねむさん
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(今回の写真は本文とは何の関係もありません)
今年、大曲の花火は業者の入れ替えの年である。すでに発表されているのだが、何しろ地方のコミュニティラジオ局での発表だから、まだほとんどの人は知らないだろう。
まぁ、そのうち明らかになるから、楽しみに待っててね。
すなわち、今年の大曲は黙って座っていても、昨年とは異なる花火が見られるということだ(極言すぎ)
▲横浜では3/26より「全国都市緑化よこはま」が開催中。6/4まで横浜の各所で開催中。
大曲の花火の出場業者は、大曲側で選抜する。何年かに1回、その業者の入れ替わりが行われる。ガラッと全部入れ替わるわけではなく、10~15%ぐらいが変わる。せいぜい2~3社というところである。
この業者の入れ替えはどうやって行われるか…。きちんとその過程が明らかになっているわけではないが、一応全国で行われる競技大会の結果を何年か連続で見てきて、いい成績を収めた業者に声をかけるらしい。
入れ替わりに大曲を去っていくのは、ここ最近点数的にパッとしなかった業者ということになる。
大曲に限らず、多くの花火競技会においては、最初に標準審査玉が上げられた際、(75点とか78点とか)点数が発表される。この採点が全業者に対して行われるわけだ。漏れ聞く所によると(とはいえコミュニティラジオ情報である)、大曲の場合はマイナスをつける係とプラスをつける係がいるそうで、如何に失敗しないかが高得点につながるらしい。
安全面が厳しいからね~、大曲。上空○メートルを過ぎても火が消えなければ減点となる。地上まで火の粉が落ちるのは当然減点だ。多分、ほかの競技会でもこの条件はあると思うのだけどね~。
▲ヒヤシンス、ノースポール、パンジー、プリムラなどで作られる青~紫系統の花畑
現在、花火の競技というのはいくつあるのだろう? 正直なところ私もよくわからない。
花火関係のサイトで最も充実しているであろう「日本の花火」(http://www.japan-fireworks.com)には以下の花火大会の結果が掲載されていた(最近更新されていないので過去形)
1)新作花火コレクション(秋田県大仙市)
2)伊勢神宮奉納全国花火競技大会(三重県伊勢市)
3)隅田川花火大会コンクール(東京都墨田区)
4)水郷おみがわ花火大会全国尺玉コンクール(千葉県香取市)
5)ふくろい遠州の花火全国名人選抜コンクール(静岡県袋井市)
6)赤川花火大会(山形県鶴岡市)
7)諏訪湖湖上祭花火大会(長野県諏訪市)
8)全国花火競技大会 大曲の花火(秋田県大仙市)
9)全国新作花火競技大会(長野県諏訪市)
10)土浦全国花火競技大会(茨城県土浦市)
11)やつしろ全国花火競技大会(熊本県八代市)
12)長野えびす講煙火大会・全国10号玉新作花火コンテスト(長野県長野市)
実際、このほかにも競技大会は行われているのは知っているが(常総もあるし、神明も申し訳程度にあるし…)全国レベルのはこれぐらいなのかな…。
すなわち、これらで上位成績をもぎ取らねば、大曲にお声をかけてもらえないということになる。しかもビギナーズラックでは評価されない。ある程度安定して受賞し続けないといけないわけだ。
▲今は春の花だけだけど、5月下旬~6月にかけてはバラとクレマチスのアーチで彩られる夢のようなベンチ。4台ある。
私は2・3・4は見たことないなぁ…。5・7・9もだいぶご無沙汰だ。
だから、それらの入賞基準がどのようなものかはよく分からない。諏訪とか角度付けて打つから個人的にはストレスたまるだけなんだよなぁ…(おっとSUWAの悪口はそこまでだ!)。
▲フランス山公園・旧フランス領事館邸遺構の周囲にも沈丁花やクリローといった花々が植栽されていた。ここ、夏前に大きなユリも咲くよ。
日本三大花火は、長岡、大曲、土浦らしいが(長岡以外の異論は受け付ける)、最近は日本三大競技花火大会なんてものもあって、上記三大花火から競技花火ではない長岡が抜ける代わりに伊勢が入るらしい。いずれも日本煙火協会が後援する。
伊勢、いずれは見に行こうと思うのだけど、たまむらと被るからなかなか決心がつかないんだよなぁ…。小幡さんの現場がもっとあれば、そちらに行くのだけど、個人的に小幡づくしはココだけという貴重な現場なんだよね…。
ということで、伊勢のことはよくわからないからノーコメント。
▲大佛二郎記念館前に鎮座ましますお猫さま
大曲は
10号芯入割物
10号自由玉
創造花火
昼花火
の4競技によって成り立っている。
出場業者はその4種すべてに出品しなければならない。しかも業者自身が打上まで行うことになる。いわばその花火会社の総合力が問われる現場だ。
それぞれの競技ごとに優勝が決められ、総合優勝として内閣総理大臣賞が授与される(創造花火の優勝者がその栄誉に浴することが多い気がするが、年によっては割物優勝者がかっさらったりするから、総合力なんだろうな)
▲パンをもぎゅもぎゅしていたら、ヒヨドリがやってきて、珍しく目にピンがあったので上げておくw
対して土浦は、選択制。
10号割物の部
スターマイン
創造花火
の3種類。確か3種全部に出品している業者はないから、最大2競技まで参加することになるのかな。それぞれの競技に優勝者があり、総合優勝として内閣総理大臣賞が選出される構図は大曲と同じと言える。スターマインの優勝者に内閣総理大臣賞を授与されることが多い(ほぼ、だよね)。ただ、こちらはカップリングが尺玉であったり創造花火であったりするから、その辺りのアンバランスさを感じざるを得ないんだよね。
さらに土浦の入賞の上位名称がおかしい件。
優勝
準優勝
特等
1等
2等
3等
優秀賞となる。
1等が1番でない事案。しかも、2等3等なんて複数いるんだぜ!? おまいら、何なの!? お手手つないでゴールする幼稚園児なの!?
なんでこんな複雑にしちゃっているのかね、土浦。
▲この日、夕方5時に飛鳥Ⅱ出港
なお、大曲が選抜大会なのに対し、土浦は出たい!という人が出ることができる。まぁ一応名目上は…であって、昨今は出たいのに順番待ちって状態らしい。ホントはスタマやりたいのだが、10号だけとかね…。
土浦は花火業者の見本市的側面があるらしく、例年賞に絡まなくても出続ける業者が多いのはそのためであるとも聞く。
全国に煙火製造免許を持っている業者は登録してあるだけで200社以上あったと思う。そのうちの約70社だけがここにやってくるんだよね。地の利的に西の方の業者さんほとんど見かけないしねぇ…。
その中で成り上がるには、やはりずば抜けた成績を取らねばならないと思う。それもある程度コンスタントに。それこそ今の王者並みのタフさが求められる。今、そういうことができる煙火店がどれぐらいいるのだろうか…。
▲見づらいけれど、スカイツリーと飛鳥Ⅱ
ここがいい意味で荒れると、もっともっと面白いことになると思うんだよね。
今、若手の花火師さんたちは本当に研究熱心だし、いろんな意欲的なことに取り組んできている。職人の感覚をデータ化したり、それをもとに微妙な差を突き詰めてみたり…。
それに刺激されてか、大御所たちも動きが見えつつある。
そういう面白い時期になっているのかもしれない。
▲ベイブリッジをくぐるよ、飛鳥Ⅱ
だからね、若い人たちがんばりなよ。失敗してもいいから面白いことチャレンジしなよ(あ、安全面は厳守ね)。
その結果はすぐに出ないかもしれないし、行ったり来たりするかもしれない。でも行ったり来たりしていれば、その道は必ず固まり、堅牢な道となる。そのことに気付くのは3年後かもしれないし20年後かもしれない。
そしてその時に自慢の玉を持って、世間を席巻して欲しい。
私たちはそういうのを楽しみに待っている。
▲夕焼けは弱く、まだ上空には青空残る
でも、私自身、年齢層が上の方だから早めにお願いしますね。
▲何カットも撮れるけれど、乗っていると意外と早くてあっという間に過ぎるんだよな(なお、初代飛鳥時代に仕事で)